日本財団 図書館

共通ヘッダを読みとばす


Top > 社会科学 > 政治 > 成果物情報

私はこう考える【自衛隊について】

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


1993/01/31 産経新聞朝刊
【主張1】モザンビークでPKO参加を
 
 政府はモザンビークでの国連平和維持活動(PKO)に自衛隊を参加させるための具体的検討を始めたという。カンボジアに続く本格的な人的国際貢献として、ぜひとも実現させるべきである。
 モザンビークはアフリカ南東部のインド洋に面した国だ。面積は日本の二倍強、人口千五百万、熱帯ないし亜熱帯性の気候という。一九七五年にポルトガルから独立して社会主義政権が発足、反政府ゲリラとの間で十六年に及ぶ内戦が展開され、昨年十月、ようやく停戦にこぎつけた。冷戦終結がその背景にあったのはいうまでもない。
 これを受けて国連は昨年暮れ、国連モザンビーク活動(ONUMOZ)を決議した。七千−八千人規模の要員を派遣する計画で、三月中には国連から各国に要請がある見通しだ。
 日本からはあまりに遠く、なじみも薄い灼熱の国である。だが、そうであるからこそ、このPKOを実現させる意味合いも大きいといわなくてはならない。
 カンボジア暫定統治機構(UNTAC)への自衛隊派遣はPKO協力法によって可能になったが、法案審議の過程でさまざまな制約をつけたため、カンボジア以外への派遣は困難とも見られてきた。しかし、ONUMOZの場合は、停戦合意、紛争当事者の受け入れ同意といった「参加五原則」を満たしており、初歩的PKOともいえる。
 ガリ国連事務総長は紛争当事国の同意を得ない平和執行部隊や紛争の未然防止を目的としたPKOの予防展開などを提唱しており、国連による平和維持活動は一段と拡充されていくものとみられる。そうした情勢のなかで、ONUMOZにすら参加できないとなれば、日本のPKOはまやかしであったとも見られかねない。
 現状では輸送の問題やPKO協力法で派遣定員を二千人に限定したことがネックとなるおそれも出ているという。PKO協力法の欠陥が改めて浮き彫りにされたわけで、「三年後見直し」の規定にとらわれず、今国会中にも改善に着手すべきであろう。
 モザンビークを含め世界中で展開されているPKOは、旧ユーゴ、ソマリアなど十三件に達する。日本はこのうち、カンボジアを除くとアンゴラに少数の選挙監視要員を出しただけだ。
 アフリカ訪問中の柿沢外務政務次官は三十一日にソマリア入りし、その後、モザンビークで実情を視察するが、関係当局はあらゆる工夫をこらし、実現に向けて努力してほしい。
 
 
 
 
※ この記事は、著者と発行元の許諾を得て転載したものです。著者と発行元に無断で複製、翻案、送信、頒布するなど、著者と発行元の著作権を侵害する一切の行為は禁止されています。








サイトに関するご意見・ご質問・お問合せ   サイトマップ   個人情報保護

日本財団会長笹川陽平ブログはこちら



ランキング
注目度とは?
成果物アクセスランキング
14位
(28,631成果物中)

成果物アクセス数
431,069

集計期間:成果物公開〜現在
更新日: 2017年3月18日

関連する他の成果物

1.私はこう考える【北朝鮮について】
2.私はこう考える【中国について】
3.私はこう考える【ダム建設について】
4.私はこう考える【死刑廃止について】
5.私はこう考える【公営競技・ギャンブル】
6.私はこう考える【天皇制について】
7.私はこう考える【国連について】
8.私はこう考える【憲法改正について】
9.私はこう考える【教育問題について】
10.私はこう考える【イラク戦争について】
  [ 同じカテゴリの成果物 ]


アンケートにご協力
御願いします

この成果物は
お役に立ちましたか?


とても役に立った
まあまあ
普通
いまいち
全く役に立たなかった


この成果物をどのような
目的でご覧になりましたか?


レポート等の作成の
参考資料として
研究の一助として
関係者として参照した
興味があったので
間違って辿り着いただけ


ご意見・ご感想

ここで入力されたご質問・資料請求には、ご回答できません。






その他・お問い合わせ
ご質問は こちら から