日本財団 図書館


なぎなた競技の見方
 なぎなた競技には、“試合”と“演技”の2つの競技があります。
 試合は防具を身につけ、定められた部位を互いに打突して勝負を競う競技であり、又演技競技は防具をつけず、指定された形を対人で行ってその技を競う競技です。
 
1. 試合競技
 試合競技は二人の試合者が、定められた部位、面部(正面と左右の側面)小手部(左右)胴部(左右)頸部(左右の外ずねと内ずね)咽喉(のど)を確実に早く打突して勝負を競う競技です。なぎなたを振り上げ、持ちかえ、振り返し、繰り込み繰り出し等の操作をしながら、打突部位を打ったり突いたりします。敏速な動きの中から打突の機会を見いだし、全力をあげて技を競い合います。相手に対して、よい間合いからタイミングよく技を出す事が勝利に結びつきます。
 試合競技には、個人試合と団体試合の2種類があります。
 
(1)試合場
 コートの広さは12m四方で、ラインは白色とします。
 
(2)試合方法
 3本勝負が原則で試合時間内に有効打突を2本先取した方が勝となります。
 ただし、制限時間内に所定の本数に達しないときは、延長戦を行い、1本先取した方を勝とします。
 今回の試合時間は3分、延長2分1回で判定とします。
 ただし、60歳以上(C・D)の試合時間は2分、延長1分1回で判定とします。
 
(3)有効打突
(1)ものうち(切先から15cm位)が正確に打突部位に到達していること。
(2)打突時に姿勢が正しく理に叶った動作であること。
(3)打突の機会がよいこと。
(4)気魄に満ち、打ったあと残心があること。
(5)やや軽くとも追い込んだ際の打突、或いは追い込まれた時に加えたもっとも確実な打突。
 これらの条件を満たしている打突が有効と認められます。
 
(4)勝負の判定
 審判員は3名で二人以上の審判員が打突を有効と認めた時、1本となります。
 審判員は両手に赤白の旗を持ち、有効と認めた時その方の旗を斜め上にあげ、認めない時は旗を前で振って意思の表示をします。
 審判員の判定に対して異議の申し立ては出来ません。
 
(5)反則
 片足の全部が場外に出た時、倒れて体の一部が場外に出た時は場外反則になります。又なぎなたの柄部で相手の側面を打ったり、なぎなたを落としたりした時も反則です。またこれらの事を1試合中に2回重ねると相手に1本与えます。
 
2. 演技競技
 演技競技は全日本なぎなた連盟の形、又はしかけ・応じわざの中から指定されたものを、二人一組の演技者によって行い、その技の優劣を競い合う競技です。
 なぎなたの技の向上をはかるとともに、正しいなぎなたの普及発展を目的として行われる競技です。
 
(1)観点
 演技の判定の基準となるものは、演技者双方の姿勢・服装・態度・発声、呼吸と気持ちが調和しているか、打突部位を正確に気魄に満ちた打突をしているか、残心・問合・手の内・着眼等理合に叶った技であるか、見る人に感動を与えたかなどの点です。
 このように、なぎなたは気・剣・体一致の技をめざして修錬が行われるので、活発な気合いに満ちた動きによって、苦しさに耐える旺盛な気力と集中力が養われます。それと共になぎなたは、礼に始まって礼に終わると言われるように相手を尊重し、信頼の上に立って対人競技を行う為に礼儀を重んじ、相手を尊ぶ心が自然に養われ優美な自然体が培われます。
 これがなぎなたの真髄です。
 
(2)演技場
 コートの広さは12m四方で、このコート内で赤・白二組の演技者によって演技を競います。
 
(3)勝敗
 演技競技の審判方法は5名の審判員が赤・白の審判旗を持ち、厳正適格に演技者の充実した気勢と適法な姿勢による技の良否を見定めて判定し、過半数をもって勝敗を決定します。
 
なぎなた連盟事務局一覧表
(拡大画面:470KB)







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION