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2000/06/06 朝日新聞朝刊
競輪復権、五輪にかけろ シドニー正式種目に初心者教室やイベント
日本で生まれた自転車競技の「競輪」が、9月のシドニー五輪で正式種目になる。有力選手を擁する日本のメダル獲得が期待されているが、国内の人気は落ち込んだままだ。売り上げは8年連続でダウンし、かつて公営競技の売り上げの半分を占めた花形競技も、競馬や競艇に抜かれて久しい。「不況に強い」との見方も崩れた。関係者は五輪種目「ケイリン」に人気復活をかけた熱い視線を送っている。
千葉市の千葉競輪場。観客席に「祝2000年シドニーオリンピックKEIRIN正式種目決定」の横断幕がなびく。その一室に、二十−三十歳代の男女約四十人が集まった。
「ヨーロッパ(四・六・八枠)は配当が高い」「この選手はマクリが得意です」。女性講師が専門用語の説明から始める。参加者らは、隣室の券売機でさっそく車券を買う。このような初心者教室が、月に一回程度開かれている。若いファン層の開拓が狙いだ。
○赤字4分の1
日本自転車振興会などによると、現在全国五十の競輪場でレースが開かれ、一九九九年度の売上総額は約一兆三千五百五十三億円。中央競馬の約三分の一だ。九一年度をピークに八年連続でダウンし、約六千億円も減った。九八年度で十三の競輪場が赤字だった。
レースは自治体が開き、収益は市町村に配当される。五年間で八十余りの市町村が開催から手を引き、百六十五市町村に減った。
同振興会の桂正洋理事は、原因について(1)施設の老朽化(2)レジャーの多様化(3)ファンの高齢化を挙げる。関係団体の調査ではファンの平均年齢は五十三歳。「若い人への取り組みがほかのレジャー産業に比べて遅れた」と話す。
○メダルが一番?
五輪種目の「ケイリン」を知ってもらうため、自転車競技連盟などは五月、「サイクルスポーツフェスティバル」を東京ドームで開いた。国内外の有力選手による競技紹介などを行った。
参加した競輪の太田真一選手(二四)は、ワールドカップのケイリンで日本人として初優勝し、五輪でもメダルが期待される。代表選手は十八日に決まるが「五輪でいいレースをして若い人にアピールしたい」。
<競輪>
戦災からの都市復興や地方財政への寄与を目的とした自転車競技法が一九四八年に成立し、この年、福岡県・小倉(現北九州市)で初めて競輪が開催された。日本でだけ行われていた競輪は、八〇年の自転車競技世界選手権で正式種目になり、以来、欧米やオーストラリアを中心に人気が高まり、シドニーで五輪の正式種目になった。「ケイリン」は六、七人で一周二百五十メートルのバンクを八周し、順位を競う。これまでの五輪の自転車競技は、出走した選手のタイムの優劣で順位が決まる「タイムトライアル」、二人の選手が先着順位を競う「スプリント」などがある。前回アトランタ五輪では千メートルタイムトライアルで十文字貴信選手が銅メダルを獲得した。
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