日本財団 図書館

共通ヘッダを読みとばす


Top > 社会科学 > 政治 > 成果物情報

私はこう考える【自衛隊について】

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


2003/03/21 朝日新聞朝刊
小泉外交、最大の試練 「米支持が国益にかなう」 イラク攻撃開始
 
 イラク戦争を受けて、衆参両院の本会議が20日夜から21日未明にかけて開かれ、各党が日本政府の対応についてただした。野党各党は新たな国連安保理決議がないままの今回の攻撃は、国際法や国連憲章に反するとして、小泉首相に「支持」撤回を迫ったが、首相は「今回の行動を支持することが国家利益にかなう。撤回する意思はない」と拒否した。
 民主党の岡田克也幹事長は、国際社会の結束や日米同盟と国際協調の両立を首相が強調してきた点を指摘し、「外交目標はいずれも達成されず大失敗に終わった」と批判。今回のイラク攻撃は、先制攻撃を容認したブッシュ政権の国家安全保障戦略に沿ったものだとして、「この考え方を認めるのか」と追及した。
 これに対し、首相は「決議1441で履行を求められている武装解除の義務を履行しておらず、重大な違反が生じていると言わざるを得ない。湾岸戦争の停戦条件を定めた決議687への重大な違反が生じていることから、停戦の基礎が損なわれ武力行使が正当化される」との説明を繰り返し、国連憲章違反などの批判は当たらないとした。「先制攻撃論」についても「米国がテロや大量破壊兵器の拡散といった新たな脅威に対し断固たる姿勢で臨み、国際社会と連携しつつ強力なリーダーシップを発揮する決意を示したもの」と理解を示した。
 また、各党の質問に対し、「日本国民の多くの方が反対していることは承知している」などと述べる一方で、「大量破壊兵器の脅威はひとごとではない。イラクの対応を根本的に変える方策が全く見通せない以上、武力行使はやむを得ない」と攻撃の正当性を強調。「米国はもっとも信頼できる同盟国。日本も米国にとって信頼に足る同盟国でありたい」と対米協調路線を鮮明にした。
 一方、自民党の高村正彦元外相は、北朝鮮がミサイル開発を進めていることに触れ「日米同盟関係が緊密であるというメッセージを北朝鮮に送り続けることが重要だ」と指摘。首相は「わが国を取り巻くアジア地域の平和と安全の確保にとって米国の役割は不可欠。同盟国として可能な限りの支援を行うことは当然の責務」と述べた。
 また、首相は「国内でテロが発生したり、標的となったりする可能性が否定できない」と、日本がテロリズムの標的とされる可能性に言及した。
○政府、安保会議でテロ対策
 小泉首相が米国のイラク攻撃に支持を表明したことを受けて、政府は20日午後、安全保障会議や臨時閣議を相次いで開き、テロ対策や人道援助策などをまとめた。
 安保会議は(1)イラクとその周辺における邦人の安全確保(2)国内の警戒態勢の強化・徹底(3)関係船舶の航行の安全確保(4)世界と国内の経済システムの安定(5)被災民の発生に応じた緊急人道支援――など緊急性の高い対処方針をまとめ、テロ対策特措法に基づく支援を強化、継続していく方針を確認した。
 臨時閣議は「イラク問題対策本部」を内閣に置くことを決定。すぐに初会合を開き、邦人の緊急避難体制の確認や政府専用機派遣の準備、国内の警戒態勢強化策として出入国管理やハイジャック防止策の強化を決めた。
 今後は(1)イラク周辺地域への支援(2)イラクの復旧・復興支援や人道援助(3)テロ特措法に基づく支援の継続・強化、などを検討する。ユニセフなどに503万ドルを拠出し、イラク周辺国へ医療チームを派遣することも決めた。
○外務省、邦人の保護に全力 陸自、化学防護隊が待機
 20日午後現在、バグダッドと近郊で「人間の盾」として残っている邦人は6人。変電所や浄水場などに向かったことを外務省邦人保護課が確認し、既に米側に居場所を通報したという。
 在日イラク大使館では同省が退避勧告を出した後もビザを取得するケースが出ているが、川口外相は同日の記者会見で「新しく(イラクに)入る方はぜひやめてもらいたい」と語った。
 外相は、イラクの周辺地域で商用機の運航が止まった場合、クウェートとイスラエルに政府のチャーター便を出す考えも明らかにした。
 一方、防衛庁はチャーター便の利用が困難な場合、イラク周辺国から邦人を救出するため、自衛隊法100条の8に基づく「邦人輸送」を行うことを想定している。千歳(北海道)、小牧(愛知県)両基地の政府専用機やC130輸送機を待機させている。
 また日米が共同使用している横須賀(神奈川県)、厚木(同)、佐世保(長崎県)、三沢(青森県)、岩国(山口県)の各基地の警戒を高めるとともに、在日米軍が単独で使用している基地については、自衛隊法で定める「警護出動」の発令も検討している。
 国内のテロ対策については、化学兵器などによるテロに備え、陸上自衛隊の化学防護隊を中心に2700人を即応態勢に置くほか、海上でのテロ対策として、海上自衛隊の救難ヘリや艦艇の緊急出動体制を整える。
 一方、総務省と郵政事業庁、消防庁は、(1)放送・電気通信事業者に対し、サイバーテロ対策徹底の要請(2)危険物の疑いがある小包のチェック徹底(3)外国からの郵便物について炭疽(たんそ)菌の定期検査(4)原子力発電所や空港などに関する防災・危機管理体制の再点検――などに取り組む。
 環境省は、化学物質などによるテロが発生した場合、大気中の化学物質濃度を測定して危険性を評価し化学物質の種類を特定する。
 厚生労働省は全国の救命救急センターや災害拠点病院の空きベッド状況などを把握する広域災害・救急医療情報システムを、通常運用から警戒運用に切り替えた。また、テロの被害が疑われる患者が受診した場合、ただちに報告することを医療機関に求めるよう都道府県に通知した。
 
 
 
 
※ この記事は、著者と発行元の許諾を得て転載したものです。著者と発行元に無断で複製、翻案、送信、頒布するなど、著者と発行元の著作権を侵害する一切の行為は禁止されています。








サイトに関するご意見・ご質問・お問合せ   サイトマップ   個人情報保護

日本財団会長笹川陽平ブログはこちら



ランキング
注目度とは?
成果物アクセスランキング
14位
(28,844成果物中)

成果物アクセス数
432,030

集計期間:成果物公開〜現在
更新日: 2017年5月20日

関連する他の成果物

1.私はこう考える【北朝鮮について】
2.私はこう考える【中国について】
3.私はこう考える【ダム建設について】
4.私はこう考える【死刑廃止について】
5.私はこう考える【公営競技・ギャンブル】
6.私はこう考える【天皇制について】
7.私はこう考える【国連について】
8.私はこう考える【憲法改正について】
9.私はこう考える【教育問題について】
10.私はこう考える【イラク戦争について】
  [ 同じカテゴリの成果物 ]


アンケートにご協力
御願いします

この成果物は
お役に立ちましたか?


とても役に立った
まあまあ
普通
いまいち
全く役に立たなかった


この成果物をどのような
目的でご覧になりましたか?


レポート等の作成の
参考資料として
研究の一助として
関係者として参照した
興味があったので
間違って辿り着いただけ


ご意見・ご感想

ここで入力されたご質問・資料請求には、ご回答できません。






その他・お問い合わせ
ご質問は こちら から