日本財団 図書館

共通ヘッダを読みとばす


Top > 社会科学 > 政治 > 成果物情報

私はこう考える【教育問題について】

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


2002/07/29 朝日新聞朝刊
論理的に考える力に弱さ(ニッポンの学力 転機の教育:9)
 
 背理法とは何かを20字以上100字以内で説明せよ――。今春、最も話題を呼んだ数学の大学入試問題がこれだ。東京理科大で出題された。
 「日本語を書く力があるかをみたかった」と同大の加藤圭一助教授(39)は意図を説明する。
 ゼミで学生が何を言いたいのか、何を書きたいのかさっぱりわからないことが動機だった。
 背理法は〈ある事が成り立たないと仮定すると矛盾が生ずる。従ってその命題は成り立つはず〉とする論法。高校の教科書に必ず載っている。
 正答率は5%前後。六つの問題の中で1、2を争う低さだった。不正解の多くが日本語の文章になっていなかった。座標や行列の値を求めたりする問題には正答率8、9割のものもあった。「計算力はあるのに」。加藤さんは考え込む。
 駿台予備学校の数学講師の小林隆章さん(41)は「衝撃の出題」として、3年前の東大の入試問題を挙げる。
 「一般角θに対してサインθ、コサインθの定義を述べよ。それにもとづいて加法定理を証明せよ」(99年度前期)
 大学入試問題としては基礎中の基礎。教科書がきちんと読めて、論理的に文章を書く力さえあれば難なくこなせる。だが、出来はかなり悪かったようだ。
 昨年発表された経済協力開発機構(OECD)の国際調査でも、日本の子供の論理力のなさが目立った。たとえば、南極大陸の地図と縮尺から面積を求めさせ、〈算出方法を文章で説明せよ〉。日本の子供の5割が答えを空白のままにした。
 そんな日本で、思考力の本が売れている。「論理力を鍛えるトレーニングブック」(かんき出版)という本は昨年末の発売以来、15刷、18万部を売った。
 「競合他社がITを導入しているので、当社も導入しなければならない」。一見正しそうなメッセージのどこが問題か――といった質問に対する回答例を著者の渡辺パコさん(42)がわかりやすく講評する。
 「書くパターンが決まっていてそこにはめこむのが今の学校教育。論理的に考える訓練が抜け落ちている」と渡辺さん。ターゲットは、20、30歳代の会社員らだという。
 
 <意見募ります> 学力問題や教育、この連載についてのご意見をお寄せ下さい。
 〒104・8011
 朝日新聞「転機の教育」取材班。
 ファクスは03・3542・4855、
 メールはsyakai4@ed.asahi.comです。


 
 
 
 
※ この記事は、著者と発行元の許諾を得て転載したものです。著者と発行元に無断で複製、翻案、送信、頒布するなど、著者と発行元の著作権を侵害する一切の行為は禁止されています。





サイトに関するご意見・ご質問・お問合せ   サイトマップ   個人情報保護

日本財団会長笹川陽平ブログはこちら



ランキング
注目度とは?
成果物アクセスランキング
11位
(28,647成果物中)

成果物アクセス数
493,444

集計期間:成果物公開〜現在
更新日: 2017年3月25日

関連する他の成果物

1.私はこう考える【北朝鮮について】
2.私はこう考える【中国について】
3.私はこう考える【ダム建設について】
4.私はこう考える【死刑廃止について】
5.私はこう考える【公営競技・ギャンブル】
6.私はこう考える【天皇制について】
7.私はこう考える【国連について】
8.私はこう考える【自衛隊について】
9.私はこう考える【憲法改正について】
10.私はこう考える【イラク戦争について】
  [ 同じカテゴリの成果物 ]


アンケートにご協力
御願いします

この成果物は
お役に立ちましたか?


とても役に立った
まあまあ
普通
いまいち
全く役に立たなかった


この成果物をどのような
目的でご覧になりましたか?


レポート等の作成の
参考資料として
研究の一助として
関係者として参照した
興味があったので
間違って辿り着いただけ


ご意見・ご感想

ここで入力されたご質問・資料請求には、ご回答できません。






その他・お問い合わせ
ご質問は こちら から