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私はこう考える【自衛隊について】

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


1990/06/14 朝日新聞朝刊
在日米軍の現状と今後(安保30年・日米新時代)
 
 日本に駐留している米軍は陸、海、空軍と海兵隊を合わせ約5万人。在韓米軍(約4万5000人)、在比米軍(同1万5000人)をともに上回る規模で、米国のアジア・太平洋地域における前方展開戦略の最重要拠点としての任務を担っている。
 5万人の約半数は沖縄に司令部を置く海兵隊(第3海兵遠征軍)が占めている。いつでも紛争地域に投入できる態勢がとられている、という。在日米海軍の司令部は横須賀。第7艦隊の旗艦ブルーリッジ、空母ミッドウェーなど西太平洋とインド洋を「守備範囲」とする同艦隊の主要艦艇の母港になっている。空軍は東京の西郊、横田基地に司令部が置かれている。日本国内最大の沖縄・嘉手納基地にはF15戦闘機部隊が、また三沢基地にはF16戦闘機部隊がそれぞれ配備されている。陸軍は神奈川県のキャンプ座間に司令部を置いているが、実戦部隊は日本に配備していない。
 駐留に伴って日本政府が提供している施設・区域は全国で105カ所、324平方キロメートルに及び、このうち75%(面積)が沖縄県1県に集中している。
 米海軍厚木基地の空母艦載機による夜間発着訓練(NLP)に代表されるように、各地の基地周辺では地域住民との摩擦が起きているが、沖縄県ではとりわけ深刻だ。基地が集中しているうえに駐留する海兵隊が実戦的な訓練を重ねているため、実弾が住宅地に飛び込むなど危険性の高い事故が相次いで住民の反基地感情をあおる結果になっているからだ。このような状態を放置しておくことは日米安保体制に対する国民の理解を得るためには好ましくないとして、防衛庁幹部の間でさえ、沖縄県については基地縮小や移転などの必要性を唱える声が聞かれる。
 米国はソ連との緊張緩和が進む一方で、財政赤字の解消に迫られ、欧州を中心に外国に駐留している自国兵力の削減に着手している。4月にブッシュ大統領から議会に送られた国防報告「アジア・太平洋地域の戦力的枠組み(東アジア戦略構想)」の中では在日米軍の削減計画の枠組みが初めて公にされた。沖縄の海兵隊も削減の対象に含まれると見られている。
 沖縄については基地施設の建設、改修計画の見直しが行われているほか、提供施設・区域の返還に関する日米間の交渉も進められ、米軍の存在は縮小する方向が見えてきている。しかし、横須賀基地を母港とする空母打撃部隊や三沢基地のF16戦闘機部隊など、米軍の「前方展開戦略」を支える中枢戦力は今後も維持する方針を明らかにしており、この地域での前方展開戦略の重要拠点としての位置付けに変更はないようだ。
 兵力削減を検討する一方で、米国は駐留経費負担も軽減するため、日本側の負担増を求めている。日本は日米地位協定に基づいて施設整備費の一部を負担してきたが、87年度からは特別協定によって、本来は米国側が負担すべき日本人従業員の退職手当など8種の手当部分についても段階的に支払ってきている。しかし、それも今年度で全額負担に達してしまうため、今後さらに米軍の期待にこたえて増額するためには、特別協定を改定するなど、新たな制度的枠組みを作る必要が出てくる。
●我々はびんのふた 撤退なら軍国化も
 「もし米軍が撤退したら、日本はすでにきわめて強くなっている軍事力をもっと強化するだろう。我々はびんのふたのようなものだ。日本の近隣諸国はひとつたりとも、日本の軍事大国化を望んでいない」
 (スタックポール在日米海兵隊基地司令官=今年3月、ワシントン・ポスト紙との会見で)
【自衛隊と在日米軍の主な配置と基地】(防衛庁調べ)
 防衛庁
<陸上自衛隊の駐屯地と司令部>
 第2師団(旭川)
 第11師団(札幌)
 第5師団(帯広)
 第7師団(千歳)
 第9師団(青森)
 第6師団(東根)
 第12師団(榛東)
 第1師団(練馬)
 第10師団(名古屋)
 第3師団(伊丹)
 第13師団(海田)
 第4師団(春日)
 第8師団(熊本)
<海上自衛隊の基地と司令部>
 大湊地方総監部(むつ)
 自衛艦隊司令部横須賀地方総監部
 舞鶴地方総監部(舞鶴)
 呉地方総監部(呉)
 佐世保地方総監部(佐世保)
<航空自衛隊の基地と司令部>
 第2航空団(千歳)
 第3航空団(三沢)
 第4航空団(松島)
 第7航空団(百里)
 航空総隊司令部(府中)
 海自航空集団司令部(厚木)
 第6航空団(小松)
 第1航空団(浜松)
 第8航空団(築城)
 第5航空団(新田原)
《主な米軍基地》
 米空軍三沢基地
 米空軍横田基地(在日米軍司令部)
 米海軍厚木基地
 米陸軍キャンプ座間
 米海軍横須賀基地
 米海兵隊岩国基地
 米海軍佐世保基地
【沖縄県の米軍と自衛隊の基地・施設】
 《米軍》
 奥間レストセンター
 八重岳通信所
 伊江島補助飛行場
 恩納通信所
 トリイ通信施設
 嘉手納飛行場
 牧港補給地区
 那覇港湾施設
 北部訓練場
 キャンプ・ハンセン
 キャンプ・シュワブ
 嘉手納弾薬庫地区
 キャンプ瑞慶覧
 キャンプ桑江
 普天間飛行場
 工兵隊事務所
<自衛隊>
 第83航空隊(空=那覇)
 第1混成団(陸=那覇)
 
 
 
 
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