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2004年2月号 Voice
自衛隊はイラクで強くなる
日本の国益のため戦後最大の決断を下した小泉首相
志方俊之(しかたとしゆき)
(帝京大学教授)
イラク派遣は戦後最大の決断
 二〇〇三年十二月十三日(日本時間十四日)、米軍はティクリットの南十数キロにある小さい町、ダウル郊外の農家で、小さい地下壕のなかに潜伏していたフセイン元大統領の身柄を拘束した。捕らわれたときの哀れな状況から想像するに、彼が、頻発していたテロ攻撃を指揮していたようには思えない。したがって彼がいなくなったからといって、急にテロが下火になると楽観的に考えてはならない。
 しかし、政治的には大きな効果がある。どんな枠組みで彼を裁くかは難しい問題だが、イラク統治評議会などの場でイラク人自らが裁く、国際司法裁判所を使って国際社会全体で裁く、米英その他の有志連合による軍事裁判で裁くという三つの選択肢が考えられる。またこの中間の折衷案も考えられる。
 いずれにせよ、裁く過程で彼の犯した罪悪の実態が暴かれ、さらに大量破壊兵器に関する物的証拠や証人による確かな証言でも出てくれば、戦争の大義についてこれまで米英両国に集まっていた非難は弱まるだろう。そうなれば国連が関与しやすくなり、イラク戦争は出口が見えてくるだろう。
 図らずもこの五日前の二〇〇三年十二月九日、滑り込みセーフのようなタイミングで小泉内閣はイラク復興支援特別措置法に基づいてイラクヘの自衛隊派遣を正式決定した。過去にも自衛隊は、東ティモールに六〇〇人あまりの隊員を派遣したことがある。今回も陸上自衛隊では六〇〇人ほどが派遣されるということで、規模としてはさほど変わりはない。しかし前回がPKO(平和維持活動)としての派遣であったのに対し、今回は目下テロ活動が行なわれている国への派遣である。戦闘行為に巻き込まれることさえ予想されるのだから、事の本質がまるで違う。
 日本国憲法では「国権の発動たる戦争」を否定している。そう考えたとき今回の派遣は、憲法の範囲内ぎりぎりのものである。この決断を下した小泉首相は、まさに戦後最大の決断をした総理大臣だろう。そしてこの決断によって日本は、正当な理由さえあれば危険を冒す覚悟のある国であることを、世界に示すことができたのである。まずは、このことを高く評価したい。
 もちろんマイナス面はある。この決定によって、今後は日本もテロのターゲットになる。現地で自衛隊員が攻撃されたり、周辺の国で日本大使館が爆破されたり、あるいは東京や大阪などの大都市でテロが起こる可能性もある。なにしろ相手は目的のためには手段を選ばないテロリストである。彼らは国軍のイラクヘの派遣を断念したトルコでさえ、テロの標的にした。狙われたのはイギリス系の銀行や公館などだが、犠牲者のほとんどはトルコの一般市民である。同じイスラム教徒ですらテロの犠牲にするのだから、彼らに仁義など期待できるはずがない。日本がいくら人道支援が目的といったところで、聞く耳などもたないだろう。明らかに危険な領域に日本は踏み込んだのである。
 だが、もともと今回の小泉首相の決断には、「最悪の決断」か「最低の決断」かの二つしか用意されていなかったのである。いずれを選んでもマイナス面があることは避けられないなかでの決断であった。「最悪の決断」とは、派遣によって日本からテロの犠牲者が出た場合である。小泉首相は「なんという最悪の決断をしたのだ」と、各方面から叩かれるだろう。一方、「最低の決断」とは、自衛隊派遣を行なわなかった場合である。このとき日本は間違いなく、世界から「最低の国」といわれる。
 これはいまの日本を見れば明らかである。日本は世界第二位の経済力を誇る経済大国である。その経済力は何によって支えられているかというと、日本人の勤勉な国民性もあるが、同時に世界の国々の協力も大きい。日本は食糧や鉱物、エネルギーなど、じつに年間八億トンもの品を海外から輸入している。それを日本人の高い技術力と勤勉な労働力によって製品にし、世界の市場で売ってお金にする。その総量は、じつに一億トンにものぼる。すなわち日本に資源を売ろうという国があり、日本から製品を買おうという国がある。これによって日本の繁栄は成り立っているのである。
 しかも日本の船が安全に航海するためには、世界の海が平和でなければならない。とくにホルムズ海峡、マラッカ海峡、バシー海峡など、さまざまな海峡を各国が快く通してくれることも重要である。そう考えると日本が繁栄するためには、日本が国際社会と友好関係にあることが不可欠だし、世界が平和でなければならない。日本ほど世界中が平和であることを必要とする国はないのである。その日本が世界平和のために何かするのはきわめて当然の行為で、何もしないほうが異常なのである。
 これに対し日本に何ができるかというと、一つは資金面での協力である。日本ほど多額の資金を一度に出せる国はない。この分野で日本が国際貢献することは、きわめて重要な役割といえる。
 とはいえ、資金を出すだけでは世界から貢献したと認められないことは、湾岸戦争で経験ずみである。当時日本は全体の一六・七パーセントに及ぶ、一兆三〇〇〇億円もの戦費を負担した。にもかかわらず戦勝国扱いもされなければ、お礼もされなかった。戦いに参加しなかったことで、世界中から冷やかな目で見られてしまったのである。今回、もし派遣しなければ日本の評価がさらに落ち、「最低の国」と呼ばれることは間違いなかった。
 戦争にはリスクが伴うのだから、誰だって行きたくない。だからといってリスクを避けていたのでは、国際社会から認められない。日本人はこのことを湾岸戦争で知り、これが日本人のトラウマになった。このトラウマがあったからこそ、「イラク特措法」も通ったといえるだろう。そして自衛隊派遣を決意し、平和のためにリスクを冒す覚悟があることを世界に示した。小泉首相は「最悪の選択」をすることになったかもしれないが、「最低の選択」はしなかったのである。
証明された自衛隊の健全性
 今回の派遣にあたってもう一つ小泉首相を評価したいのは、「自衛隊には危険が待っている」とはっきり語ったことである。そのうえで国民に対し、「敬意と感謝の念で送り出してほしい」と呼び掛けた。このことが自衛隊員の士気を大きく高めたことは間違いない。自衛隊の最高指揮官は総理大臣である。にもかかわらずこれまでの総理大臣は、一人として自衛隊員にこのような言葉を掛けたことがない。
 これまで自衛隊員が受けた言葉は、平和維持軍として「危険はないから行け」というものだけである。だがこの言葉ほど、自衛隊員をバカにしたものはない。危険がないなら民間人が行けばいい。訓練を積んだ自衛隊員が行く必要などないのである。多くの自衛隊員のなかには、そんな忸怩たる思いがずっとくすぶっていた。その積年の思いが小泉首相の発言によって大きく解消されたのである。
 また今回の派遣問題は、自衛隊がきわめて健全な組織であることを示す機会にもなった。自衛隊員はすべて志願兵である。行きたくないのなら、「辞める」とか「拒否する」といった選択肢もある。にもかかわらず彼らのなかから、「危ないから行かない」という声はまったく聞こえてこなかった。派遣する六〇〇人を集めるにあたって、「志願者が足りなくて困った」という話もない。むしろ「行きたい」と進んで志願する人のほうが大半であった。彼らは入隊にあたって、日本の平和と独立を守る旨を宣誓している。その宣誓に忠実に従い、イラク行きを受け入れたのである。
 そこには「みんなが行くのに自分だけ引くわけにはいかない」といった世間体や横並び的な発想もあるだろう。これは当たり前の話で、誰だって進んで危険なところに行きたいはずがない。それでも彼らは自衛隊員としての使命をまっとうしようと考えたのである。このことも高く評価していい。
 アメリカも今回の日本の決断を高く評価している。日本のイラク派遣が発表されたあと、私はさるテレビ番組に出演し、ワシントン支局にいるキャスターと話をする機会をもった。ここで日本の決断をアメリカ人はどう評価しているかを尋ねたところ、「たいへん評価している」という答えが返ってきたのである。イラク占領問題でアメリカは、非常に孤独な立場に立たされている。いまイラクに約四〇ヵ国が支援などに集まっているといっても、メジャーな国はイギリス程度である。そうしたなかで日本が来るのは、いわば飛車と角がそろったようなものだというのである。
 自衛隊の派遣といっても、人数はわずか六〇〇人程度だし、イギリスのように戦闘任務に携わるわけでもない。復興支援を行なうだけである。それでも世界第二位の経済大国の旗がイラクに立つのは、それだけでアメリカにとって非常に心強いのである。これによって日米同盟は、ますます揺るぎないものになるだろう。その点からもこの派遣は、国益に大いに適っているといえよう。加えて世界から「日本はいざというときリスクを冒す国」と評価されれば、「何かあったとき、あそこから物を買ってやろう」「あそこに物を売ってやろう」ということにもなる。さらに人道支援がうまくいき、イラク人に親日派が多数生まれれば、世界からの評価も高まる。これもまた、日本にとっての国益となる。今回の派遣にはそんな期待も込められているのである。
「一個大隊」で何ができるのか
 では具体的に、自衛隊は今回どのようなかたちで派遣されるのか。基本的には「人道復興支援活動」と「安全確保支援活動」の二つの柱がある。人道復興支援とは、医療や給水、学校などインフラ系の復興のサポートである。一方の安全確保支援とは、米英軍の輸送を手伝ったり、医療や修理活動を行なうというものである。このうち安全確保支援は、人道復興支援に影響を及ぼさない範囲で行なうと定められており、メインは人道復興支援になる。
 派遣されるのは主に陸上自衛隊員で、その数は六〇〇人以内と定められている。これは一個大隊に相当し、他の助けを借りず、自分たちだけで活動するための最低の単位である。これより小さい部隊となると、補給や通信などさまざまな分野で、他から世話を受ける必要が出てくる。たとえば現地で水を使わせてもらったり、ホテルの設備を借りるといった具合で、これでは現地の人たちに迷惑が掛かる。その必要がなく、自己完結的に動ける最低限が一個大隊なのである。
 この六〇〇人のうち、水を濾過したり発電したり、医療行為を行なうなどの具体的な現場作業に携わるのが約三〇〇人、残る三〇〇人がその隊員を守る役割を担う。もっとも、つねに三〇〇人が作業に携わっているのではなく、一日二四時間を三交代制でシフトする。実際に働くのは常時一〇〇人程度で、これが「六〇〇人」という数でこなす任務の実態である。
 現地で彼らはみな、それぞれの任務に合わせて保身用の小銃やサブマシンガン、拳銃などを携行することになる。これはPKOのケースと同じだが、今回はさらに対戦車無反動砲と対戦車弾の二つが加わる。対戦車無反動砲は八四ミリのカールグスタフである。スウェーデン製で、有効射程距離は七〇〇メートルから一〇〇〇メートル、ただし確実に当てることができるのは二〇〇〜三〇〇メートル程度である。対戦車弾は、一一〇ミリのパンツァーファーストである。ドイツ製で、有効射程距離は七〇〇メートル程度あるが、やはり確実に当たるのは二〇〇〜三〇〇メートル程度。いずれも対戦車用だから、テロリストによる自爆トラックが突っ込んできても一発で仕留めることができる。
 装備品としては、夜襲に備えて夜中でも辺りが見える暗視眼鏡を携行するだろう。防塵眼鏡のような砂漠向けの装備も不可欠である。そのほか相手が迫撃砲などを撃ってきたとき、逆算して発射地点を突き止める対迫レーダーも欲しいところだ。移動時のテロ攻撃から守るために、軽装甲機動車も必要になる。もっとも軽装甲機動車は、小火器や砲弾片などを防ぐことはできても、重火器には対応できない。本来は戦車をもっていくのが一番だ。これなら重火器で攻撃されても中を貫かれる心配はない。戦車を宿営地の四隅に四台並べておけば、テロ対策としては万全である。だが人道復興支援に戦車は馴染まないということで、残念ながら今回はもっていかないことになった。
 また派遣までに求められる準備として、伝染病に対する予防接種がある。砂漠地帯に派遣されるとなると、おそらく七、八種類は行なう必要がある。ただし八種類を一度に接種すると、それだけで病気になってしまう。何回かに分けて行なう必要があり、また免疫ができるまでにも時間がかかるので、かなり早い時期から始めなければならない。同時に「ありがとう」「こんにちは」「止まれ」「動け」といった、最低限の現地の言葉は覚えておかなければならない。さらにはイスラム文化についても、多少は知識をもっておく必要があるだろう。
 派遣が正式決定したことで、ようやく自衛隊もこうした準備に掛かれるようになった。一方、現地についてからの活動については、心配することなどない。給水部隊なら給水について、医療部隊なら医療についての技術はすでに完全にマスターしている。そのために彼らはこれまで訓練に励んできたのである。もちろん砂漠という特殊な環境下での作業になるため、多少勝手の違うところはあるだろう。そのための対策は必要だが、基本的に日頃の成果を発揮すればいいのである。
自衛隊を待つ危険
 もちろん戦闘についても、自衛隊にとっては専門分野である。ただし自爆テロなど、テロリスト対策となると通常の戦闘とは勝手の違う部分も出てくる。その点については、しっかり手立てを講じる必要がある。
 たとえば宿営地である。聞くところによると自衛隊の宿営地は、町から少し離れた高台に壕を掘ってつくるという。いわば築城のようなもので、これで自爆テロリストが入り込めないようにするのである。中心に至る道は一本しか設けず、それもクルマが猛スピードで突っ込めないようジグザグにする。入り口には関門所をつくり、近づく人間は必ずチェックする。そして不審者が見つかり、彼が関門所を強行突破した場合は、まず「止まれ」と警告したり、威嚇射撃をする。それでも止まらず三〇〇メートルぐらい前まで接近してきたら、自爆テロと判断して対戦車弾を撃つのである。いざ撃つことができれば、自衛隊員の命中技術は優れている。これで砦内の防衛はほぼ完璧だろう。
 ただ、問題は移動中である。宿営地から復旧作業地までは、装甲車で前後を固めながら救急車や給水車を移動させることになる。だが装甲車では、RPG-7のようなロケットランチャーなどの火器に対抗できない。アメリカ軍の装甲車が襲われるのも、まさにこうした状況下である。これをどうするかが、もっかの課題だろう。
 もう一つ、自衛隊を待っている難しい問題がある。自衛隊が派遣される予定のサマワは、ポーランド軍の管理下に入っている。もし自衛隊がテロリストに襲われれば、ポーランド軍が助けに来るだろう。ところが自衛隊はその逆ができないのである。場所がイラクとはいえ、自衛隊員が背負っているのは日本の国内法である。その背後には憲法があり、憲法では戦争の放棄を謳っている。しかも政府は集団的自衛権の行使を認めていない。自衛隊が襲われたとき、正当防衛としての戦闘は認められても、他国の軍隊を救うための戦闘は認められないのである。憲法違反になったり、殺人罪に問われる可能性もある。仮に他国の救急車がテロリストに襲われているところに出くわしても、見殺しにせざるをえないというのが政府の掲げる原則なのである。
 とはいえ、いざその場に遭遇すれば、助けたい気持ちになるのは当然である。復旧活動は通常二〇人単位で行なわれる。この場合、現場の指揮官は三等陸尉、すなわち少尉クラスである。その彼らがとっさの判断で他軍に加勢したからといって、その行為を憲法違反と非難するのは酷である。小泉首相は国民に対し、自衛隊に敬意と感謝の念をもってほしいと述べた。それならば現場の指揮官の判断に対しても、寛容な態度で臨んでよいのではないか。不幸にして自衛隊員からケガ人が出た場合も、国は十分な面倒を見る必要がある。国や国民にそうした覚悟があって初めて、自衛隊も存分に力を発揮できるのである。
 イラクヘの自衛隊派遣で最大のネックは、いうまでもなくテロリストによるテロ活動である。けっしてゲリラによる攻撃ではない。このテロとゲリラの違いは重要である。ゲリラは人民の海のなかに隠れて、敵が来たら攻撃する。そのためには人民に嫌われるわけにはいかず、攻撃するときも人民に被害が出ないようにする。またゲリラの目的は「現政権を転覆させる」とか「政府軍を倒す」といったもので、政治的目的をもっている。その後、政権を取るのが目的だから、民心をつかむためにも、一般人を巻き添えにすることはできない。一方テロリストの場合、政治目的は明確ではない。ただ恐怖を与えることが目的である。そのためには一般人の犠牲が出ることも厭わない。アメリカ兵四人を殺すために、自爆テロで一般人四〇〇人を巻き込んでも平気なのがテロリストなのである。
 当初はあまり市民との距離を詰めると、テロが狙う弱点となる。しかし、自衛隊がテロリストによる危機を避けるためには、少しずつ現地の人たちの気持ちをつかむことが重要になる。たとえばサマワの人たちから物を買って、彼らの懐にお金が落ちるようにする。あるいは作業中、「ちょっとここの溝も掘ってよ」と頼まれれば、多少マニュアルから外れていても協力する。そんな“地元密着型”の支援をめざすのである。もちろん彼らの文化に理解を示すことも重要で、間違ってもモスクの前で立ち小便などしてはならない。
 そうすればサマワの人たちも、やがて自衛隊に心を開く。テロリストに関する情報も、いろいろと教えてくれるようになるだろう。彼らにしても自爆テロの巻き添えなどで死にたくない。「明日、何時ごろにやって来る」とか「怪しいヤツを見掛けた」といった情報も入りやすくなるはずである。
 今回、自衛隊を派遣するにあたって、よくいわれたのが「非戦闘地域に出せ」という意見である。だがテロが頻発する国に非戦闘地域などない。昨日テロがなかった地域だからといって、今日テロが行なわれない保障などどこにもない。そう考えたとき非戦闘地域というのは、「ある」ものではなく「つくる」ものなのである。
 自衛隊が現地の人のために一生懸命働けば、彼らも自衛隊に好意をもつ。自衛隊を守るため、おかしな人間が近づかないようにしてくれる。そうすれば、そこが非戦闘地域になるのである。
 そうして自衛隊の復日活動が順調にいけば、イラクの人たちは幸福になれる。その結果、イラクの人や世界の人が日本を立派な国だと認めてくれれば、日本も幸福になれる。誰にとっても幸福で、まさに日本の国益と合致するのである。
 イラクヘ派遣される自衛隊員の本音の部分には、「われわれは自衛隊を軍隊にするために死ぬかもしれない」という思いもある。これまで自衛隊は、日本のなかできわめて中途半端なかたちで扱われてきた。しかし今回の任務を十分に果たせば、国民も政府も自衛隊を正式な国軍として認め、敬意を払ってくれるだろうと考えているのである。彼らがしっかり任務を果たし、イラクの人道支援に成功すれば、もちろん自衛隊にとっても大きな自信となる。その意味で今回のイラクヘの派遣は、まさに自衛隊にとって正念場である。彼らの活躍を大いに期待したい。
志方俊之(しかた としゆき)
1936年生まれ。
防衛大学校卒業。京都大学大学院修了。工学博士。
陸上自衛隊で陸上幕僚監部人事部長、第二師団長、北部方面総監を歴任。現在、帝京大学教授。
 
 
 
 
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