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私はこう考える【自衛隊について】

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


1996/04/17 朝日新聞朝刊
日米安保「共同宣言」<要旨>
 
 日米両首脳が十七日署名する日米安保の「共同宣言」の主な内容は次の通り。
 一、日米両国間の強力な同盟関係は冷戦期を通じて、アジア・太平洋地域の平和と安定を維持することに役立った。この同盟関係は引き続き、この地域の経済成長の基礎となっている。首相と大統領は両国の将来の安全と繁栄はアジア太平洋地域の将来と不可分に結びついていることで一致した。
 首相と大統領は同盟関係を維持している人々、特に、米軍を受け入れている日本の地域社会や、故郷から遠く離れた地において、平和と自由の防衛のため一身をささげている米国民に対し、深い感謝の意を表した。
 二、両国政府は一年以上にわたり、この地域の政治および安全保障分野の環境、さらに日米安全保障関係の様々な側面を精力的に見直してきた。それに基づき、首相と大統領は、自由の維持、民主主義の追求、人権の尊重など、両国の国家政策を導く共通の利益に対して関与し続けることを改めて確認した。両国の協力関係の基礎は依然強固で、このパートナーシップは二十一世紀に入っても、極めて重要であり続けると一致した。
【地域情勢の見通し】
 三、冷戦終結以来、地球規模での武力紛争の可能性は後退した。ここ数年は、地域の国々の間の政治と安全保障分野での対話が拡大している。民主主義の原則に対する尊敬は拡大している。繁栄はこれまでのいかなる時代よりも広がり、我々はアジア・太平洋社会の出現を目の当たりにしている。アジア・太平洋地域は地球上で、もっともダイナミックな地域となった。
 同時に、この地域には不安定と不確実性が根強く残っている。朝鮮半島には緊張が続いている。核兵器を含む軍事力がいまだに著しく集中している。未解決の領土紛争、潜在的な地域紛争、大量破壊兵器と運搬手段の拡散は、すべて不安定の原因となっている。
【日米同盟と安保条約】
 四、首相と大統領は、この地域で安定を伸長させることと、両国が直面する安全保障上の挑戦に対処する重要性を確認した。
 この点で、首相と大統領は、両国の同盟関係の重要な価値を改めて確認した。日米安保条約に基づく、両国の安全保障関係は二十一世紀に入っても両国が共通の安保面の目的を達成し、安定的で豊かなアジア・太平洋地域の環境を維持するための礎石となる。
 (a)首相は昨年十一月に策定された新しい「防衛計画の大綱」で規定されている日本の基本的な防衛政策を確認した。首相と大統領は、日本の防衛のために最も有効な枠組みは両国の緊密な防衛関係であるとの点で一致した。この協力関係は、自衛隊の適切な防衛力と日米間の安保関係の組み合わせだ。
 (b)首相と大統領は、アジア・太平洋地域の平和と安定を維持するためには米軍が継続して存在することも不可欠であると合意した。日米安保体制は、米国の、この地域における積極的関与を支える支柱であるとの認識を共有した。
 大統領は、米国がアジア・太平洋地域の安定と平和のために関与していくことを強調した。冷戦後、この地域で米軍配備に多少の調整があったが、調査の結果、現在の安全保障環境で責任を果たすためには、アジア・太平洋地域で十万人、日本でも現在とほぼ同水準の米軍兵力の前方展開が必要であると再確認した。
 (c)首相は、米国のアジア・太平洋地域に関与を続ける決意を歓迎した。日本政府が、在日米軍駐留のために引き続き、安保条約や受け入れ国支援の規定に基づく施設区域の提供などの貢献を続けることを再確認した。大統領は、在日米軍への財政支援のための新特別協定締結を歓迎した。
 五、首相と大統領は、次の分野での協力を進めることを合意した。
 (a)日米同盟の中枢は両国の緊密な防衛協力であることを認識し、両国政府は、国際情勢、特にアジア・太平洋地域についての情報や見解の交換をさらに強化する。国際安全保障環境の変化に最善の対応をするために、在日米軍の編成を含めた防衛政策や軍事情勢についての協議も続ける。(b)七八年の「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)を見直す。日本の安全と平和に影響を及ぼす事態が日本周辺で起きた場合の両国の協力関係についての研究をはじめ、二国間の政策調整を推進する。(c)首相と大統領は、日米物品役務相互提供協定への署名を歓迎し、これが両国の協力関係を促進することを望む。(d)両国による支援戦闘機(F2)の研究開発をはじめ、装備とテクノロジー分野での相互交流を強化する。(e)大量破壊兵器の拡散を防ぐために協力するとともに、弾道ミサイル防衛の研究も協力して進める。
 六、首相と大統領は、在日米軍の駐留には、日本人の理解と支援が不可欠であることを認識し、両国が米軍と地元社会との相互理解を深めるために努力することで合意した。特に、米軍の施設区域が集中している沖縄については、日米安保体制を堅持しながら、米軍基地を統合・再編・縮小していくことを再確認した。日米特別行動委員会(SACO)が十五日に出した中間報告を満足できると評価しつつ、十一月の最終報告に向けて、さらに努力する意思を表明した。
【地域協力】
 七、首相と大統領は、アジア・太平洋地域の安全保障面における、より平和的かつ安定した環境を築くために、両国が協力し合い、それぞれが個別に取り組むことで合意した。両首脳は、日米安保体制に支えられた、米国のこの地域における関与政策がその取り組みの基盤となるという認識で一致した。
 首相と大統領は、地域における問題の平和的解決の重要性を強調した。両首脳は、この地域における安定と繁栄のためには、中国が前向きで建設的な役割を果たすことがとりわけ重要であることを強調し、中国との協力関係をさらに進めていくことが両国の利益になることを力説した。
 ロシアが進めている改革のプロセスも、地域や地球規模の安定につながる。両首脳は「東京宣言」に基づいた日ロ関係の完全正常化が、アジア・太平洋地域の平和と安定にとって重要であることに言及した。
 首相と大統領は、朝鮮半島の安定が日米両国にとって死活的に重要であることを特に言及し、両国が今後、韓国との緊密な協力のもとで、あらゆる努力を重ねることを再確認した。
 首相と大統領は、東南アジア諸国連合地域フォーラム(ARF)や、北東アジアに関する安全保障の対話といった多国間の枠組みによる地域安全保障の対話や協力機構をさらに発展させるために、他の域内各国とともに両国が引き続き協力していくことを再確認した。
【地球規模の協力】
 八、首相と大統領は、日米安保条約が、両国の同盟関係の核であり、地球規模の課題における二国間協力の基盤となる相互信頼を築くものであるという認識で一致した。首相と大統領は、国連や他の国際機関を支えるため、平和維持活動や人道救援活動などを通じ、両政府が協力関係を強めていくことで合意した。両国政府は、包括的核実験禁止条約(CTBT)交渉の促進や、大量破壊兵器などの拡散防止を含む軍備管理や軍縮で、政策面の協調を図っていく。
 両首脳は、国連やアジア太平洋経済協力会議(APEC)といった場で、あるいは北朝鮮の核問題や中東和平プロセス、旧ユーゴスラビアの和平実施プロセスにおける協力関係が、共有する利益や価値を実現する世界を築いていくということで合意した。
【結語】略
 
 
 
 
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