14. 寧波恒富船業有限公司
(Ningbo Hengfu Ship Industry Com., Ltd)
所在地:浙江省寧波市北侖区白峰鎮漲浦山
Address: Baifeng Town, Beilun Region, Ningbo Ctiy, Zhejiang Province, China
郵便番号:315813
Tel: 0574-86726025
Fax: 0574-86727099
URL:
E-mail: cathy8686@china.com
資本形態:有限責任公司
創立:1972年1月
業務内容:主に新造船、船舶の修繕、外国船舶の修繕、貨物船、漁船等、船舶部品の輸出貿易及び船舶部品の販売業務等を行う。
会社概要:浙江省の建設している北侖港に位置し、重点中堅企業である。
法人代表:鄭先富
董事長:鄭先富
総裁:鄭先富
従業員数:245人
敷地面積:7.6万m2
施設概要
ドック数:5(うち新規1基、建造中2基)
ドックサイズ(最大船型、クレーン能力)
280m×43m×9m(10万DWT)(建造中)
1基(6万DWT)(建造中)、1基6万DWT(新規)
185m×24m(2.5万DWT、20t×1)
135m×20m(1万DWT、20t×1)
艤装岸壁数:3
艤装岸壁(クレーン能力):
150m(20t×1)、100m(5t×1)、80m(5t×1)
実績(船舶部門)
|
2001年 |
2002年 |
2003年1〜6月 |
修繕隻数 |
96 |
108 |
60 |
生産額(万元) |
3,567 |
3,360 |
1,475 |
|
財務(2002年)
登録資本金:3,028万元(約4.5億円)
固定資産:5,548.6万元(約8.3億円)
売上高:3,268.5万元(約4.9億円)
売上総利益:712.7万元(約1.1億円)
税引後純利益:12.3万元(約180万円)
備考
●浙江省北侖港の建設地域であるという優勢を利用して、これから施設を増設し、新造船業界へ参入。
14.1 企業概況
14.1.1 沿革
1972年1月 寧波市北侖船廠として設立。
1996年9月 社名を寧波恒富船業(集団)有限公司に変更。
1996年 2.5万DWTのドックを増設し、当時浙江省最大のドックとなった。
1999年 浙江省寧波市政府の承認より、輸出入権を取得。
14.1.2 経営者及びその経歴
表14-1 董事長の経歴
名前 |
鄭先富 |
役職 |
董事長兼総裁 |
性別 |
男 |
生年月日 |
1963年3月 |
学歴 |
高校卒 |
職歴 |
期間 |
勤務会社 |
役職 |
|
1986年〜1990年 |
北侖白峰船廠 |
作業場主任 |
|
1990年〜1991年 |
北侖白峰船廠 |
技術廠長 |
|
1991年〜1994年 |
北侖船舶修造廠 |
廠長 |
|
1994年〜1996年 |
北侖船廠 |
廠長 |
|
1996年〜現在 |
寧波恒富船業(集団)有限公司 |
董事長兼総裁 |
|
出典:MIRU調査
表14-2その他主要責任者の名前及び役職
名前 |
役職 |
金香蓮 |
副総経理 |
徐松耀 |
廠長(経営担当) |
劉永根 |
経営科科長 |
|
14.1.3 従業員構成
図14-1: 従業員構成図
従業員総数は245人であり、うち技術者は45人で、従業員総数の18%を占め、管理職は23人で、従業員総数の9%を占める。
14.2 会社組織
14.2.1 会社組織
図14-2: 会社組織図
14.2.2 関連企業
表14-3: 主要関連企業の名称及び会社概要
関係 |
関連企業名称 |
会社概要 |
親会社 |
無 |
|
子会社 |
北侖船廠 |
主に船舶の新造・修繕を行っている。 |
北侖海運公司 |
中国国内・海外において海運を行っている。 |
寧波経済開発区亜太物質貿易公司 |
主に船舶部品の製造を行っている。 |
北侖藍天石油有限公司 |
石油の業務を行っている。 |
|
出典:MIRU調査
14.2.3 政府との関係
地方政府とはよい関係にあり、寧波市船舶業界の重点企業となっている。
材料・設備等の調達において、地方政府との関係はない。特に1996年以来、企業体制の改革より個人が出資した有限責任公司になり、企業自らの事業方針のもとで経営を行っている。
14.3 業務
14.3.1 業務内容
主に新造船、船舶の修繕、外国船舶の修繕、貨物船、漁船等の船舶部品の輸出貿易、自社用原材料と機械設備と機器メーター及び関連部品の輸入業務、船舶関連部品の卸・小売販売業務等を行う。
14.3.2 設備
表14-4: ドック数及びサイズ
ドック数:5(うち新規1基、建造中2基)
長さ(m) |
幅(m) |
深さ(m) |
DWT |
クレーン |
備考 |
280 |
43 |
9 |
10万 |
|
建造中 |
|
|
|
6万 |
|
建造中 |
|
|
|
6万 |
|
新規 |
185 |
24 |
7 |
2.5万 |
20t×1 |
乾ドック |
135 |
20 |
7 |
1万 |
20t×1 |
乾ドック |
|
出典:MIRU調査
表14-5: 艤装岸壁
長さ(m) |
クレーン |
150 |
20t×1 |
100 |
5t×1 |
80 |
5t×1 |
|
表14-6: その他設備の種類
設備名称 |
能力 |
数量 |
クレーン |
20t |
1 |
クレーン |
40t |
1 |
電機 |
500kW |
1 |
曳船 |
2,400馬力 |
1 |
工作艇 |
120馬力 |
1 |
プレート・ベンダー |
|
1 |
大型旋盤 |
|
1 |
油圧機 |
|
1 |
空圧機 |
|
1 |
フォークリフト |
|
1 |
|
出典:MIRU調査
14.3.3 修繕実績
表14-7 主要修繕実績一覧表
種類・用途 |
DWT |
船主 |
竣工年 |
船名 |
その他 |
オイル・タンカー |
15,000 |
天津暢通発展有限公司 |
2001 |
暢鵬 |
船体外側のペンキ修繕 |
オイル・タンカー |
15,000 |
天津暢通発展有限公司 |
2001 |
暢明 |
ペンキ修繕 |
|
出典:MIRU調査
14.3.4 その他
設計レベル
今まで主に船舶の修繕業務を行っており、基本的な設計能力及び設計員を持っていない。研究開発センター及び研究員もない。
日系・外国企業との提携
主に中国国内の船舶修繕技術を使用しているので、日系・外国企業との技術提携がない。
今まで日系企業との業務提携もないが、最近、日系企業と業務提携の話があったそうである。
14.4 財務状況
14.4.1 資本金、出資者
表14-8: 主要出資者及び出資率(2002年12月31日現在)
出資者 |
出資率 |
鄭先富 |
81% |
金香蓮 |
14% |
金良国 |
5% |
|
14.4.2 売上げ
図14-3: 最近5ヶ年の売上額の推移
14.5 今後
14.5.1 最近のトピック
1)新造船業界に参入するため、造船の施設を建造。(2003年8月)
白峰内神馬島にて約23万m2の山地を借用し、3億元を投資して浙江省最大の造船ドック10万DWT及び6万DWTを建造する。現在、造船ドックの建造工事が順調に進んでいる。
2)寧波港周辺の船舶停泊・停留サポート市場を積極的に開拓。(2003年12月)
寧波港周辺の船舶停泊・停留サポート市場を積極的に開拓するため、傘下企業である北侖船廠は寧波港の大型船舶停泊・停留サポート業務を行っている業者と安定した業務関係を結んだ。
14.5.2 事業計画
近年、浙江省は海洋経済を促進し、北侖港を振興して上海を中心とする長江経済圏に組み入れようという動きが出ており、北侖港を浙江省の新造船及び船舶の修繕基地にしようとしている。寧波恒富船業有限公司はこの環境変化のなかで、ビジネスチャンスを捉え、白峰内神馬島の良好な地理条件を利用して、船舶の修繕業務から新造船の業務に参入し、白峰内神馬島の大中型船舶修造工業基地になろうと計画している。
計画では、5年以内に、さらに6万DWTドックを1基、1万DWTドックを1基及び6万DWT艤装岸壁を2基建設しようとしている。
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