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寄宿生活塾 五色塾
キシュクセイカツ ゴシキジュク
 
代表者名●小川誠[オガワマコト]
所在地●〒229−0032 神奈川県相模原市矢部2−21−17
電話番号●042−757−7163 FAX番号●042−757−7163
URL●無し E−mail●goshikijuku@ae2.dion.ne.jp
 
「農のある生活」を通して「雑木林教育」を実践
●報告―星野 佳美
[HRリーダー]
 
 初めて訪れたとき、数人のシュタイナー保育園の子供たちが庭を歩いていた(五色塾では1階を保育園に提供している)。五色塾はごく一般の家庭に見える。左側には少し大きめの離れがあり、庭は緑が多く、中央に大木があって、その下にはステキな手作りのベンチがあった。小川さんも奥様のブリキッテさんもとても優しい方で自然にうち解けた。ブリキッテさんはスイス人であるがとても古風で日本的な良妻賢母という感じがした。小川さんも一家の主という感じだが、ドイツ生活が長かったせいだろうか、家庭を大切にするということでは、欧風的な感じがする。とにかく五色塾はアットホームな感じがした。はじめ塾の支部でもあるため、はじめ塾(P119)の応援によって160人もの人が関わり、ログハウス調の離れが手作りで出来上がったというが、その離れもとても温かな感じがした。お昼には手作りのパンと、玄米のおにぎりをいただいたが、とても美味しかった。
 
五色塾外観・・・入り口には手作りのプレートがある。
 
茶の間兼リビング・・・普段はここで食事。食事の素材にはこだわりがあり、体に良い物を揃えており、おいしい。
 
男の子の部屋・・・現在小川さんの長男と寮生の男の子2人が使用している。
 
庭・・・中央に大木がある。この下でのお喋りがとても心地よいらしい。塾生と作ったベンチが置いてある。
 
群れの会の活動・・・子供たちやその両親、地域の人々が食事の後集まり、団欒する。
 
女の子たちの部屋(離れ2階)・・・現在、小川さんの娘さんも合め4人が一緒に使用。山小屋風で温かい感じがする。
 
 午後は五色塾の畑と農業生産法人の青空農園を案内して頂き、青空農園のリーダーである平本さんを紹介してもらった。青空農園の田んぼも畑も、相模原を一望できる自然の多い緑の美しい所だった。平本さんにも少しお話を伺ったが、市民と農民が力を合わせて運動した法人であるだけに、気さくで五色塾にもとても理解のある人だった。
 夕方は、群れ活動があり、神社で子供たちの遊びを見せてもらい、カン蹴りをするなど、なんだか懐かしかった。インタビューを受けてくれた安西さん(Pl17)は、学校を辞めてしまったと言っていたが、五色塾で元気になり、自分を取り戻したという。今は大きな夢を抱いていて、とても素直な感じがした。女の子たちも仲良く楽しそうだ。皆で夕食を頂いた後、スタッフでもある奥様のブリキッテさんのインタビューで1日を終えた。
 小川さんが日本に帰られて、五色塾を始められてから5年が経過したというが、着実に地域の中にネットワークを築いているという感じがした。今後は「農」のある生活を基に、環境問題や難民問題にも取り組んでいきたいというお話であったが、そういう姿はとても素敵だと思った。そういう生き方の中に、子供たちが自分を見出して素直に成長していけるのではないかなあと思った。[調査日―2002.06]
 
群れの会・・・毎週金曜日に近所の神社で遊ぶ子供たち。力ン蹴りなど思い切り体を使って走り回っていた。
 
農業生産法人「青空農園」リーダー平本さん(右)・・・市民と農家で荒れた土地を手入れし農業を営んでいる。
 
五色塾の畑・・・2週間に1度、有志が集まり有機農法で野菜を作っている。日常は小川さんと塾生が面倒を見る。
 
青空農園の田んぼ・・・相模川の中州にある美しい田んぼ。荒れた土地を借り受け、今では2ヘクタールも有する。







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