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私はこう考える【自衛隊について】

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


2003/05/30 朝日新聞朝刊
米軍支援 判断、独自情報なく(「日本有事」と自衛隊:下)
 
 5月初め、神奈川県横須賀市の海上自衛隊横須賀基地から護衛艦など数隻が出港した。沖合で、イラク戦争に派遣されていた米空母キティホークなど米艦3隻が横須賀への帰還を目前にしていた。その航路の「警戒監視」が任務だった。
 米国での同時多発テロ後、海自は空母の出入港に合わせ、出動している。アラビア海では米軍艦への燃料補給も続く。「日本周辺事態で求められるのと同じことを、すでにしている」と海上幕僚監部の幹部は言う。
●進む通信一体化
 情報分野の一体化も進む。3月上旬、対北朝鮮警戒のため米本国から派遣された空母カールビンソンが、沖縄本島沖の太平洋で海自と通信訓練をした。
 空母の戦闘指揮所の画面に、周辺の船や航空機を示す記号が映し出される。海自側とはデータリンクでつながれ、海自の護衛艦やP3C哨戒機の情報も刻々と表示された。無線で艦船のコンピューター同士を結び、敵や味方の位置を互いに知らせるシステムだ。
 海自の幹部は「有事には米軍の圧倒的な情報力に頼らざるを得ない。情報交換の体制を平時から築いておかないと、いざという時に役立たない」と語った。
 昨年1月の仙台市での陸自と米陸軍の共同図上演習。陸自幹部は「情報は米軍からもらうばかり。自衛隊はついていけなかった」と振り返った。
 青森に上陸した「敵」を、日米の部隊が並んで迎え撃つシナリオ。米軍は、偵察衛星や無人偵察機など様々な手段で、戦況や敵部隊の位置を正確につかみ、ピンポイントで攻撃。自衛隊に先行して重要拠点を次々奪取した。陸自幹部は「イラク戦争を先取りするかのようだった」と言う。
●自力確認できず
 「北朝鮮が地対艦ミサイルを沿岸に向けて発射した」。防衛庁は今年、この情報を米軍から3度、受け取った。4月の3度目の発射は、韓国が発射の事実を否定した。防衛庁には自力で確認するすべはなかった。
 海自の幹部は「米軍の関心は日本を後方基地として使えるかどうかだ」という。
 政府が「周辺事態」と認定すれば、自衛隊の対米支援が始まるが、周辺事態法では、その内容が物品提供や整備など後方での活動に限られている。
 有事関連3法案が想定する「武力攻撃予測」と「武力攻撃」の二つの事態も「周辺事態」と同様、日本への武力攻撃が始まっていない段階でも、政府の判断で認定できる。ここでは自衛隊に待機や防衛出動が命じられる。
 制服組のある幹部は言う。「情報を米側に依存したままで、政府は事態の認定をできるだろうか。米軍の言いなりに自衛隊が使われることにならないか」
 
 
 
 
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