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私はこう考える【憲法改正について】

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


2003/05/03 朝日新聞朝刊
憲法論議、「総論」置き去り 施行56年、「各論」突出
 
 憲法の施行から56年を迎えた。国会では憲法調査会での議論が4年目に入ったが、憲法改定が具体的な政治課題に上る状況にはない。一方で、外交・安保をめぐる議論など、個別の政策分野では憲法の解釈が広がり、「総論」を置き去りにしたままの「各論」の突出ぶりが目立っている。(4面に関係記事)
 「軍政下で占領行政を担当する組織に要員を派遣することは、憲法9条で禁じられた『交戦権の行使』に当たるのではないか」(社民党・土井党首)。4月23日の党首討論で、米国防総省のイラク復興人道支援室(ORHA)への要員派遣について追及された首相は「そもそも日本は武力行使はしていないし、戦闘行為にも参加してないんです」とこともなげに答えた。
 
◇ミサイル防衛、タブー視せず
 直接的な武力行使さえしなければ何でもできると言わんばかりの首相の答弁は、テロ特措法に基づく対米支援を決めた時の「憲法の前文と9条の間にはすき間がある。解釈によっていろいろ活躍(の場)、役割が持てる」との発言に通じる。
 何が「武力行使との一体化」や「集団的自衛権の行使」に当たるのか。国会では長年、議論が重ねられてきた。「交戦権」も、80年の政府答弁書には「占領行政を含む」と明記されているが、小泉内閣では、そうした議論の積み上げを一気に飛び越える場面が目立つ。
 閣内では石破防衛庁長官が、ミサイル防衛や敵基地攻撃能力保有の議論に前向きな発言を繰り返し、「今までは勉強をするといった途端につぶされるから、議論もしないという思考停止状態だった」(3月26日、参院外交防衛委員会)と、今後、タブー視しない考えを表明している。
 かつてなら国会審議が止まりかねなかったような発言がすっと通るのは、国会で「護憲」勢力が少数派になっているのに加え、イラク、北朝鮮問題などが影響しているのは間違いない。
 
◇集団的自衛権、若手は前向き
 国会議員20人を対象にした朝日新聞の調査では、北朝鮮問題への対応などを念頭に「(憲法解釈などで)集団的自衛権の行使を認めるべきだ」といった意見が若手議員を中心に広がっている。
 個別の法律論議と憲法との距離感の変化は、ほかの分野にもある。
 憲法の理念に基づいて制定された教育基本法について「国を愛する心」を法律に明記するよう求める動きがある。「教育基本法を改正し、将来的にはそれを反映した憲法改正が求められている」(葉梨信行・自民党憲法調査会長)とまで公然と語られている。
 
◇衆院の調査会、議論バラバラ
 今年新たに4小委員会が設けられた衆院の調査会では、毎月、学識経験者らから意見を聴いて質疑し、全体会で委員同士の自由討議も行っている。ただ議論が収斂(しゅうれん)しているとは言い難い。
 ある小委では、参考人が「報告書を作ること自体、あるいは調査の旅行に行くこと自体が目的になっているのじゃないか」と調査会のあり方を批判。委員が「言い過ぎだ」と反発する場面もあった。「それぞれが言いたいことを言っているだけ」(野党委員)という現状へのいらだちが改憲、護憲の両派にある。


 
 
 
 
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