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滋賀県
 
(1)松井三四郎
●造船できる
年齢:大正2(1913)年生まれ
経歴: 大正14年頃12歳で大津市今堅田の杢兵衛造船に弟子入り、約5年修業。26歳で独立、経験は78年になる。
船種: マルコブネ(運搬船・長17m、幅2.4m・動力、櫓、棹)
ハリブネ(漁師船・長11m、幅1.4m・動力、櫓、棹)
タブネ(農漁船・長9〜11m,幅1〜1.4m・動力、櫓、棹)
フリカケブネ(運搬船・長11m、幅1.8m・動力、櫓、棹)
材料: スギ・京都の北山、滋賀近在 マキ・木曽
釘・大津 マキナワ・大阪
直近造船:2002年「最後の丸子船」が進水した。松井さんは89歳。
調査者:出口 晶子
 
(2)松井 三男
●造船できる。
年齢:昭和22年生まれ
経歴: 父親・松井三四郎に習った。おもに鉄船の建造に携わってきたが、父親について、復元製作された丸子船をはじめ、琵琶湖の各種木造船建造を手掛けて来た。
船種および材料は、(1)を参照のこと。
調査者:出口 晶子
 
(3)畑 三郎
●造船できる
年齢:昭和6(1931)年生まれ
経歴: 昭和21年15歳の時、父親について習った。
最近は、太秦(京都)の時代劇の撮影用の船も造っている。
直近造船:1991年
調査者:出口 晶子
 
京都府
 
(1)森田 道雄
年齢:80歳(2002年)
経歴:江戸時代から「船津屋」と呼ばれた造船主の13代目。父親の後を好きで継いだ。
備考: 平成2年に円山川で使われていた30石船「豊鴻丸」を造船し、現在、豊岡市民会館に保存展示されている。
調査者:未調査
 
(2)和田 崇
●造船できる
年齢:昭和9年生まれ
経歴: 昭和24年15歳で舞鶴市の市川造船・市川六一郎に弟子入り。勤めの期間は3〜5年(一般)。以降50年余勤めている。舞鶴市には船大工は現在ここのみ。
船種: トモウチ(農漁船・長7.4m、幅90cm・櫓、櫂、動力)
テンマ(漁船・長6.5m、幅1.2m・櫓、櫂、動力)
サンパ(漁船・動力)
保津川の川舟(観光川下り・長11.5m、幅2m・櫂、棹)
由良川の川舟(川遊び、漁・長4m・櫓、櫂、動力)
材料: スギ・地元、のちに姫路の網干(宮崎産の弁甲杉)
釘・鳥取、大阪
漆・大阪、福知山
直近造船:1994年
調査者:出口 晶子
 
(3)市川 博司
●造船できる
年齢:昭和14年生まれ
経歴: 市川造船所の市川六一郎に習った。
(2)和田とともに木造船の時代からともに仕事をしてきた職人。
船種:(2)和田の記事と同じ
直近造船:1994年
調査者:出口 晶子
 
(4)大門 岩雄
●造船できる
年齢:昭和6年生まれ
経歴: 昭和21年15歳のとき伊根町平田の船大工・関小田重吉に弟子入り・5年間奉公した後、大島で独立した。経験は55年
船種: トモブト(農漁船・長7.4m、幅90cm・動力、櫓、櫂)
チョロ(漁船・長5m・動力、櫓、櫂)
材料: スギ・地元で調達
釘・宮津市文殊
漆・越前、丹波
直近造船:2002年伊根町亀島の漁師の注文でチョロ造船。20年振りのこと。
備考:京都府立丹後郷土資料館にあるトモブトの建造を手掛ける(1990年)
調査者:出口 晶子
 
(5)中江 勝麿
●造船できる
年齢:40歳
経歴:父親・中江 勇に習う。
船種:イソブネ(丹後半島一円で使っているウニ、アワビ、サザエ漁の磯漁用)
 
調査者:石原 義剛







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