(は)楽器の種類・歴史・元祖・分布・可能性など
■筝
|
◇種類 |
= |
13・15・16・17・20・21・22・25・27・30 |
|
◇歴史 |
= |
1200年以上前に大陸から伝わり、日本の音感覚に合うよう長い時間をかけてゆっくりと発達。80年ほど前に宮城道雄が低音用にと17弦を造り、他は戦後生まれる。25弦は平成の生まれ。 |
|
◇元祖 |
= |
中国 |
|
◇分布 |
= |
東アジア=言葉の抑揚によって意味が異なる言語をを持つ国。 |
|
◇可能性 |
= |
柱を動かし微分音程も容易に作れるので、世界中の歌が演奏できる。 |
|
|
・ |
ピアノや鍵盤楽器などは微分音程が出されへんので、世界の十分の一ほどの国々の歌しか演奏できない。そやさかいに、ピアノは楽器の王様としては・・・。 |
|
|
|
又、音楽の基礎として日本人に慣わせるのは、ちょっと・・・。 |
|
|
■ |
洋楽の1時代の音楽として習ったり、好きやさかいに・・・、は構へんけど。 |
■尺八
|
◇種類 |
= |
基本は1尺8寸の長さで、1寸(半音)ずつ長くなり基本の種類は12種類、全部で1尺8分〜3尺8寸まで、約30種類ある。 |
|
○ |
= |
指使いを変えずに、管の長さを持ち帰れば移調が出来る。 |
|
◇歴史 |
= |
奈良時代からある。東大寺大仏殿の前に、大仏殿建立から一度も焼けてぇへん8角の灯篭がある。その4面に、笙・尺八・チャッパ・横笛を演奏する楽人が彫られており、1300年経った今尚優雅な調べを奏でている錯覚を感じる。 |
|
◇元祖 |
= |
中国 |
|
◇分布 |
= |
家族は、中国・朝鮮・日本・インカ帝国 |
|
|
○ |
歌口のところが、 のように円ではなく、 のようにくびれているのが特徴である。 |
|
|
○ |
日本の尺八は、歌口の口径が大きいので「むら息」が出し易いけど、他はそれが小さいさかいに無理である。 |
|
|
○ |
中国→朝鮮→日本の経路は想像できるけど、これら3つの国から一番遠いインカに家族の笛が有ることは、音楽の7不思議の1つかも。 |
|
|
|
そやけど、2万年ほど前にモンゴロイドの移住がこれで証明できる。 |
|
|
→ |
「コロンブスの新大陸の発見」がうそと証明できる。 |
|
|
|
それは、あくまでヨーロッパ人にとっての新発見である。 |
|
|
○ |
いとこにあたる笛としては、歌口は やけど、かすれた渋い音色を持ち、斜めに構えて、倍音を巧みに操る笛が、西アジア・北アフリカ・東ヨーロッパなどのイスラム圏諸国に有る。 |
|
◇可能牲 |
= |
穴の数は、5つしかあらへんけど、歌口の口径が大きいさかいに、微分音程などが自在に出せ、千変万化な味わいを持つ。単純な構造に限界を挑戦した結果であろう。フルートは27ほどの穴があるのに37の音しか出されへん。 |
|
|
○ |
現在では、アジアの音楽などへは勿論、洋楽のクラシック・ジャズ・ロックなどでも必要な笛になりつつある。 |
■篠笛
◇種類=民謡用・古典用・唄用・洋楽用などがあり、それぞれ半音ずつ12種類ある。
■アジア各地の笛も、長さが極め細やかに色々ある。
洋楽の笛は、4〜5度下・オクターブ下と、刻みが大きい。
■琵琶
|
◇種類= |
薩摩・筑前・平家・楽。 |
|
◇元祖= |
ペルシャのウードゥ |
|
◇分布= |
絲綢之路を東へ→日本の琵琶、絲綢之路を西へ→ハワイのウクレレ |
|
|
つまり、地球を一周してる。 |
■三味線
|
◇種類 |
= |
大別して、太棹・中棹・細棹 |
|
|
|
次の段階の分け方で11種、細かく分けるとかなりある。 |
|
|
○ |
バチや駒の種類もそれぞれに色々ある。 |
|
|
○ |
琉球の三線も三種類有る。 |
|
◇歴史 |
= |
日本の楽器の中で一番日本らしいけど一番新しく、戦国時代に琉球より伝わり、次の工夫をする。 |
|
|
○ |
「さわりの音色無し」から、「有り」へ。 |
|
◇分布 |
= |
絲綢之路沿いの各地 |
|
◇元祖 |
= |
ペルシャのセタール(ペルシャ語で、セ=3、タール=弦を意味する。) |
■太鼓
|
◇種類 |
= |
桶胴・くり抜き・団扇・小鼓・太鼓・締め・平・楽・火焔・など、種類の多さは世界一。インドが第2位、第3位以下はぐっと差がある。 |
|
◇歴史 |
= |
古典や芸能の中における太鼓から独立したのは、日本の楽器の中で一番新しく大阪の万博以後という未だ20歳代である。 |
|
◇可能性 |
= |
種類・音色の豊富さからすれば、現場にどしどし入ってほしい。難点は、値段が・・・。けど、需要が多くなれば・・・。 |
■くり抜き胴太鼓 ◇種類は、1尺から8尺3寸まで色々。
◇世界最大のくり抜き胴太鼓の直径は2m70cm。日本にある。
◇皮の張り方=くり抜き胴太鼓は、皮の上に人が乗って伸ばしに伸ばして甲音に張る。そして、10年ほど打ち込んでお腹に響く「ドン」になる。
■桶胴太鼓
◇種類は、くり抜き以上。肩に掛けて踊れる軽いものから、世界最大になる3m80cm。これも、日本にある。
■小鼓(こつづみ)
◇音色=「チ・タ・プ・ポ」の基本音と後は調べの加減で千変万化。
◇皮の寿命=皮は薄いのに50年打ち込んでやっと一人前、150年ほど現役が勤められる。こんなに長く使える太鼓は、世界でも大大横綱。
■大鼓(おおつづみ)
◇音色=「チョ」1つ。音色・音程は変化しない。
◇皮の寿命=皮は分厚いけど、小鼓の湿った音色に対し、乾いた音色を持つ。その為、本番の1〜2時間前から火ぃであぶり、からからに乾かすさかいに数回の命。美人以上に薄命。
■締太鼓
◇音色=バチで打って皮から離れる音色と、皮の響きを止める「押しバチ」の基本と応用がある。「テレ」「ツク」「天」「ツ」など。
■能管
|
◇唱歌(しょうが) |
= |
ヒリウ・イルロ・オヒャリャウラなど、子どもは大好き。 |
|
◇寿命 |
= |
今現役の殆どが、江戸時代のもの。中には7〜800年の現役が活躍してる。 |
|
|
|
漆で塗っているせいか、吹けば吹くほど良くなる。 |
|
|
・ |
ストバリなんとやらのヴァイオリン以上の歴史がある。 |
|
◇最大の特技 |
= |
管の中に「ノド」を入れ、わざと音程をはずすようにしてる。これは、日本人の発明。 |
■四拍子(しびょうし)
◇締太鼓・太鼓・小鼓・能管の4種の合奏を言う。
◇特技=かけ声を掛けながらの厚みのある演奏は、80人の西洋の管弦楽よりも迫力がある。
◎=細かいリズムを分担して演奏する様は、世界一。強敵は、バリ島のガムランやケチャ。
☆=洋楽器の太鼓は音程の変化で組み合わせるが、日本は音色の変化で組み合わせる。
■五人囃子
◇四拍子に歌が加わった演奏形態。
◇雛人形の並び方もこの通り。下手側(客席側から向かって左手側)より、
《下手→締太鼓・大鼓・小鼓・能管・歌←上手》
◇ちなみに、お内裏様は上手側が和式、下手側は様式。CMでも両方有る。
■日本の弦管楽
◇五人囃子に三味線が加わったもので、日本の歌入り管弦楽団である。
◇特技=指揮者は要らない。
■打楽器
|
◇種類 |
= |
種類の多さは世界一。=それだけ繊細な耳を持つ。→その繊細さをつぶしているのが洋楽偏重の音楽教育。 |
|
○木や竹 |
○ |
芍拍子、木鉦、ささら、すりざさら、びんざさら、四つ竹、こきりこ、サンバ(琉球の三板)、砧、魚板、木魚、つけ板、拍子木 |
|
○皮 |
○ |
大拍子、柄太鼓、うちわ太鼓、豆太鼓、平太鼓、長胴太鼓、桶胴太鼓、鞨鼓、小鼓、大鼓、締め太鼓、楽太鼓、火焔太鼓、 |
|
○金属 |
○ |
本釣り、馨(けい)、銅鑼、鉦鼓、にょう鉢、ちゃんちき、ちゃっぱ、こんちき、当たり鉦、おるごーる、鈴、駅路 |
|
◇可能牲 |
= |
種類・音色の豊富さからと、くり抜き胴太鼓のように高価なものは少ないので、学校にどんどん入るべき。いつまでも、バスドラム・タンブリン・ウッドゥブロック・クラベス・コンガなどだけでは、表現の幅が狭い。 |
(に)イラストによる日本の太鼓の種類
毎日婦人 272号(キリスト暦1972年9月号)イラスト専科《太鼓》
取材協力=宮本卯之助商店
(拡大画面:167KB) |
|
|