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私はこう考える【教育問題について】

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


1992/03/07 朝日新聞朝刊
社団法人日教組(窓・論説委員室から)
 
 現実路線。
 いや、現金路線。
 カネで操を売った。
 「右転落」の完結。
 ――そんな批評も聞く。
 日教組が、先日の大会で、ストという金看板をおろした。
 組合規約から、大会の決定事項とされていた「争議行為」の文字を、すっぱり削ったのである。
 日教組は任意団体だ。文部省にいわせれば「老人会や早朝野球クラブと変わらない」存在。法律的にも特典はない。
 かりに社団法人になれば、税制上の優遇措置を受けられる。たとえば、預金の利子に税がかからない。一般会計が30億円の大組合だから、無税か課税かの差は大きい。
 一方で、社団法人の申請に際しては、法律に反した規約はあらためなければならぬ。つまり、法が認めていない公務員の「争議行為」を規約に掲げることはできない。
 日教組は財政上の安定、税制上の得を選んだ。大会では、ためらいなく、圧倒的多数で規約改正が決まった。来月にも法人化の申請を出す。社団法人日本教職員組合の誕生である。
 「そうはいっても、組織の浮沈にかかわる問題のときには、ストを打つ」と幹部はいう。いうそばから「ストは当分考えられない。ま、ないナ」と付け加える。実際、85年以来ストをしていないし、その最後のストも処分の対象とならぬ「29分スト」だった。
 いまの執行部は「参加・提言・改革」路線を歩む。大場昭寿委員長は「臨教審の答申を全部ナタでたたき割ることはできない。まずい点もあるが、いい点もある」と、一般常識ではその通りだが、かつての委員長たちが聞けば「モンダイッ」と叫びそうな言葉を吐く。
 彼は昔の彼ならず。1つの時代の終わりだ。では、どんな時代が始まるのか。「原理・原則だけで飯は食えぬ」(大場氏)としても、日教組は労働者の組合であり続けるのか。
 数年後には「親ぼく組合」になっているかもしれない。そんな気もする。
 〈麿〉


 
 
 
 
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