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私はこう考える【教育問題について】

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


2002/07/27 朝日新聞朝刊
「ゆとり」で「二極化」懸念(ニッポンの学力 転機の教育:7)
 
 〈学力向上フロンティア宣言〉。赤字で大きく書かれた看板が、役場と四つの小中学校に立つ。
 北九州市の西隣にある人口約1万6500人の福岡県芦屋町は4月、そんな宣言を出した。「意欲をアピールし、町全体の意識改革を促したかった」と中島幸男教育長(61)は話す。
 同町では中学校入学前に、クラス分けの参考に学力テストを実施してきた。ここ数年、平均点が目標の60点を下回っている。「基礎基本が身についておらず、学力の落ち込みと向き合わざるを得なくなった」
 全校が文部科学省や町の指定を受け、今年度から学力向上の実践研究をしている。算数の習熟度別学習、授業前の5分間計算ドリルや昼休み後の漢字書き取り、夏休みの個別指導などを取り入れた。
 8月からは土曜日の午前中、子どもを公民館に集め、算数・数学の自習をさせる。ボランティアが面倒をみる。初日は約100人が参加を希望する。
 だが、芦屋小の末吉靖彦校長(56)は気をもむ。「希望するのは、学ぶ意欲や関心のある子。『本当に来てほしい子』が来てくれるだろうか」
 平均点が下がったといっても、出来る子は出来る。最近の成績を得点ごとに、折れ線グラフにすると、高い山が二つできる「二こぶラクダ」のような曲線を描くようになった。「出来る子と出来ない子に二極化してきた」と末吉校長。
 学習習慣がついていない子どもは、「ゆとり」を掲げた新学習指導要領と学校週5日制で、さらに学習から遠のくのではないか。懸念は膨らむ。
 子どもたちの学力が上位と下位に分断される現象に早くから注目してきた園田学園女子大の野口克海教授(教育学)によると、この傾向は10年ほど前から全国的に顕著になってきた。競争から脱落し、やる気を失った子が増えて下位層が膨らんだという。
 中学校で15年間教え、大阪府堺市教育長を務めるなど、現場に詳しい野口教授は警告する。
 「平均点で学力を考えても意味がない。下位層の子のやる気を取り戻して全体の底上げを図らなければ、一部のエリートと切り捨てられた多数という、異常な二極化が進んでしまう」
    *
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