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私はこう考える【自衛隊について】

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


2004/06/15 朝日新聞朝刊
「有事」そのとき政府は 関連7法成立、法制整備は一応完了
 
 国民保護法など有事法制関連7法が14日、成立し、関連の3条約締結も承認された。昨年6月に成立した武力攻撃事態対処法などとあわせ、福田内閣当時の77年に政府が研究に着手した有事法制の整備は、これで一応の完成をみた。有事の際、政府はどう対応し、国民はどう守られることになったのか――。(1面参照)
●日本の防衛
 外国から攻撃を受けた場合、政府はまず武力攻撃事態対処法に基づき、閣議で「武力攻撃事態」と認定。政府の対処基本方針を策定し、国会に承認を求める。その手前の段階でも、攻撃を受ける可能性が高いと判断した場合に「武力攻撃予測事態」と認定し、同様の手続きを踏むことができる。
 さらに今国会での自民、民主、公明の3党合意で、大規模テロや大災害を対象とした「緊急対処事態」の枠組みを追加。具体的な対応は3党で合意した「緊急事態基本法案」に盛り込み、来年の通常国会に提出する。
 実際の事態に自衛隊が動く手順は、自衛隊法で定めた。自衛隊が陣地を築く際、私有地の強制使用や家屋の形状変更を認めたほか、自衛隊に超法規的措置を取らせないようにするため、道路交通法など20の関係法での特例措置を認めた。
 また外国軍用品等海上輸送規制法では、中立国の民間船を含め、敵国に武器などを運んでいる疑いがある船を停船させて検査。停船命令に従わず、逃げようとした場合には、船体を狙った危害射撃も認めた。
 この点について、国会審議では、野党側が「憲法が禁ずる交戦権の行使に当たらないか」と指摘したが、政府は「船舶検査は自衛権に基づいて行うもので、交戦権とは違う」と説明した。
●米軍に協力
 有事の際、自衛隊は米軍と一体となって日本を守ることになる。改定日米物品役務相互提供協定(ACSA)によって、自衛隊が米軍に水や燃料、食糧のほか、弾薬を提供できることになった。米軍が自衛隊と同じ行動ができるように、米軍行動円滑化法で、米軍が陣地などを築くために民間の土地や家屋を期限を決めて使えるようにし、交通・通信利用法では、空港や港の優先利用を可能にした。
 ただ、こうした措置に米軍が違反した場合の罰則はなく、米軍が守るかどうかは基本的に日米の信頼関係に委ねられた。14日の参院特別委員会では、民主党から(1)日本を守る米軍が、日本の法令を最大限尊重することを担保すべく、日米協力についての透明性を高める(2)日米地位協定の全般的な検証を行う――とする付帯決議が提案され、採択された。
●国民を守る
 日本有事や大規模テロで、政府や地方自治体が国民をどう守るかを国民保護法で定めた。
 政府がまず、攻撃の現状や予測などを示す警報を発令する。これを受けて、都道府県知事が住民の避難ルートや交通手段などを指示し、宿舎や食料、水、寝具、医療を提供する。こうした物資を確保するため、生産・流通業者らに保管命令や売り渡しの要請をし、医療関係者に医療を行うように要請もできるなどの強制力も与えられた。実際の避難の際の誘導は、市町村長が受け持つことになった。
 また、傷病者保護、捕虜の扱い、文民保護などを定めたジュネーブ条約を履行するための国内法として捕虜等取り扱い法と国際人道法違反処罰法を制定。同条約の二つの追加議定書の締結承認も行った。
◇有事関連法の相互の関係
◆武力攻撃事態対処法※
 日本への武力攻撃の際などに取る手続きや、関連法整備の方針を明示
 ↓↑
◆改正安全保障会議設置法※
  安保会議の役割の明確化・強化
■国際人道法実施のため
○捕虜等取り扱い法
 ↓↑
 国際人道法であるジュネーブ条約の追加議定書を締結
■国民保護のため
 ○国際人道法違反処罰法
 ○国民保護法
 国民の避難・救済の手続きや、国民の協力のあり方を規定
 ○交通・通信利用法
 港湾、空港などを自衛隊や米軍、避難民のどちらが優先利用するかを調整
 
◆武力攻撃事態対処法
 ↓
■武力攻撃排除のため
 ○交通・通信利用法
 ○外国軍用品等海上輸送規制法
 敵国への武器などの海上輸送阻止のため臨検を可能に
 ○自衛隊法※
 私有地や家屋の強制使用や、私有地の緊急通行を認めるなどの自衛隊の行動を円滑化
 ○改正自衛隊法
 米軍との物品・役務の相互提供の手続きを規定
 ○米軍行動円滑法
 物品・役務の提供で米軍の行動を円滑化
  ↓↑
 改正日米物品役務相互提供協定(ACSA)
(※は03年6月に成立・改正済みの法律)
 
 
 
 
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