<国土交通省(運輸)関係>
1. 国土交通省関係専門家派遣状況
氏名(所属) |
プロジェクト名 |
派遣国 |
出国日 |
帰国日 |
【JICA長期】 |
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古賀 賢治 (航空局) |
航空交通管理 |
インドネシア |
15.9.11 |
17.9.10 |
木村 信孝 (海事局) |
内航海運行政 |
フィリピン |
15.8.25 |
17.8.24 |
寺田 尚 (関東運輸局) |
船舶検査行政 |
〃 |
15.9.10 |
17.9.21 |
礒谷 潔 (独立行政法人 航海訓練所) |
船員教育 |
インドネシア |
15.8.24 |
17.8.23 |
西原 信夫 (日本航空株式会社) |
観光マーケティング計画 |
〃 |
15.10.8 |
17.10.7 |
【JICA短期】 |
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上野 寛 (気象庁) |
地震学(観測機器) |
フィリピン |
15.8.4 |
15.8.30 |
佐久間征夫 (無職) |
観光振興 |
ブルガリア |
15.8.31 |
16.2.29 |
石原 洋 (気象庁) |
気象予報等実務技術 |
カンボジア |
15.8.18 |
15.8.31 |
梅原 賢之 ( 〃 ) |
気象測器 |
フィジー |
15.7.24 |
15.8.9 |
横山 鐵男 (海上保安庁) |
海上保安庁設立構想支援 |
インドネシア |
15.8.25 |
15.8.30 |
中村 清 (海上保安庁 海上保安大学校) |
〃 |
〃 |
15.8.25 |
15.8.30 |
近藤 栄進 (海上保安庁) |
レスポンスチーム(航空救難)強化 |
フィリピン |
15.8.10 |
15.9.9 |
辻 徳雄 (海上保安学校) |
〃 |
〃 |
15.8.10 |
15.9.9 |
土屋 智樹 (海上保安庁) |
〃 |
〃 |
15.8.10 |
15.9.9 |
橋本 恒郎 (中央復建コンサルタンツ株式会社) |
ソフィア市交通体系アドバイザー |
ブルガリア |
15.8.31 |
15.11.28 |
水谷 誠 (国土交通政策研究所) |
港湾整備長期政策(港湾民営化に 関するセミナー講師) |
インドネシア |
15.9.21 |
15.9.24 |
中川 一郎 (テラ株式会社) |
最新維持システム1 |
フィリピン |
15.9.22 |
15.10.25 |
沢田 正孝 (日本信号株式会社) |
鉄道信号施設管理(ヤズド信号 訓練センター機能維持指導/ 継電運動装置) |
イラン |
15.9.22 |
15.10.20 |
高木 忠章 ( 〃 ) |
鉄道信号施設管理(ヤズド信号訓練 センター機能維持指導/CTC装置) |
〃 |
15.9.22 |
15.10.20 |
菊田 信夫 (海上保安庁) |
航路標識技術 |
シンガポール |
15.10.12 |
15.10.23 |
山越 國利 (財団法人 マラッカ海峡協議会) |
マラッカ・シンガポール海峡での 安全航行 |
〃 |
15.10.12 |
15.10.17 |
向後 俊彦 (ユニバーサル造船株式会社) |
船舶保守管理 |
ツバル |
15.10.20 |
16.4.16 |
村上 禮二 (無職) |
観光政策アドバイザー |
パプアニューギニア |
15.10.31 |
15.12.20 |
松元 孝子 (東京航空局) |
日本の航空情報サービス |
シンガポール |
15.11.9 |
15.11.16 |
武田 治 (海上保安庁) |
海洋環境保全 |
フィリピン |
15.11.13 |
15.12.11 |
佐藤 哲 ( 〃 ) |
海上防災 |
〃 |
15.11.13 |
15.12.11 |
樋口 則一 (〃) |
レスポンスチーム (船舶火災消化)強化 |
〃 |
15.10.16 |
15.12.6 |
松本 一勝 ( 〃 ) |
〃 |
〃 |
15.10.16 |
15.12.6 |
江尻 利功 ( 〃 ) |
〃 |
〃 |
15.10.16 |
15.12.6 |
伊藤 雅則 (東京海洋大学) |
制御工学 |
トルコ |
15.10.26 |
15.11.23 |
藤本 弘司 ((株)日本海洋科学) |
操船シミュレーターの維持管理 |
〃 |
15.10.19 |
15.11.9 |
【JICA調査団】 |
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高橋 俊晴 (鉄道局) |
ポーランド国国有鉄道民営化計画 調査(第2年次) |
ポーランド |
15.6.2 |
15.6.11 |
滝野 義和 (国土技術政策総合研究所) |
アフガニスタン国カブール国際空港 ターミナル建設計画第2次基本設計 調査 |
アフガニスタン |
15.8.12 |
15.8.22 |
茂野 哲 (新千歳空港事務所) |
高橋 俊晴 (鉄道局) |
ポーランド国国有鉄道民営化計画 調査(第2年次) |
ポーランド |
15.9.10 |
15.9.17 |
多田 晴美 (関東運輸局) |
カザフスタン国総合物流システム 向上計画(事前調査(S/W協議)) |
カザフスタン |
15.9.7 |
15.9.20 |
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<寄稿>
カムチャッカ州の観光事情について
原山 進※
ロシア共和国の極東地域の一州、北海道の稚内から東北に約1500kmにあるカムチャッカには手付かずの大自然が残るともに世界でも有数の活火山地帯が独特の景色を織り成している。冷戦時代には軍事上要衝の地としてロシア人も許可がなければ入れぬ閉鎖地域であったが、1991年のソ連崩壊後は外国人にも開放され、カムチャッカ州は他ロシア極東地域と同様、豊かな自然資源を生かしインバウンドをはじめ観光振興に乗り出している。当初は不備なホテル施設、サービスをはじめ大きな問題を抱えていたが、この10年にわたる官民の努力、日本からの支援などもあり相当改善されてきた。
本年8月末に現地滞在1週間という短期間ではあるが、当協会の竹内会長が主宰するカムチャッカ研究会の10周年記念現地訪問団の一員(竹内団長以下総勢21名)としてカムチャッカを視察する機会を得たので、同地の観光事情及び上述の改善状況について以下に簡単に報告する。
1. カムチャッカ州の概要
1)ロシア共和国極東地域の1州で、北海道・稚内市からは北東に約1,500km(北緯50度)〜2,500km(北緯60度)に位置する。面積は47万2千平方kmと日本の約1.3倍、ユーラシア大陸の東端から南に突き出し、南北1200km、東西最大450kmもある半島部には、スレドヌイ山脈とボストーチヌイ山脈が走り、地域の3分の2は山地である。人口は約34万人(2002年人口調査)、人口密度は0.8人/平方メートルと超過疎地である。1990年の人口は41万人であったものが、ソ連崩壊後、大陸部より諸物価の高いカムチャッカからの年金生活者の本土の引き上げなどで人口が減少したもので、これは極東地域全体で起きている大きな問題である。
尚、人口の大部分は州都ペトロパブロフスク・カムチャッキー市と隣接のエリゾボ市に居住する。
2)環太平洋火山帯に属するカムチャッカ半島は約150の火山、29の活火山がある世界有数の活火山集中地域で、ユーラシア大陸最高峰の活火山クリューチ山4750mがあり、州都ペトロパブロフスク・カムチャッキー市から富士山に良く似たコーリャク山(3456m)やアバチャ山(2,741m)の雄大な姿を望むことが出来る。
1996年には5箇所の自然保護地域が‘カムチャッカ火山群’としてユネスコの世界遺産に登録された。このように火山の多い地形、景観は極東シベリアの諸州とは全く趣を異にしている。
3)州都ペトロパブロフスク・カムチャッキーを含む南部太平洋沿岸地域は冬でも-10度ぐらいまでしか気温が下がらず、夏も20度ぐらいと気温の変化幅が少ない。
州都に面するアバチャ湾は不凍港である。人口の大部分がこの地帯に居住するのもこのような気候条件が一因である。他地域は北部で冬の気温が-40度となるなど厳しい条件下にある。
4)ペトロパブロフスク・カムチャッキー市が開かれたのは1740年、沿海地方のウラジオストク(1860年)と比べ120年も古い。17世紀、18世紀ロシアは黒テンなどの毛皮を求め、シベリア経営を始めるが、当時は中国の清国の勢が盛んで、ロシアは南下を阻まれ、イルクーツク−ヤクーツク−マガダン−ペトパブロフスクと北方を太平洋に突き抜ける形を取った。カムチャッカではアザラシ、ラッコなど豊かな海獣にも恵まれ、その為、ペトパブロフスクは長年ロシア帝国の拠点となった。しかし、1860年に国勢の衰えた清国からアロー号事件をきっかけにロシアは沿海地方の割譲を受け、極東地方の経営の中心はウラジオストクに移った。
カムチャッカ州に昇格した第2次大戦後、米ソ冷戦の始まりとともに地形上その最前線を担い、さまざまな軍事施設が建設され、ペトロパブロフスク港はソ連の太平洋最大の海軍基地となった。
5)漁業は旧ソ連邦の時代から地域の主要産業で、ソ連の全漁獲高でも大きなシエアを占めていたが、ロシア共和国連邦でもその総漁獲量の17%、極東地域全体でその30%、州の総生産高ではその70%を占めている。鮭、蟹、スケトウなどの北洋性の魚・海産物の輸出が大きな外貨獲得源であり、地域経済は漁業及び魚類加工業に今でも大きく依存している。しかし、一部魚種の資源の枯渇、漁船の老朽化などで漁獲量は減少しており、州政府は観光、鉱業、林業、エネルギー開発に注力し始めている。
2. 観光の概況
1)沿革
1990年までは閉鎖地区のため特別の証明書を得て年間3万人くらいのロシア人が主に温泉を利用した保養基地(企業や労働組合が所有したサナトリウム)に来ていたが、労働組合からの労働者への旅行券の発行のような優遇措置がなくなり、1992年には2000人に激減した。
1991年にソ連邦が崩壊し、外国人にも開放されると極東ロシア地域と同様カムチャッカも手付かずの大自然という観光資源を生かしインバウンド観光に乗り出した。極東ロシアの近隣には日本、中国、韓国、台湾といった有力な海外旅行客の送出マーケットがあり、これを大きな目標としている。主力産業である漁業の陰りから、鉱物資源開発と並ぶ重要な分野として観光を位置付けている。
当初、観光振興の歴史が浅いというハンディキャップがある上、計画経済というサービス不在の環境に長年あったため、他観光先進国との競争に伍し観光振興を推進していくにあたり多くの改善が要求された。しかし、すでに10年という歳月が経過し、この間に日本の官民組織の支援も受けながら、極東ロシアの官民双方において種々改善に取り組まれてきた。
そのような努力も実り、国内外からの観光客も漸増傾向にある。
カムチャッカでの観光客推移
国・地域 |
1998 |
1999 |
2000 |
2001 |
2002 |
日本 |
1,368 |
1,817 |
1,627 |
2,292 |
1,925 |
アメリカ |
1,041 |
1,752 |
2,587 |
2,907 |
3,060 |
ドイツ |
178 |
136 |
404 |
550 |
944 |
韓国 |
156 |
97 |
269 |
143 |
71 |
英国 |
128 |
105 |
369 |
203 |
182 |
フランス |
|
|
305 |
245 |
472 |
NIS諸国 |
37 |
34 |
29 |
50 |
338 |
他 |
1,159 |
559 |
1,230 |
1,074 |
783 |
小計 |
4,067 |
4,500 |
6,820 |
7,464 |
7,775 |
ロシア含むカムチャッカ |
3,993 |
4,200 |
4,897 |
22,934 |
23,781 |
合計 |
8,060 |
9,700 |
11,717 |
30,398 |
31,556 |
|
出典:カムチャカ州政府経済・振興部
備考:
●外国人旅行者にはクルーズ客も含む。ただし、人数は不明。
●日本からのアクセス:直行便はない。新潟、富山からウラジオストクまたはハバロフスク経由となる。新潟〜ウラジオストク 1時間20分。ウラジオストク〜カムチャッカ 3時間。
3. 主たる観光地とアトラクション
1)州都ペトロパブロフスク・カムチャッキイ〜隣接市のエリゾボのゾーン
観光地域の中でもっともアクセスが容易なのは、州都ペトロパブロフスク・カムチャッキイ〜隣接市のエリゾボのゾーンである。エリゾボには唯一の国際空港があり、カムチャッカへのゲートウエイとなっている。州都には主要なホテルがあり、周辺のパラツンカという温泉郷にも保養所をはじめ、小規模の宿泊設備がある。ソ連時代の政策で州内の道路網はほとんど未開発であるが、このゾーン内の道路網は良く発達している。
市内観光、温泉郷での保養、美しいアバチャ湾での湾岸クルーズ、釣り、ペトロパブロフスク・カムチャッキイ市から25kmの距離にあるコリャーク火山、アヴァチャ山でのトレッキング、登山、アヴァチャ川では釣りをしながら筏での川下りを楽しむことが出来る。
エリゾボ空港から望むコーリャック山
2)ナリチェボ自然公園
世界遣産も登録されたカムチャッカ火山群の一部であるナリチェボ自然公園にはヘリコプターで州都から30分、野鳥観察、狩猟、トレッキングを楽しむことが出来る。
3)ゲーゼル間欠泉
州都から東北ヘヘリコプターで1時間半の距離にあるゲーゼル間欠泉はアメリカのイエローストーンに匹敵する壮大な規模で大小600もの噴出口がある渓谷を木道に沿って巡回する。
4. 観光の改善状況
カムチャッカの観光に関する調査は日本政府あるいは経団連、自治体などで実施され、著しく遅れていた観光改善のため多くの事項が指摘されてきた。主な指摘事項を今回の視察及び帰国後の団員へのアンケート調査結果に基づき検証した。
1)概要
大きな課題である日本との航空便については、依然問題は残るが、旅行客へ提供されるサービス、施設などは全般的に改善が目だっている。また、評判の悪かった入出国業務も著しく改善されていることが確認された。
この背景には次ぎのような事項があると推測される。
A. ソ連崩壊後のロシア経済がルーブルの下落など一時危機的状況に陥ったが、その脱却の要因として指摘されている観光産業関係者も含めロシア人が市場経済に慣れ始めたこと。これに関しては日本での研修、現地で日本の観光関係者のセミナー開催などもこの点で大きく貢献している。(当協会の観光開発研究所の前身である(財)国際観光開発研究センターがこの研修、セミナー開催に大きく関わっていた。当時の研修員に実際インタビューし、意識改革に役立ったことを確認した)
B. 経済危機によるルーブル危機によりルーブルが大きく切り下げ(対ドルレートで1993年当時に比べ2003年で1/6への減価、8月末現在US$1=R30)、外国人旅行者にはカムチャッカへの旅行は以前に比ベレストランでの食事,土産物の買物などでは以前に比べ割安となっている。
C. 外国人旅行者が以前より増え、これがホテルの経営に寄与し設備改善に支出する財源を一層生み出していると推測される。
過去調査報告 |
今回調査 |
指摘事項 |
指摘内容 |
把握内容 |
行政:長期観光開発計画 |
必要。指摘段階で準備中。 |
2002年人民代表会議で承認受けた。2002年〜2010年を対象とした計画。 |
:予算 |
不足 |
不足 |
国際空港での出入国管理・ 税関システム |
要改善 |
ウラジオストクは相当改善された。 |
定期直行航空路 |
無し |
変わらず。但し、直行のチャーター便は夏場のハイシーズン時運航。 |
航空運貨の競争力不足 |
他路線に比し割高 |
変わらず |
ホテル:施設 |
老朽化 |
相当改善された。 |
:サービス |
旧態以前のサービス |
良くなったが、改善の余地は十分ある。 |
:食事 |
質の改善 |
良くなった。改善の余地はある。 |
レストラン |
魅力のない料理 |
相当改善された。 |
観光従事者の ホスピタリティ |
不足 |
通訳ガイド他良くなった。 |
観光施設(博物館) |
日本との繋がりの展示 |
高田屋嘉兵衛の展示あり。 |
土産物 |
特産品の土産物化 |
状況大きくは変わらず。 |
空港、市内、機内での免税品販売 |
状況変わらず。 |
地図・パンフレット・ ビデオなど |
英語版が必要 |
観光ガイド(ロシア語・英語併記)が販売されている。 100ルーブル。 |
観光案内所設置 |
無し。 |
無し。 |
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出典:外務省「ロシア極東地域観光事情調査」(1999年6月6目〜7月5日)他
B. 個別事項への補足
A)行政府
昨年、州人民代表会議の承認を得て、観光プログラム(2002年〜2010年)が実施されることとなった。観光振興にとり行政府が計画性のある長期的指針を持ち、実行していくことは極めて重要であり、その点で大いに評価できる。
また、行政府の人材開発という面では観光部担当4人全員が日本政府が実施した日本での観光研修に参加する機会を得ている。これは日本への観光プロモーション実施にあたり、大きな資産となっている。
B)民間の状況
a. ホテル施設
訪問団が宿泊した首都パペトロパブロフスキーカムチャッカの主要2ホテルともこの数年設備改善に努めており、外観は余り変わらぬものの、内部においては大きく改善してきている。一方、首都より車で1時間ほどのパラツンカ温泉郷においても‘ロシアの“ニューリッチ”層をターゲットに従来のパラツンカ地域での施設とは格段の違いのあるホテルの建設が行われていた。(64室、12月完成予定)
b. デラックスヘリコプターの導入
道路の整備が遅れているため、遠隔地への移動にヘリコプターが良く使用されているが、ロシアの“ニューリッチ”層を対象にデラックスヘリコプター(24人のり、電話、トイレ付き)を導入したツアーオペレーターも出てきた。
c. 食事の改善
食事についてもレストランが増え、細かい注文はあるが、全般として一応の水準に達している。また、ロシア料理のレストランでの価格水準がフルコースでmin500ルーブル(17ドル)〜1000ルーブル(33ドル)(飲物別)であることを考えれば日本人旅行客にはリーズナブルといえる。
d. 観光従業者のサービス
d-1)通訳ガイドの日本語が良く、対応も良かった。これは単に今回、団についたガイド一人だけが偶々良かっただけでなく、カムチャッカ教育大学の日本語指導、またその中で優秀学生の日本での研修(カムチャッカ研究会の主導)の成果が出て日本語ガイドが出来る層が厚くなってきている。
d-2)宿泊したホテルでのサービス
ホテルのサービスについては以前に比べ総体として改善はしている。しかし、いまだ、顧客から要望や苦情があれば、初めて対応するという姿勢から脱却出来ていないホテルがある一方、自由競争化におけるサービス提供のあり方の重要性を経営者が認識し、改善に努めているところも出てきており、改善の程度に差が生じている。
e. 土産物
カムチャッカでの土産物の状況について過去調査とほとんど変わっていないようである。魅力ある特産品を作ること、どこで何を売っているのかの案内書、土産物の展示場の開設(空港、ホテルなどで)など官民が真剣に取り組むべき項目である。
特に日本人観光客は他外国人に比べより多くの買物をすることが良く知られている。帰国後実施した訪問団メンバーへのアンケートでもパッケージツアー費用(往復航空運賃、宿泊費、食事を含む)とは別に現地での総支出金額一人当たり約300ドルの中、約50%が土産などの買物に当てられている)観光による経済効果をみすみす逃していると言えよう。
参考資料
カムチャヅカ研究会:カムチヤッカとはどういうところか?
カムチャッカ州政府:観光開発プログラム
ロシア科学アカデミー極東支部太平洋地理学研究所バクラーノフ氏講演(2003.8.31)
“極東ロシアの現状”
※当協会観光開発研究所次長
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