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1990/04/14 朝日新聞夕刊
おじんの殿堂、モテて変身 競馬・競輪・競艇場、トイレ改修
「おやじギャル」といわれる若い女性が競馬場、競輪場、競艇場で目立ち始めている。ボーイフレンドに誘われてデートのついでにやってくる。1レース当たりのかけ金は、500円前後と少ないが、赤えんぴつと予想紙を持ち発券場に駆け込むボディコン姿は、とかくすさんだイメージの公営ギャンブル場をなごませる。本当の「おじん」たちは「華やいだ気分になって、いいねえ」とまんざらでもなさそうだ。ギャル攻勢にあわせて、トイレを改修するなど「汚さ」を一掃しようとする競馬場なども出てきた。
「おやじギャル」とは競馬やパチンコなど、「おじん」の趣味を楽しむ若い女性を指す新造語。競馬ブームがきっかけで約2年前から雑誌などで紹介されてきた。
8日から今年度のレースが始まった大井競馬場(東京都品川区)。中央競馬の馬が出走した日は、3万人以上の客でにぎわった。茶、黒、紺系統のジャンパーや背広を着た男性の中に、青、赤、白色などのあでやかな服を着た若い女性の姿が浮かび上がる。墨田区のOL(19)は、「彼に誘われて来ました。2回目です。1レース300円ずつかけています。前回は予想が当たり、2万円もうかっちゃった」。品川区のOL(25)は競馬新聞と赤えんぴつを手にして「昔はかけごとをやる人なんてちょっと、と思っていたけど今は気がねなく来れます」と話す。
女性客から出された要望は「トイレが少ないので改善して欲しい」「女性向けの専門紙を出して欲しい」「女性の案内係が必要」など5項目だった。
同組合の仲田和雄庶務広報課長は「女性からの要望のうちトイレの改修は今年度中に着手したい。はずれ馬券やたばこの投げ捨てで汚い印象を持たれているので、美しい環境にしたい」と話す。
中央競馬会も毎年、牝馬(ひんば)の女王を決めるオークス開催日を「レディースデー」に決め、女性の入場料を半額にしたり、先着順に記念品をプレゼントするサービスをしている。
若い女性が目立つのは、競輪場や競艇場も同じだ。立川競輪を主催する立川市公営競技事業部によると、2年前に約7500万円をかけて、場内のトイレ19カ所のうち11カ所を模様替えした。便器の色を白からブルーに。女性用は壁をむき出しのコンクリートからピンクのタイルに張り替えた。天井にスピーカーを設置し、映画音楽などのBGMを流している。同部は「施設がきれいになれば若い女性も来る。将来的には婦人専用席も設けたい」と話している。
東京都大田区の平和島競艇でも、女性客がふえ、3月から始まったスタンドの改修工事にあわせて、男女のペア席を50席から100席に増設、婦人専用席も約30席を新設する計画でいる。
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