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私はこう考える【自衛隊について】

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


1999/04/21朝日新聞朝刊
続・武器使用 後方地域の安全で議論も(ガイドライン法案Q&A)
 
 Q 新しい日米防衛協力のための指針(ガイドライン)関連法案でいう周辺事態の時の武器使用の規定が修正されそうなんだって。
 A うん。与野党の修正協議で大筋で合意した。政府案では、捜索救助活動と船舶検査活動の場合に、自衛隊員が「生命・身体の防護のためにやむを得ない場合」に武器を使える規定がある。だけど、後方地域支援には規定がないので、同じ規定を加えることになりそうだ。
 Q なぜ後方地域支援は規定がなかったの。
 A 政府・自民党は国会などで「後方地域支援では生命などへの危険が生ずることは想定されない」と説明してきた。「だから規定もいらない」という理屈だった。
 Q 規定を入れないと武器を使えないの。
 A いや、自衛隊法に「武器防護」のための武器使用という規定があり、自衛隊の武器や車両、艦船など装備を守るために武器使用ができる。後方地域支援にも適用されるが、民主党は規定を明確にして歯止めとしたい考えのようだ。
 Q 装備を守る武器って、どの程度のものかな。
 A 相手の武器の程度に応じて、と解釈されている。例えば船舶検査活動で、相手の船が大型火器で攻撃してきた時には、大型火器で応戦する可能性もあるということだ。
 Q それでは際限がなくならないかな。
 A 政府関係者は「船舶検査の対象は商船だから心配ない」と強調するけどね。三月の不審船事件のときのような警告射撃は、船舶検査活動ではやらないことになっている。
 Q なぜ。
 A 憲法が禁じる武力による威嚇や武力行使との関係が不透明ということもあるんじゃないかな。周辺事態法案では「対応措置の実施は、武力による威嚇または武力の行使に当たるものであってはならない」とクギをさしているよ。
 Q 捜索救助活動では、どんな時に武器使用を想定しているの。
 A 例えば艦船が沈没して、日本海を漂流している米兵を救助する時、混乱した米兵が敵味方を間違えて撃ってくるかもしれない。また、自衛隊員が米軍の敵兵を人道的に助けようとしたときに、攻撃されるかもしれない。
 Q 船舶検査活動はどうかな。
 A 船長の同意を得て乗船しても、たまたま同意に従わない乗員がいたような場合、自分の身を守る手段をもたなくていいのか、という議論だ。
 Q ずいぶん限定された事態を想定しているんだね。
 A 誤解されやすいんだけど、法案が武器使用の対象として想定しているのは、米軍が攻撃する相手ではないんだ。自衛隊員が助ける相手だったり、同意を得て乗り込んだ船の乗員だったり、万が一のケースを考えている。
 Q 後方地域支援での武器使用はどんなケースを想定しているの。
 A 物資の輸送中に潜水工作員が乗船したり、武装ゲリラに襲われたりする事態を考えているんじゃないかな。
 Q でも、この法案の前提は「後方地域は安全です」ということなんじゃなかったの。
 A 「後方地域も安全とは言い切れない、前方も後方もないんだ」という議論がまた出るだろうね。不測の事態を考えて、と説明するんだろうけど「戦闘行為が行われない後方地域」が本当にあるのか、改めて問い直されると思う。
 
 
 
 
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