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(2)防水貫通要領
(a)電線貫通金物(グランド)
 グランドは, そのケーブルに適合したものを使用し, ナットの締付けは, グランド回し又はウォータプライヤなどで確実に行う。グランド板の場合は, 中央部から先に締付け作業を行なう。
 ケーブルとグランドの適合については, 表2.6〜表2.11を参照のこと。
 
図4.14 グランドを用いた貫通
 
(b)ケーブル貫通箱(コンパウンド充填)
 ケーブル貫通箱内に空隙が生じないようにコンパウンドを充填する。
 
図4.15 ケーブル貫通箱(コンパウンド充填)
 
(c)MCT(マルチケーブルトランジット)
 MCTを防水構造部に使用する場合, 防水効果は作業方法に大きく左右されるので, 下記事項に注意して作業を行う。
(1)MCTの前後では, ケーブルを直線状にしておく。
(2)ケーブルに適合したインサートブロックを使用する。
(3)がい装ケーブルの場合, 防水性を確実にするため, インサートブロック内面にシーラを塗布する。
(4)インサートブロックの外面に潤滑油を塗布し, 作業性を良くする。
(5)ケーブルが貫通しない余分なスペースは, 穴なしの盲インサートブロックを使用する。
(6)適当な間隔でステイプレートを使用し, インサートブロックを平らにする。
(7)インサートブロックの前後面を平らにする。
 
図4.16 MCTの使用例
(注)インサートブロックは,  実測により下記の基準に基づいて選定する。
 
 
インサートブロック 間隔(χ)(mm)
20, 30 0.3〜1.2
40, 60 0.4〜2.3
90, 120 0.8〜5.7







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