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平成15年度 ハノイにおける都市及び公共交通開発セミナー 報告書

 事業名 基盤整備
 団体名 海外運輸協力協会 注目度注目度5


まえがき
 
 ベトナムは1986年の共産党第6回大会にドイモイ路線が誕生して以来、市場経済化を推進してきた。90年代初頭のベトナムを取り巻く国際環境の好転とともに、経済・社会パフォーマンスは良好に推移してきた。GDPや輸出の伸びを見ても92年以降一度もマイナスに転じていない。(外務省「ベトナム国別評価報告」)
 このような経済社会の発展にともない、首都ハノイ市は急速に都市化が進み、人口は市内が160万、郊外を含めると280万の大都市となり、通勤・通学等の移動にバイクの利用が普及し、交通混雑が激しくなり、交通事故も多発し、社会問題化している。
 当協会は平成11年(1999年)に日本財団の助成を受けて、ハノイ市におけるバス輸送システムの改善を含む将来の公共交通のあり方について調査を行い、同年12月ハノイ市において、ベトナム運輸開発戦略研究所(TDSI)と共同で「ハノイ市における公共交通の発展」に関するセミナーを開催した。セミナーには日越両国の関係者多数が参加し、また、討論には世銀の担当者も参加して活発な意見交換が行われた。
 さらに翌年の平成12年(2000年)度には、運輸協力研究センター基金事業の一環として、ベトナム最大の都市ホーチミン市(HCMC)における公共交通整備を支援・促進する目的で、「マストランジット整備戦略」をテーマとして、TDSIの協力を得て市内における交通調査を行うとともに共同でセミナーを開催した。このセミナーにおいて醸成された関係者の公共交通整備の必要性と緊急性に対するコンセサスを得て、ベトナム側は我が国に「都市交通計画調査」(開発調査)の実施を要請し、平成13年度にJICAによる「HCMC都市交通計画調査」が採択され、14年度から本格調査が開始されている。
 このような流れの中ハノイ市当局は、2001年にバス事業の改革・発展に着手し、バス停等のインフラ整備を行うとともに、新たに統合設立されたバス事業者は新車200台の購入を含む車両の増強を行い、市内に31の路線における事業を開始した。一方、ベトナム側はハノイ市についてもJICAの開発調査を強く要請するに至っている。
 当協会は越側からの強い要望を受けて、ハノイの都市公共交通の発展を支援・促進するため、平成14年度運輸協力研究センター基金事業の一環として、再度セミナーを開催することとした。
 
 今回は、近い将来ハノイにも押し寄せる自動車の普及による交通混雑と安全・環境問題を踏まえ、バイクの規制とバス輸送の改善・発展、さらには軌道系輸送システムの導入をも含む公共交通システム開発計画を、都市開発計画のなかに位置付けた計画策定の必要性と重要性について、越側関係者の理解を促すことを目的とした。
 セミナーでは、開会式において、先ず、TDSIバオ所長がセミナーの目的を述べて開会し、交通運輸省ティエン次官の歓迎挨拶、日本大使館北野充公使の挨拶のあと、第一部では、家田仁東大教授が「いかに都市公共交通は整備できるか」という題で基調講演を行った。
 第二部では「都市交通の現状と課題」のテーマのもと、ハノイ市交通公共事業局(TUPWS)ズング次長の報告「ハノイ市の都市交通及びバス事業の現状」及び、TDSI南支局フィアイン局長の報告「HCMCの都市交通問題と課題」に続いて、TDSI派遣JICA専門家大津光孝氏が「問題と優先的解決策」と題して、問題の総括と優先して解決されるべき課題について整理して提示した。
 午後の第三部では、ハノイ市計画投資局から「2020年に向けたハノイ市の開発と交通計画の方向性」についての発表と岩田鎮夫アルメック社長の「公共交通開発のアプローチ」と題して、長期ビジョン、戦略及び段階的開発についての提言が行われたのち、TDSIフィン副所長の司会により、日越のパネリストと会場の参加者(世銀駐在員等多数)も交えて活発なパネルディスカッションが行われた。
 最後は、家田教授が議論を整理して開発の方向性、留意点を提示し、さらにフィン副所長がセミナー全体を手際良く総括して閉会した。閉会後のレセプションには多数の関係者が参加し、懇談した。
 会場には在越日本企業の駐在員多数を含む100名を超える参加者が最後まで熱心に議論に耳を傾ける姿が見られた。開会式には現地報道機関多数が取材に現れ、家田教授にはテレビ局がインタビューした。セミナーはプログラムどおり進行し、所期の目的を達成して盛会裡に終了した。
 
 本セミナー開催にあたり、基調講演の家田先生をはじめ、ご参加、ご支援、ご協力頂きました日両国の関係者の皆様に改めて深甚なる感謝を申し上げます。また、セミナーを契機にハノイ都市公共交通の開発が大きく促進されることを強く望むところであります。
 本報告書はセミナーの記録であり、参加出来なかった関係者の皆様にも広く利用して頂ければ幸いです。
 
平成15年3月
 
(社)海外運輸協力協会
会長 竹内 良夫







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