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吃逆
 
クロルプロマジン(ウィンタミン)
 
してい(柿の蔕):
100gを400mlで土鍋で煮詰め
200mlにしたものを
20ml/回で服用
 
腹水
 
<診断>
触診、聴打診、超音波、(腹部単純X写真、CT)
 
<治療方針>
利尿剤:血液低下、電解質のアンバランスによるせん妄に注意
腹部伸展による苦痛緩和
NSAIDs、ケタミン、ステロイド、オピオイド投与により、苦痛緩和を図る
腹水穿刺
週単位で病状悪化の患者に、短時間で1l以上抜くと腎不全をきたすことがあるので十分注意をする
 
腹水が貯まると死が近いと考える患者、家族が多い。
苦痛がなければ付き合っていけばよい症状のひとつであることを説明する。
 
症状緩和
 
  ・疼痛
  ・消化器症状
  ・呼吸器症状
  ・精神症状
 
呼吸器症状
 
・咳
リン酸コデイン
モルヒネ
 
・分泌物
輸液を絞る
ネブライザー(アトロベント、ラシックスなど)
 
・呼吸困難感
 
・死前ぜい鳴
 
呼吸困難感
 
(1)安楽な体位
(2)薬物療法:
気管支拡張剤、鎮咳去痰剤、抗生物質、ステロイド、モルヒネ、ベンゾジアゼピン(ソラナックスなど)
 
<呼吸苦に対するモルヒネの使い方>
鎮咳作用、呼吸回数を減少させることにより酸素消費量を抑えることで症状を緩和する。
経口量で12mg/日から投与開始。痛みを伴わない呼吸苦の場合、呼吸抑制に注意。呼吸回数10回/分以下の場合、次回のモルヒネは中止し、医師に報告する。
 
(3)酸素吸入 (4)胸水コントロール (5)呼吸介助
(6)腹式呼吸指導、口すぼめ呼吸
(7)マッサージ(さする、用手的四肢圧迫による循環促進)
(8)リラクゼーション (9)ホットパック (10)精神的サポート
 
死前ぜい鳴
 
臭化水素酸スコポラミン(ハイスコ®)
0.05ml〜0.1ml/時間持続皮下注射
または
0.5ml/回 舌下投与
 
<副作用>
せん妄、鎮静作用、心機能抑制などがある。
死前の分泌過多に対しての使用にとどめる。
輸液下では効果が望めないことがある。
 
症状緩和
 
  ・疼痛
  ・消化器症状
  ・呼吸器症状
  ・精神症状
 
意識障害
 
(1)中枢性
脳転移 ステロイド
(2)代謝性・電解質バランス異常
腎障害 ハロベリドール
肝障害 鎮静剤の中止
合併症のできるかぎりのコントロール
(消化管出血、感染、便秘)
投薬(ラクチュロース、アミノレバン、アルギメート、ベンゾジアゼピン拮抗薬、リファンビシン、抗ヒスタミン剤)
高Ca血症 投薬ビスフォスフォネート系骨吸収抑制薬
低Na血症 補正
(3)薬剤性
オピオイド リタリン、オピオイドローテーション
原因薬剤の中止・変更
(4)感染
(5)脱水
(6)低酸素
(7)衰弱
 
うつ
 
<大うつ病(病的なうつ)の診断基準>
 
 最初の2つの症状の1つまたは双方が存在し、次の症状のうち少なくとも5つが存在する。
それらがほとんどの時間、ほとんど毎日、少なくとも2週間認められる
 
抑うつ気分
体重減少あるいは増加
不眠または過眠
焦燥感
集中困難(決断困難)
気力の減退
無価値観(罪責感)
自殺念慮
 
 がん患者のうつの診断は、適応基準の項目にがんで生じうる身体的変化が含まれるため難しい。
 
うつ
 
まず、十分な身体的症状緩和に努める
 
<非薬物的対応>
心理的援助
問題点の整理
服薬支援、社会資源の活用
リラクゼーション
 
<薬物的対応>
リタリン、抗不安薬、抗うつ薬
 
不眠
 
・環境
騒音、照明、硬いベット
・生理的
長い昼寝、老化現象
今までの生活リズム
・心理的
不安、抑うつ、死への恐怖
・不十分な症状緩和
痛み、呼吸苦、嘔吐、かゆみ
・薬剤
利尿剤、ステロイド、鎮静剤の中止
アルコール(リバウンド覚醒)
 
 
モルヒネの副作用コントロール
 
鎮痛補助薬
一般名 商品名 開始量 維持量/日a) 投与方法
抗うつ薬        
アミトリプチリン
イミプラミン
クロミプラミン
アモキサピン
トリプタノール
トフラニール
アナフラニール
アモキサン
10mg/回 眠前1回
10mg/回 眠前1回
10mg/回 眠前1回
10mg/回 眠前1回
10〜75mg
10〜75mg
10〜100mg
10〜75mg
po、csi、im、iv
po、im
po、iv
po
抗痙攣薬        
カルバマゼピン
バルブロ酸ナトリウム
フェニトイン
クロナゼバム
テグレトール
デパケン
アレビアチン
リボトリール
100〜200mg/回 眠前1回
100〜200mg/回 眠前1回
100mg/回 眠前1回
0.25〜0.5mg/回 眠前1回
100〜500mg
100〜1200mg
100〜300mg
0.25〜3mg
po
po
po、iv
po
抗不整脈薬        
メキシレチン
リドカイン
メキシチール
キシロカイン
50〜100mg/回 3回/日
点滴用10%キシロカイン
150〜450mg
10〜25μg/kg/min
po
24時間csi/iv
N-methy I-D-aspartate receptor blockers    
ケタミン
デキストロメトルファン
ケタラール
メジコン
ケタラール10 50mg/日
45〜60mg/日
50〜250mg/日 24時間csi/iv
po
少量投与では鎮痛作用が得られない
a)漸増法で鎮痛効果を観察し、それに必要な量を維持量とする。







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