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私はこう考える【教育問題について】

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


2002/07/25 朝日新聞朝刊
読み書き計算徹底、大反響(ニッポンの学力 転機の教育:5)
 
 体育館に並べた机に向かって、約30人の小学6年生が計算問題に取り組む。割り算100問。解く時間を秒単位で競う。鉛筆を走らせる音だけが聞こえる。
 6月初旬、兵庫県小野市の公立小学校。同県朝来町立山口小の陰山英男先生(44)を特別に招いた公開授業だ。
 約1時間、子どもたちはひたすら計算を続けた。途中で、「ゲーム感覚だから燃えるでしょ」と陰山先生の甲高い声が飛んだ。見学した先生ら約100人は立ったまま、真剣にメモを取り続けた。
 授業後、子どもたちは陰山先生にサインをねだって群がった。校長は「信念を持った教育者だ」とほめちぎった。
 100題の計算を解く「百ます計算」。これを中心に陰山先生は13年前から読み書き計算を徹底してきた。それが約2年前、「学力低下」対策として評判になった。講演などに引っ張りだこで、毎月各地を飛び回る。
 3月に出版した「本当の学力をつける本」は25万部が出た。本の帯には〈やまあいの公立小学校……有名大学合格者が続出〉。教え子の追跡調査結果だ。
 百ます計算は急に各地に広がった。学校単位だけでなく、高知県伊野町は昨春から、町内の全7小学校で始めた。
 以前は「日本全国が敵だった」と言う。2年半前、先生たちの集会で発表したときは、「いたずらに競争に駆り立てる」と批判が集中した。いまは「風向きが百八十度変わった」。
 その実感は、約20年前から百ます計算をしてきた東京都板橋区立小の杉渕鉄良先生(42)も同じだ。昨年、勤務していた伊豆諸島・神津島の小学校では全校での取り組みになった。いま6年生は、3倍の「3百ます計算」に取り組む。
 6月下旬、杉渕先生と陰山先生は兵庫県の小学校に講師として招かれ、初めて会った。「先生、祭り上げられちゃっていますね」。杉渕先生が言うと、陰山先生は苦笑いでこたえた。
 過熱ぶりに陰山先生はちょっと戸惑いを感じている。「こんな教育もあっていいと始めたこと。だれがやっても同じ成果が出る特効薬じゃない」。しかし、講演依頼は絶えない。8月の予定は約20件にのぼる。
    *
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