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(4)直進とスピードのコントロール(減速、停止、発進)
 セールに取り付けてあるロープ(メインシート)を出し入れすると、セールの角度が変わり風を受けたり、セールから風がにげたりします。セールが風を受けるとヨットは走りはじめます。
 ここでの練習では図26のように、最初は二人乗りで、スキッパーはラダー操作を、クルーがセール操作を、それぞれ別けて担当します。スキッパーは衝突しないように、前方を良く見て操船しマークにまっすぐ向います。クルーはセールが風を受けていることを確認するために、セールを見てセール操作し、推進力をコントロールして艇速を担当します。スキッパーからはセールの影になって見えない進路は、クルーが見張りに協力します。何回かやったらスキッパーとクルーを交代して練習します。
 
それぞれの役割分担
(1)直進、マークに直線で走ること。衝突の回避。(スキッパーの役割)
(2)推進力のコントロールです。(クルーの役割)
 セールを引き込み過ぎるとオーバーヒール(傾く)やリーウェー(横流れ)するので注意しましょう。
 
図26 発進
 
 
図27 停止
 
 
(5)いろいろな乗艇位置とヒールのコントロール
 ヨットの左右の傾きをヒールといい、ヒールの操作はヨットの大切な技術の一つです。セールをつけたヨットは風圧を受けて傾きます。ヨットを傾けて走ると沈をするので、乗艇位置を移動して、ヨットが平らになるようにしましょう。風の強い時は、フットベルト(ハイキングストラップ)に足をかけて、船外に身を乗り出します。(ハイクアウト)
 風の弱い時は、反対にヨットを少しセール側(風下側)に傾けると良く走ります。セールカーブがヨットを傾けたことでできるためです。
 
図28 乗艇位置のいろいろ
 
 
図29 ハイクアウト
 
 
(6)リーウェー(横流れ)
 セールを引き込みすぎると推進力の方向が横向きになり、ヨットは横流れをします。また、ヨットが傾き過ぎるオーバーヒールでもセンターボードの有効面積が減り、リーウェーが大きくなります。
 
図30 リーウェー
 
 
(7)マークを回れなかったら
 マークを回れなかったら、架空のマークを自分で作り回り、反対のマークをめざします。もし、そのマークも回れなかったら、また同じことをやります。3回くらいはリカバーのチャンスがあります。
 
図31 リカバー







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