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(B)海運事情
 海運業の現況について、JETROシンガポール船舶部の報告を引用する。
(1)オーストラリアの商船隊の規模
 オーストラリアの商船隊は、2,000DWT以上の商船隊55隻、その他の小規模商船隊(150GRT以上2,000DWT未満)21隻で、合計77隻の規模となっている。その内訳は表2-(4)のとおりで、船種別では、バルクキャリア26隻、ガスキャリア4隻、タンカー12隻、コンテナ船3隻、RO/RO船18隻、乗客用RO/RO船1隻、一般貨物船13隻となっている。
 
表2-(4)オーストラリアの商船隊(1999年6月30日現在)
  船舶数 DWT G/T
主要商船隊(2000DWT以上)      
内航      
オーストラリア籍船 41 1,562,588 1,025,399
外国籍船 2 102,850 60,684
沿岸船合計 43 1,665,438 1,086,083
外航      
オーストラリア籍船 10 673,467 676,311
外国籍船 2 153,345 90,937
外国航路合計 12 826,812 767,248
主要商船隊計 55 2,492,250 1,853,331
その他(小規模)商船隊      
(150GRTから2000DWT)      
オーストラリア籍船 19 11,257 9,963
外国籍船 3 1,862 1,682
その他(小規模)商船隊計 22 13,119 11,645
総計 77 2,505,369 1,864,976
バルク船 26 - -
ガス用船 4 - -
タンカー 12 - -
コンテナ船 3 - -
一般貨物 13 - -
貨物用RO/RO船 18 - -
乗客用RO/RO 1 - -
出典)運輸経済局(Bureau of Transport Economics)
 
 オーストラリアには大小含めて約60の港がある。メルボルン、シドニーおよびブリスベンなどは、コンテナ貨物、液体貨物、バルク貨物、一般貨物すべてを取り扱う多目的港になっている。他の多くの港では、天然資源などの輸出港であるところが多く、バルク貨物が多くなっている。天然資源の取り扱いが特に多いのは、鉄鉱石の輸出港であるPort HedlandおよびDampier(西オーストラリア州北部)、また石炭の輸出港であるHay PointおよびAbbot Point(グレートバリアリーフ近辺)などである。
 また、表2-(5)からわかるように、上位10港で、重量ベースでは全体の約80%、金額ベースでは約87%を占める。重量ベースでは8位と10位のシドニー、メルボルンが、金額ベースではトップ2になっているが、これらの港では工業製品など付加価値の高い貨物が多いためと考えられる。これらの港は前述のように多目的港となっており、バルク貨物の割合がオーストラリア全体平均より少なく、(重量ベースでシドニー港−38%、メルボルン港−20%)、コンテナ貨物の割合が多くなっている(重量ベースでシドニー港−30%、メルボルン港−38%)。また、重量ベースで上位10港にはいっているが、金額ベースでははいっていない港は、鉄鉱石輸出港のPort Hedland, Port Walcottである。
 
表2-(5)国際貨物取り扱い上位10港(重量ベースおよび金額ベース)
(1998/99年度)
  重量ベース 金額ベース
順位 重量(100万T) 全体に占める割合 金額(100万豪ドル) 全体に占める割合
1 Dampier 86.809 17.8% Melbourne 36,409 26.6%
2 Newcastle 72.158 14.8% Sydney 33,417 24.5%
3 Port Hedland 60.399 12.4% Brisbane 12,913 9.4%
4 Hay Point 53.735 11.0% Fremantle 11,209 8.2%
5 Gladstone 31.241 6.4% Dampier 5,752 4.2%
6 Fremantle 18.2 3.7% Newcastle 5,084 3.7%
7 Port Walcott 17.918 3.7% Adelaide 4,628 3.4%
8 Sydney 16.23 3.3% Hay Point 3,389 2.5%
9 Brisbane 16.033 3.3% Gladstone 3,286 2.4%
10 Melbourne 15.571 3.2% Townsville 2,636 1.9%
11 その他 100.093 20.5% その他 17,932 13.1%
12 合計 488.387 - 合計 136,655 -
出典)ABS International Cargo Statistics database
 
(1)主要な港湾
 前述のように、オーストラリアでは、シドニー、メルボルン、ブリスベンなどの大都市の港以外は、天然資源を扱うバルク貨物用の港が多い。ここでは、主要な港の概要を紹介する。
1)シドニー港
場所:ニューサウスウェールズ州
運営:シドニー港公社
取扱量(内航を含む):
荷積 475,713TEUs
荷揚 540,713TEUs
主要輸出品目(1999/2000):化学品、非鉄金属、穀類
主要輸入品目(1999/2000):化学品、紙・紙製品、機械
特記事項:シドニーでは、ボタニー港ではコンテナ貨物と液体貨物を取り扱い、ダーリングハーバー、ホワイトベイ、Glebe島では車、バラ積みバルク、一般貨物を取り扱っている。
2)ブリスベン港
場所:クイーンズランド州
運営:ブリスベン港公社
取扱量:荷積 2,305万トン(荷積/荷揚)
コンテナ取扱量:432,616TEUs
主要輸出品目:製油、石炭、穀類、シリカサンド
主要輸入品目:原油、セメント、肥料、鉱物、鉄鉱石
設備:敷地面積:1,780ヘクタール
バース数:28
Quay line: 6,510m
概要:ブリティッシュ・ペトリアム、カルテックスの石油精製所があり、原油、石油の取扱量が多い。またセメント工場、石炭鉱があることから、これらの取り扱いが多くなっている。
3)フリーマントル港
場所:西オーストラリア州
運営:フリーマントル港湾局
取扱量:荷積 2,341万トン(荷積/荷揚)
コンテナ取扱量:300.100TEUs
主要輸出品目:穀類、アルミナ、製油
主要輸入品目:原油、製油、苛性ソーダ
設備:敷地面積:383平方メートル
概要:西オーストラリアの主要な一般貨物港。コンテナ貨物、バラ積みバルク貨物、および家畜の輸出や車両の輸入が多い。内海と外海に港があり、鉄道でつながっている。
4)ニューキャッスル港
場所:ニューサウスウェールズ州
運営:ニューキャッスル港湾公社
取扱量:荷積 7,271万トン(荷積/荷揚)
主要輸出品目:石炭、アルミニウム、
概要:オーストラリアの主要バルク輸出港。年間3,000隻の船舶寄港がある。世界最大の石炭輸出港で、輸出取扱量の80%は石炭である。1999-2000年度はBHP社の製鉄所が閉鎖となったことで、原料となる鉄鉱石の輸入の取り扱いは激減した。
5)グラッドストーン港
場所:クイーンズランド州
運営:グラッドストーン港湾局
取扱量:荷積 4,280万トン(荷積/荷楊)
主要輸出品目:石炭、アルミナ、セメント製品、苛性ソーダ、アルミニウム
主要輸入品目:ボーキサイト、石油精製品
概要:BHP/三井の合弁会社が所有していた石炭輸出ターミナルを港湾局が引き継ぎ、年間1600万トンを取り扱っている。コンテナ貨物が増加してきたことから、コンテナ・ターミナルの建設も行われている。







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