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IV 介助内容、依頼先、介助者の決定
【介助内容・依頼先の決定】「本人」が8割弱。依頼先の決定では「障害をもつ友人」、介助内容では「ピアカウンセラー」の割合が多くなっている。
 主に介助を受ける親族と同居している人では家族が、一人暮らしの人では、「ピアカウンセラー」の割合が高くなる(図25)。
 介助内容の決定では、一人暮しの年数が短い人は、「障害を持つ友人」や「ピアカウンセラー」の意見を主として決定している(図26)。
 
図24 介助内容、依頼先の主な決定者
 
 介助内容、依頼先を「誰の意見を中心に決めたか」の問いに対して、ともに「本人」が8割近くを占めている。特徴としては、依頼先の決定では、「障害をもつ友人」の意見を中心に決めた人の割合が、介助内容では「ピアカウンセラー」の割合が多くなっている。
 
図25 介助内容の決定者と居住形態
 
 一人暮らしおよび親族と同居しながら他人介護を主に利用している人では、介助内容の決定を主にしたのは、「本人」が8割以上を占める。一方、主に介助を受ける親族と同居している人では、「本人」が68%、「家族」の割合が15%と、家族が主に介助内容を決めた割合が高くなる。また、一人暮らしの人では、「ピアカウンセラー」が10%を占める。
 
図26 介助内容・時間の主な決定者と一人暮らしの年数
 
 介助内容・時間の主な決定者では、一人暮しの年数が短い人は、「障害を持つ友人」や「ピアカウンセラー」の意見を主として決定している。一人暮らしを始めた時期には、これら「障害を持つ友人」や「ピアカウンセラー」といった人々の存在が重要なことが示唆される。一方、一人暮しの年数が長い人では、「本人」が一人で決定している傾向がある。
 
【介助者の決定−サービス提供団体別−】自立生活センターおよび公的サービスでは「本人」が、民間サービスでは「提供先」が決定している場合が多い。自立生活センターでは、「本人とサービス提供先」の協力で決定しているケースが多いのが特徴。
 
図27 サービス提供先別介助者の決定者
 
 介助内容の決定者に、ピアカウンセラーが多かったことから(図24)、自立生活センターではピアカウンセラーとの協力で決定されているといえよう。
V 介助者の評価
【介助者の評価】介助者の評価は概して高い。介助者に望むのは、「指示に従う」「臨機応変な対応」「効率よく作業する」「一般的ではなく本人の介助に関して十分な知識を持つ」。要望が低いのは、「介助の資格を有する」「頼まなくても動く」。利用者からの要望は低いが、介助者はそれでも有資格者が多い。
 
図28 介助者への希望と評価
 
 介助者に望むことでは、「指示に従う」「臨機応変な対応」「効率よく作業する」「一般的ではなく本人の介助に関して十分な知識を持つ」が多くの利用者から要望されている。一方それらと比較して、「介助の資格を有する」、「頼まなくても動く」ことへの要望は半数の人が選択しておらず、利用者によって意見が分かれている。
 
 現在の主な介助者に対する評価では、概ね高い評価がみられるが、「一般的ではなく本人の介助に関して十分な知識を持つ」点が若干低く、また多くの介助者が当事者の希望に関わりなく、ホームヘルパー等の資格を有していることが明らかになった。
VI 充実を望むサービス
【充実を希望するサービス】最も充実を望まれているのは、順に「情報提供」「住宅改善支援」「福祉用品の供貸与」。逆に希望が少ないのは、「ショートステイ」「デイサービス」「グループホーム」。現状で十分と思う人は、14%。
 
図29 充実を希望するサービス(選択率)
 
 上位からそれぞれ「情報提供」(54.6%)、「住宅改善支援」(51.9%)、「福祉用品の供貸与」(38.2%)の人が、サービスの充実を希望している。一方、「ショートステイ」(8.8%)「デイサービス」(10%)「グループホーム」(10.9%)の充実を希望する人は少ない。
 
表8 充実を希望するサービス(関連項目別)
年齢 高い 「訪問リハビリテーション」
低い 「情報提供」
居住形態 一人暮らし 「訪問看護」、「訪問リハビリテーション」
親族が介助者で同居 「ショートステイ」
一人暮らしの年数 長い 「訪問家事」
短い 「福祉用品の供貸与」
日常生活動作 介助が必要な程度が重い 「訪問看護」、「訪問入浴介助」
介助サービス合計利用時間 平均利用時間が多い 「訪問リハビリテーション」、
「住宅改善支援」
 
 「年齢」、「居住形態」、「一人暮らしの年数」、「日常生活動作」、「介助サービス合計利用時間」と充実を望むサービスの間の以下の項目には、有意な関連がある(表8)。「年齢」が高い人は、「訪問リハビリテーション」を、低い人は「情報提供」を、「居住形態」では、一人暮らしの人が「訪問看護」、「訪問リハビリテーション」を、親族が介助者で同居している人は「ショートステイ」を、「1人暮らし」の年数が長い人は、「訪問家事」を、短い人は「福祉用品の供貸与」を、「日常生活動作」で介助が必要な程度が重い人ほど、「訪問看護」「訪問入浴」を、「介助サービス合計利用時間」が多い人ほど、「訪問リハビリテーション」と「住宅改善支援」を望む傾向にある。また、「福祉用品の供貸与」を望む人は、「住宅改善支援」と「情報提供」を共に希望する傾向があり、「デイサービス」の充実を望む人は、「ショートステイ」や「グループホーム」の充実を共に希望する傾向があった。







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