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II-2-2. 文献調査票
生理的特徴 19
題名 Isolation of toxic and potentially toxic sesqui- and monoterpenes from the tropical green seaweed Caulerpa taxifolia which has invaded the region of Cap Martin and Monaco.
著者名 GUERRIERO A., MEINESZ A., D'AMBROSIO M., PIETRA F.
誌名 Helvetica Chim. Acta
1992 巻・号・ページ 75:689-695
キーワード イチイヅタ(Caulerpa taxifolia)、毒性、地中海、コーレルペニン
要約  イワヅタ科に分類される海藻は忌避物質を持っており、その物質は、毒性の高いテルペン類、特にセスキテルペンやジテルペンなどが多いことは有名である。また、テルペン類以外の物質として、コーレルパンやコーレルピシンなどが以前から抽出分離されており、その毒性も検討されてきた。
 地中海で採取されたイチイヅタを抽出分離すると、7種類のテルペン類が発見され、その中では、コーレルペニンが主成分であることがわかった。

 
イチイヅタの主要な二次代謝産物
 1. コーレルペニン
 2. 非常に毒性の高いエポコーレルペニン
その他 地中海で生育域を急速に拡大している変異型イチイヅタの二次代謝産物の抽出を行い報告した。この論文が、変異型イチイヅタの二次代謝産物に関する最初の論文である。
 
生理的特徴 14
題名 Seasonal light and temperature responses of Caulerpa taxifolia from the northwestern Mediterranean.
著者名 GACIA E., RODRIGUEZ-PRIETO., DELGADO O., BALLESTEROS E.
誌名 Aquatic botany
1996 巻・号・ページ 53:215-225
キーワード 移入海藻、季節変化、光合成、環境要因
要約 地中海に生育するイチイヅタの季節的な光量と有為音変化に対する耐性を調べるために、光合成活性を計測することによって考察した。最大光合成量は、秋季に17.9mgO2/dry weight h-1を、また、1月から4月にかけては、7.2〜4.0mgO2/dry weight h-1という値を示した。イチイヅタの光飽和は、68〜166mmol m-2 s-1で、補償点は、1.8〜11.5mmol m-2 s-1であり、高い効率の光合成量子収量(0.077〜0.197mgO2 g-1 dry weight h-1/μm-2 s-1)であった。これらから、イチイヅタが地中海外洋などの透明度の高い海域中で、つまり光合成可能な光量が得られ生育可能な水深は、-80mであり、より濁っている地中海北西のリヨン湾などでは、-50mであると推測できる。夏季、水温が20〜30℃の時、10.7mg O2g-1 dry weight h-1で光飽和となり、冬季は、25℃で、16mgO2g-1 dry weigh h-1光飽和となった。これらの結果から、イチイヅタは地中海の沿岸の水温や光量子量にあっている。
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