一九九二年三月、千葉県市川市の会社役員宅に押し入り、一家のうち四人を殺し、残り一人にけがを負わせたほか、別の傷害、婦女暴行などの事件で、強盗殺人など六つの罪に問われた同県船橋市内の無職の男性被告(二一)=事件当時一九=に対する判決公判が八日午前、千葉地裁で開かれた。神作良二裁判長は「犯行時、少年とはいえ身体的には十分発達し、知能的にも中くらいだった。罪刑の均衡の見地などから、極刑をもって臨まざるを得ない」などとして、求刑通り死刑を言い渡した。
少年法は「十八歳未満の者には、死刑相当なら無期懲役に」と規定している。今回の事件では、当時十九歳だった被告に、この少年法の精神が生かされるかどうか、が注目されていた。
神作裁判長は、死刑制度について、「いくら人を殺しても、本人の命は保証される結果になる死刑廃止には、多くの国民が疑問を抱いている」と指摘。少年に対する適用については「慎重に行われるべきだが、多数の命を奪った責任を一命をもって償うしかない場合もある」とし、「深く反省していることや、事件当時精神的に未熟な少年であったこと、不遇な家庭環境など、被告に有利な情状を考慮しても、重大な刑に処する以外にない」と述べた。
九二年三月五日午後四時半ごろ、市川市内の会社役員宅に押し入り、寝ていた会社役員の母親(当時八三)から現金八万円を奪ったうえ、首をビニール製コードで絞めて殺し、さらに同七時ごろ帰宅した会社役員の妻(同三六)の背中を包丁で刺して殺した。同九時半すぎ、帰宅した会社役員(同四二)から預金通帳などを奪ったうえで刺し殺し、翌六日午前六時半すぎには泣き出した次女(同四つ)を刺殺。長女(同一五)にも切りつけて背中などに約二週間のけがを負わせた。
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