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解剖体が提供される場合についての要点
くわしくは各項末尾に記載のぺージで本文をご参照下さい。
(1)提供いただける種々の場合と条件
【A】ご本人が、献体の意思を書面により表示しておられる場合
 
ア】ご遺族がおられる場合
 ご遺族の承諾を得ることを原則としています。
イ】ご遺族がおられない場合
 区市町村長からの交付を受けることを原則としています。
 
【B】ご本人の、献体の意思表示(書面での)がない場合
ア】ご遺族がおられる場合
 ご遺族の承諾が必要です。
イ】ご遺族がおられない場合
 区市町村長からの交付を受ける手続きが必要です。
 この場合に、
(1)  ご遺族がなくて引取者がおられる場合、引取者は、解剖を拒否してご遺体を引取ることはできますが、解剖を承諾してご遺体を大学に引き渡す権限はありません。
(2)  ご遺族または引取者の方々が存否不明・連絡不能の場合、公示・調査などによって後日その所在が判明し、その方がご遺体の引取りを希望なさる場合は、そのご希望に従います。
 ご遺体は、法律により、死亡確認後30日間は解剖に付されません。
 大学では、通常一定期間ご遺体のままで保存しております。
 大学へのお預かりおよび大学での保管のための経費は、交付されたご遺体については、法律により、一切大学側で負担することになります。このための経費を、ご遺族や引取者の方々にご負担いただくことはありません。
(3)  身許不明のご遺体の場合、不明の点は「不詳」のまま交付手続きをとります。後日判明した場合はその時点で、追完手続きをとり、その他は(2)項に準じます。
(2)(3)の場合は、「行旅病人及行旅死亡人取扱法第七条」による仮埋葬または火葬をする代わりに、大学へご遺体を預けるのだとお考え下さい。
 
(2)連格
 大学に電話でご連絡下さい。お打合わせの上、ご指定の場所に、ご遺体をお移しするための車でお伺いします。日曜・祝祭日など、勤務日以外でも、大学の交換台にご連絡下されば、こちらからのお電話によって連絡がとれる体制になっております。
 
(3)必要書類
ア】ご遺族がおられる場合
 (下記のうち(3)と(4)とを大学でお預かりします)
(1) 死亡診断書または死体検案書
(ともに医師が発行する死亡届用のもの)
(2) 死亡届
(ご親族その他の関係者から、死亡地か死者の本籍地または住所地の区市町村長に提出する)
 (1)(2)とも本籍地で届出のときは各1通、本籍地以外のときは各2通が原則。
(3) 火葬許可証
(上記の(1)(2)に基づいて区市町村長から1通だけ発行される)
  火葬場所は、大学指定の「○○火葬場(○市○町○○番地)」とし、火葬予定日時は「未定」とお申し出下さい。
(4) 解剖に関するご遺族の承諾書
イ】ご遺族がおられない場合
 (下記のうち(3)を大学でお預かりします)
(1) 死亡診断書または死体検案書
(ともに医師が発行する死亡届用のもの)
(2) 死亡届
(同居者・病院長・施設長などから死亡地(またはご遺体の発見地など)の区市町村長に提出する)
 (1)(2)とも本籍地で届出のときは各1通、本籍地以外のときは各2通が原則。
(3) 解剖用死体交付証明書
(上記(1)(2)と大学から提出する解剖用死体交付申請書とに基づいて死亡地などの区市町村長から学長あてに発行される。)
 
(4)ご遺骨の返還
 保管中のご遺体をご遺族または引取者の方が何らかの理由で献体を中止してお引取りになる場合以外は、大学側で火葬を済ませ、ご遺骨としてお返しします。
 ご遺骨をお返しする時期はご遺体をお預かりする際にご相談しますが、ご遺体の防腐処置に要する期間と解剖学実習の時期との関係で、普通はご遺骨のお返しを、1〜2年前後、長い場合は3年以上お待ち戴くことになります。特別お急ぎになるご事情の場合は、できるだけご希望にそえるようにお図りしますので、お聞かせ下さい。
 
(5)慰霊式
 毎年、各大学では、ご遺族の方々および関係者をお招きし、教職員、学生ともども解剖慰霊式を盛大に執り行い、医学・歯学のために貢献された方々の霊に感謝を捧げそのご冥福をお祈りします。
 







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