第4章 地方自治体・交通事業者へのアンケート調査結果
1. 離島航路事業者へのアンケート調査結果
(1)調査の概要
北部九州において、離島の旅客定期航路事業を運営する旅客船事業者9事業者を対象としてアンケート調査を実施し、各航路におけるバリアフリー化の現状やバリアフリー化を推進する上での問題点、今後の取り組みの方向性等について調査した。
回収状況は、有効回答数9事業者、回収率100%となっている。
表4-1-1 アンケート対象事業者
地区 |
航路名 |
事業者名 |
船名 |
船種 |
距離(km) |
所要時間 |
便数(便/日) |
指定区間名 |
壱岐・対馬 |
博多〜対馬(比田勝) |
九州郵船(株) |
フェリーあがた |
フェリー |
147.6 |
5:20 |
1 |
上県博多 |
博多〜壱岐(郷ノ浦・芦辺)〜対馬(厳原) |
フェリーちくし/フェリーつしま |
フェリー |
147.0 |
4:30 |
5 |
壱岐下県 |
ヴィーナス/ヴィーナス2 |
超高速船 |
2:05 |
5〜6 |
壱岐(印通寺)〜呼子 |
フェリーあずさ/フェリーげんかい |
フェリー |
27.0 |
1:10 |
6 |
壱岐呼子 |
仁位〜樽ケ浜 |
対馬市 |
ニューとよたま |
旅客船 |
|
1:00 |
2 |
|
壱岐(郷ノ浦)〜渡良浦〜原島〜長島〜大島 |
壱岐市 |
フェリーみしま |
フェリー |
10.0 |
0:50 |
4 |
郷ノ浦 |
筑前諸島 |
藍島〜馬島〜小倉 |
北九州市 |
こくら丸 |
旅客船 |
20.1 |
0:35 |
3 |
馬島藍島 |
地島(白浜)〜鐘崎 |
宗像市 |
ニューじのしま |
旅客船 |
4.8 |
0:25 |
5〜6 |
地島 |
大島〜神湊 |
大島村 |
おおしま |
フェリー |
8.5 |
0:25 |
5 |
福岡大島 |
しおかぜ |
旅客船 |
2〜3 |
相島〜新宮 |
新宮町 |
しんぐう |
旅客船 |
7.5 |
0:17 |
5〜6 |
福岡相島 |
博多〜玄界島 |
福岡市 |
ニューげんかい |
旅客船 |
18.5 |
0:30 |
7 |
玄界島 |
姪浜〜小呂島 |
福岡市 |
ニューおろしま |
旅客船 |
40.7 |
1:05 |
1〜2 |
小呂島 |
姫島〜岐志 |
志摩町 |
ひめしま |
旅客船 |
7.0 |
0:16 |
4 |
福岡姫島 |
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(2)アンケート回答事業者の属性
(1)経営形態
民営事業者は1事業者で、それ以外の8事業者は公営事業者である。
民営事業者の資本金規模は、1億円以上である。
(2)従業員規模
公営事業者では6事業者が「30人未満」、1事業者が「50〜99人」となっている。民営事業者については「100人以上」である。
図4-1-1 従業員規模(n=9)
(3)輸送実績
離島旅客定期航路事業における2003年度の輸送実績をみると、公営事業者では、「10万人以上30万人未満」、「5万人以上10万人未満」がそれぞれ3事業者、「3万人以上5万人未満」、「5万人以上10万人未満」がそれぞれ1事業者となっている。民営事業者については、「100万人以上」となっている。
図4-1-2 2003年度の輸送実績(n=9)
過去3年間の輸送実績の推移については、「ほぼ横ばいである」が5事業者、「減少している」が4事業者で、「増加している」と回答した事業者はなかった。
表4-1-2 過去3年間の輸送実績の推移(n=9)
ほぼ横ばいである |
5
(55.6%) |
減少している |
4
(44.4%) |
|
(4)収支状況
離島旅客定期航路事業の2003年度の収支状況は、公営事業者では「1,000万円以上5,000万円未満の赤字」が4事業者、「5,000万円以上1億円未満の赤字」、「1億円以上の赤字」がそれぞれ2事業者と、いずれも赤字であった。民営事業者については、「1,000万円以上の黒字」となっている。
図4-1-3 収支状況(n=9)
(5)国庫補助指定状況
離島旅客定期航路事業の国庫補助航路の指定状況をみると、北九州市の馬島・藍島航路を除く8事業者の航路の全部もしくは一部が補助航路に指定されており、補助を受けている。
表4-1-3 国庫補助指定状況
補助航路で補助を受けている |
8
(88.9%) |
補助航路でない |
1
(11.1%) |
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(6)地方自治体からの補助状況
地方自治体からの補助状況をみると、「県から」が5事業者で最も多い。そのほか、「県・市町村から」が2事業者、「市町村から」が1事業者となっている。
図4-1-4 地方自治体からの補助状況(n=9)
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