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 大工道具へ移りたいと思います。船大工の道具は、市販品丈ではなく、特別注文の金物、自作の道具、そして工場として倶えなければならない道具も有ります。先に各自が最低必要な道具から工場の道具へと進めたいと存じます。大きな設備も又別項で詳しく申し述べたいと存じます。
 
 
正面
 
平面
 
三角化粧板
 三角化粧板は舵板の外径での360°範囲で当らない事とし、aとbを決める事となります。根元は三角の鋭角となりますがふんどし板で先端が隠されてます。Aを取付けてBを取付けますが稜線はやゝ中心へ傾斜させます。(舵の無い伝馬船などは―・・―の様にB板を傾斜させて、稜線も上図の様に傾きます。)
 
固着釘と材料
 木船規程では、材料の厚さを基準として釘の長さが決められておりますが、和釘も大体に於てその様な基準の様ですが海具の矧合せ、戸立の敷への取付、上棚と下棚の外板同士、下棚と敷、外板と無玉、外板と軸の上り釘・・・等々と固着する材料の材質が違う時などは同質材とは多少違って来る様です。胴海船の外板の様に無玉の裏で尾を返すもの、板棚、廻棚、戸立の上りの様に尾を返すものは、やゝ長目となります。
 
下棚と敷
 







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