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創立総会
1. 創立総会の開催
 創立総会は、昭和48年3月22日午後2時から港区芝西久保明舟町20番地(第18森ビル)(株)日本空港コンサルタンツの会議室で開かれた。
 
故秋山龍氏
 
 秋山発起人代表から開会の挨拶の後、総会開催に至る経過の報告、次いで正会員11名中11名が本総会に出席、よって本総会成立数に達した旨の報告があった。次に議長選出について諮ったところ、出席者全員の同意を得て秋山龍氏が議長に選出され議長席に着いた。議長は議事録署名人として、藤井松太郎氏、鮫島茂氏を指名し、直ちに議事に入った。第1号議案から第7号議案及び付帯決議までの全議案の審議を全部終り、秋山議長から謝辞があり、創立総会は滞りなく終了した。本会設立に関する手続が設立代表者に委任され、運輸大臣あて社団法人設立許可申請を行うこととし、当協会はここに新団体として発足することとなった。
 当日は、運輸省側から今村宏政策計画官、谷川和郎国際協力室担当官の臨席を得、当協会設立に適切なご指導とご尽力をいただいた両氏に確認していただくことができた。運輸省当局の精神的ご支援によって発足することができたことに感謝するとともに、役職員一同協会の目的達成に向かって努力することを誓った。
 
【日時】
 昭和48年3月22日(木)14時〜16時
 
【場所】
 東京都港区芝西久保明舟町20番地(第18森ビル)
 株式会社 日本空港コンサルタンツ会議室
 
【出席者】
 会員数11正会員のうち出席者11正会員
 
代表者出席
株式会社観光企画設計社
株式会社日本空港コンサルタンツ
日本交通技術株式会社
株式会社日本港湾コンサルタント
株式会社東日交通コンサルタント
株式会社復建エンジニアリング
 
代理出席
社団法人海外鉄道技術協力協会
セントラルコンサルタント株式会社
電気技術開発株式会社
株式会社パシフィック コンサルタンツ インターナショナル
財団法人マラッカ海峡協議会
 
臨席者
運輸省大臣官房 政策計画官 今村宏
運輸省大臣官房 政策課国際協力室 谷川和郎
 
【次第】
開会
 事務局より、出席者は11正会員全員出席(代表者出席者6会員、委任状出席5会員)であり、本日の創立総会は成立した旨の報告があった後、発起人代表秋山龍氏から挨拶がなされた。
議長選任
 創立総会を進行するにあたり、秋山発起人代表から議長選任について議場に諮ったところ、日本交通技術株式会社社長藤井松太郎氏から株式会社日本空港コンサルタンツ会長秋山龍氏にお願いしたい旨の発言があり、満場一致で秋山氏が議長に選任された。
 
社団法人 海外運輸コンサルタンツ協会設立趣意書
 わが国は、今後、益々経済協力の分野を通じ、発展途上国の政治、経済、文化の向上を図るため、これら諸国との緊密なる国際協力の実をあげなくてはならない環境におかれていることは、何人も異論のないところであります。
 かかる状況の中で、発展途上国の開発に寄与するためには、経済・社会の基盤となっている社会資本、特に運輸関係社会資本に対する援助の増大が重要となっております。特に、最近のわが国に対する経済協力の要請は、港湾・鉄道・空港を始めとする運輸施設等の整備を内容とするものが多く、今後も益々著増する傾向にあります。
 しかるに、わが国の運輸部門における経済協力の現状をみると、援助資金においても十分とはいえず、また運輸技術関係施設や機器類に対する設計、施工監理、アフターケヤー等のエンジニアリング・サービスの提供もほとんど実施されず、これがわが国の運輸部門における経済協力において大きな弱点となっております。
 従って、今後、発展途上国の要望にそって、その国土開発、社会開発に資するような経済協力を推進していくためには、運輸関係社会資本に対する援助、特にそれらのエンジニアリング・サービスを拡充・強化しなければなりませんが、その為には運輸部門の海外におけるコンサルティング活動を振興する必要があります。
 幸い、わが国の運輸関係コンサルティング企業は国際的にみても高度な技術を有し、発展途上国の要請に応えうる力を持っておりますが、企業基盤が弱いこと、国際活動を行いうる人的能力が不十分なこと等から、海外におけるエンジニアリング・サービスを実施することは極めて困難な体制におかれております。
 かかる事態を解決し、他の先進国なみのエンジニアリング・サービスを展開して、運輸部門における経済協力の拡充・強化を図るため、その中核的推進機関として、運輸関係のコンサルタンツを会員とする社団法人海外運輸コンサルタンツ協会を設立し、所要の業務を行うことによって、陸・海・空の各般にわたる海外運輸コンサルティング活動を振興し、加えてわが国運輸関係コンサルタンツの強化・育成を図り、もって発展途上国の開発に貢献するものであります。
 
議事録署名人選出
 始めに、秋山議長は議事録署名人2名の選出について議場に諮ったところ、藤井松太郎氏から議長に一任との提案があり、議長は、藤井松太郎氏及び株式会社日本港湾コンサルタント社長鮫島茂氏を指名した。
 
議事
第1号議案「社団法人海外運輸コンサルタンツ協会設立の議決」
 議長は、事務局に対し本議案についての説明を求め、事務局より設立趣意書が朗読された後、異義の有無を質したところ、異義なく満場一致で可決された。
 
第2号議案「定款の議決」
 事務局から詳細な説明があった後、議長はこれを議場に諮ったところ満場一致で可決された。
 
第3号議案「設立当初の純資産の議決」
 事務局から、既に昭和47年11月27日の発起人会で、発起人1社あたり40万円ずつ負担することが可決されている旨の説明があった後、議長はこれをもって設立当初の純資産とすることを議場に諮ったところ、満場異義なくこれを可決承認した。
 
第4号議案「設立後2ヶ年間の事業計画及び収支予算の議決」
 議長は、事務局に対し本議案についての説明を求め、事務局より詳細な説明があった後、議場に本案の採決を諮ったところ、満場異義なく原案どおり可決された。
 
第5号議案「創業費の議決」
 事務局から、創業費予算及び昭和47年11月から昭和48年3月20日迄に支出した費用について詳細な説明があった後、議長は、これを議場に諮るとともに、3月20日迄に要した費用及び今後設立許可までに要する費用を創業費として計上し、設立許可後一般予算から支出することを議場に諮ったところ、満場一致で可決された。
 
第6号議案「役員選任」
 秋山発起人代表から、本議案について具体的な提案が行われ、発起人(8名)を理事とし、更に定款第14条2項但し書に基づく理事として、藤野淳氏を推薦したい旨発言があり、満場致で可決された。ついで秋山発起人代表から、発起人会の後最初に入会の申し込みのあった2社(財団法人マラッカ海峡協議会、電気技術開発株式会社)の代表者を監事として推薦したい旨発言があり、満場一致で可決された。つづいて、議長は、会長及び専務理事の選任を理事の互選で定めるよう諮ったところ、会長に秋山龍氏、専務理事に藤野淳氏を推薦したい旨の発言があり満場一致で可決された。
 
第7号議案「事務局の設置について」
 議長は、設立後の事務局の設置場所について諮ったところ、東京都港区芝西久保明舟町20番地(第18森ビル)に差し当たり置きたい旨の提案があり、満場一致で可決された。
 
付帯決議「本会設立に関する手続を設立代表者に委任する件」
 議長より、本会の設立に関する手続を行う権限を設立代表者に一任していただきたい旨提案があり、議場に諮ったところ、全員異義なく可決された。
 以上で議案の審議を全部終り、秋山議長の謝辞があり、創立総会は滞りなく終了した。
 
 この議事録が正確なことを証するため、議長及び署名人2名は下記に署名捺印する。
 昭和48年3月22日
議長 秋山龍
署名人 鮫島茂
署名人 藤井松太郎







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