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私はこう考える【自衛隊について】

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


2001/10/24 朝日新聞朝刊
警護出動・領域警備とは?(Q&A テロ特措法案)
 
 Q 今国会では、自衛隊法と海上保安庁法の改正案も審議されているけど、どういう内容なの。
 A 大きく分けて三つある。一つは、国内テロ被害を防ぐため、自衛隊が「警護出動」などにより、自衛隊施設や在日米軍施設を守れるようにする。二つめは、不審船や武装ゲリラの侵入から沿岸・重要施設を守る「領域警備」のため、自衛官や海上保安官の武器使用条件を緩和する。三つめは、「防衛秘密」を指定し、漏らした場合は5年以下の懲役にする。
 Q ずいぶん盛りだくさんだね。
 A 警護出動は当初、皇居や首相官邸、原子力発電所なども警護対象に含めることが検討された。でも、警察庁や自民党内から「治安維持は警察が担うのが原理原則」との反発が出て、対象が限定された。確かに、警察が処理できない事態には、「治安出動」の制度がすでにある。
 Q どういうときに警護出動が発令されるの。
 A 自衛隊や在日米軍の施設に対して、多数の人を殺傷し、モノを破壊する行為が行われるおそれがある場合、首相が出動を命じることができる。治安出動に準じる事態とみることができる。
 Q 領域警備のための武器使用の緩和にはどういう意味があるのかな。
 A きっかけは、99年3月に起きた朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の不審船侵入事件。海上での治安出動に準じる「海上警備行動」が発令されたんだけど、正当防衛や緊急避難でなければ船の乗員に危害を与えられない規定があって、海面への警告射撃にとどまった。法改正されれば、重大凶悪犯罪との疑いがぬぐえないなど4条件を満たせば「船体射撃」をして相手船の乗員に危害を加えても、法律上許されるようになる。
 同時に、治安出動発令下で相手が機関銃などを持っている疑いがあるときは正当防衛や緊急避難以外でも武器を使用できる▽発令前でも情報収集活動にあたる自衛官が正当防衛、緊急避難のために武器を使用できる――との条項が加わった。
 Q テロ特措法案にくらべて国会での議論が低調のようだけど。
 A 警護出動では「自衛隊の基地は守っても隣の私の家は守ってくれないという制度だ」といった意見も与野党から出た。ただ、与党3党に加え民主党も賛成し、全般的に議論があまりなされないまま衆院を通過した。
 Q 大規模侵略を想定した「有事法制」の整備を急ぐべきだとの議論も聞かれる。
 A 77年に検討が始まったもので、政府にとっては長年の懸案事項だ。もともと来年の通常国会でという方針だったが、テロ特措法案の審議などを通じて、さらに論議の土俵が整ったとの見方はあるね。ただ、私権制限への抵抗が強いうえ、各省庁にまたがる法律を改正する必要があり、調整には手間取りそうだ。
 
 
 
 
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