日本財団 図書館


審査登録業務要領
 
1. 目的
 この要領は、交通エコロジー・モビリティー財団(以下、「エコモ財団」という)のグリーン経営認証制度の審査登録業務に関する手順について規定する。
 
2. 適用範囲
 グリーン経営認証制度の審査登録範囲は、エコモ財団が作成した「グリーン経営推進チェックリスト」に従いトラック運送事業者がグリーン経営推進の取組みを行っている組織を対象範囲とする。
 
3. 審査登録の組織及び役割
 エコモ財団は、グリーン経営認証制度の審査登録業務を行うために、理事長以下、次の組織・役割を定め、業務を遂行する。
(1) 理事長 ・グリーン経営認証登録証発行の決裁
(2) 運営委員会 ・「運営委員会規定」により運営する
(3) 異議申立て処理委員会 ・「異議申立て処理委員会規定」により運営する
(4) 部長 ・グリーン経営認証新規登録の承認
・グリーン経営認証不登録の承認
・グリーン経営認証登録の取消しの承認
(5) 審査課長 ・審査登録申請の受理
・審査日程の計画
・派遣審査員の決定、指示
・登録審査結果の可否の判定及び処置
・定期審査結果の可否の判定及び処置
(6) 登録課長 ・登録証発行、交付手続き
・登録事業者の登録
・登録の一時停止及び取消しの処置
(7) 教育課長 ・登録事業者への情報提供、指導・助言
・講習会の開催及び自主的に取組んでいる
グリーン経営推進事業者への情報提供など
 
 
4. グリーン経営認証の審査登録手順
4.1 グリーン経営認証の業務フロー
 グリーン経営認証の審査登録(以下、認証という)の手順は、次の業務フローの通りとする。
 
(拡大画面:53KB)
 
 
4.2 受審申請、受理
4.2.1 審査打診への対応
(1)トラック運送事業者(以下、事業者という)からの受審の打診に対しては、審査課長が窓口となって対応する。必要に応じて下記の資料を送付する。
   1) 「グリーン経営認証」審査申請書
   2) グリーン経営推進チェックリスト(以下、チェックリストという)
   3) グリーン経営認証取得の手引き
(2)依頼がある場合は、審査費用の見積りを算出して提示する。
 
4.2.2 審査申請書の受理
(1)事業者から「『グリーン経営認証』審査申請書」(以下、申請書という)が送付された場合、審査課長は申請内容に問題がなければ事業者名、規模などにかかわらず原則として受理する。審査課長は、申請書の下部に事業者の承諾印があることを確認する。
(2)申請受理に際して以下の事項に該当する場合は、事業者と協議して予め了解を得る。了解が得られない場合、申請を受理できない旨、事業者に通知する。
1)事業者が希望する時期の審査が実施不可能で、審査時期が遅れる場合。
2)その他、事業者から審査方法等に特別な条件が付加された場合。
 
4.2.3 チェックリストの入手及び記載内容の確認
 審査課長は、前項の申請書及び承諾書の受理後、事業者に対して「チェックリスト」の提出を求める。チェックリストの入手後、記載内容を確認し、受審の準備ができていることを確認する。
 
4.3審査日程の設定
 審査課長は、登録審査(実地審査)の前に、当該月の総審査件数及び審査員数を考慮して、次の要領で審査日程の調整を行う。
(1)事業者毎に審査日を立案し、審査員を配置する。
(2)立案した審査日及び審査員(案)を書面で事業者に連絡し、承認を得る。
(3)事業者から審査日の変更要請があった場合、事業者と協議のうえ審査日の再調整を行い、事業者の了解を得る。
 
4.4 審査員の決定及び指示
(1)審査課長は、4.3項で選定した審査員候補を参考に審査員を以下の手順で確定する。
   1) 事業者毎に審査員候補を選定して、審査員候補者(審査登録機関及びコンサルティング機関の場合はその窓口)に事業者名と審査日を連絡するとともに、参加の可否と当該事業者に対する利害関係の有無を確認する。
   2) 参加不可、もしくは利害関係がある審査員候補は外し、他の審査員候補を選ぶ。
   3) 参加可能を確認して、審査員を確定し事業者に書面で通知する。
   4) 事業者から忌避の表明があった場合、他の審査員を選ぶ。
(2)審査課長は、前項で選んだ審査員(審査登録機関及びコンサルティング機関の場合はその窓口)に書面で、事業者及び審査日を通知し、当該事業者から提出された「チェックリスト」を添付することにより審査を指示する。
 
4.5 登録審査(実地審査)
(1)審査員は、指定された審査日に申請事業所を訪問し審査を実施する。実地審査の詳細は、別途「審査員用チェックリスト」に従う。
(2)実地審査は、次の手順で行う。
   1) 審査前に審査前会議を開催し、事業者側の責任者と審査の進め方、時間割等を打合わせる。
   2) 「審査員用チェックリスト」に基づき、実地審査を行う。
   3) 認証基準を満たしていない事項(以下、不適合事項という)があった場合は、事業者側の責任者に確認する。
   4) 「実地審査報告書」を作成する。
   5) 審査後に審査後会議を開催し、審査結果、是正処置期限等について事業者側の責任者と確認を行う。
   6) 不適合事項についての「不適合報告書兼是正処置報告書」を手交する。
   7) 「実地審査報告書」に署名(審査員及び事業者側責任者)をする。
(3)審査員は、実地審査終了後に、判定及び処置の上申案を「実地審査報告書」にまとめ、「審査員用チェックリスト」と「審査完了報告書(兼請求書)」を添付して、1週間以内に審査課長に提出する。
 
4.6 審査結果の判定及び処置
(1)審査課長は、次の手順で判定を行う。
   1) 審査員から提出された、「実地審査報告書」及び「審査員用チェックリスト」を審査し、認証の要件を満たしていることを確認し、新規登録と判定する。
   2) 実地審査で不適合事項が発見された事業者については、「不適合報告書兼是正処置報告書」により不適合の是正が確認されるまでの間(実地審査後、最大60日)登録を保留する。
   3) 事業者から保留期間内に「不適合報告書兼是正処置報告書」が送付された場合、審査課長は担当審査員(審査登録機関及びコンサルティング機関の場合はその窓口)に「不適合報告書兼是正処置報告書」を、是正処置を裏付ける資料・写真などとともに送付し、是正処置内容の確認を指示する。
   4) 審査課長は、担当審査員が「不適合報告書兼是正処置報告書」に基づき、是正処置の内容を適切と判断したことを確認し、新規登録と判定する。
   5) 前項で、是正処置の内容が認証の要件を満たさないと判断した場合は、不登録と判定する。
(2)審査課長は、次の手順で手続き及び処置を行う。
1)新規登録と判定した場合、審査課長は「実地審査報告書」の審査課長欄に捺印し部長の承認及び捺印を得て、「実地審査報告書」を登録課長に回付する。
2)不登録と判定した場合、審査課長は部長の承認を得て、事業者に理由を付した書面でその旨通知する。
 
4.7 登録
4.7.1 登録証発行の決裁
 登録課長は、部長が承認した「実地審査報告書」に基づき、理事長の決裁を求め、登録証の発行手続きを取る。
 
4.7.2 登録証の記載内容
 事業者に交付する登録証の記載事項は次の通りとする。
(1)登録番号、登録年月日、登録事業者名、所在地、適用範囲、有効期限
(2)登録証の名称、エコモ財団理事長名、押印
 
4.7.3 登録証の交付
 登録課長は、登録証を事業者に送付する。事業者からの請求により登録証を理事長から直接手渡しする場合もある。新規登録時には次のものを提供する。
(1)登録証
(2)グリーン経営ロゴマークのサンプル
(3)登録証及びロゴマークの取扱い要領
 
4.7.4 登録の公表
(1)登録課長は、登録事業者を「グリーン経営認証者リスト」(仮称)に登録する。登録をする項目は次の通りとする。
    1) 登録事業者名、所在地
    2) 登録番号
    3) 登録年月日
    4) 適用範囲
    5) 有効期限
(2)登録課長は「グリーン経営認証者リスト」をエコモ財団のホームページ(HP)上で公表する。
 
4.8 登録の維持
4.8.1 登録維持の基本的条件
(1)登録維持の基本は、次の通りである。
   1) 登録の有効期間を登録日から2年間とする。この間、事業者は年1回の定期報告義務を負い、エコモ財団は2年毎に更新審査を行う。
   2) 事業者は登録証及びロゴマークの使用条件を遵守する。
   3) 事業者はグリーン経営認証制度の変更に対して、更新審査で対応する。
   4) 事業者は「不適合報告書兼是正処置報告書」を提出した場合、是正処置計画に対する是正処置を実施する。
(2)審査課長は、「グリーン経営認証者リスト」に基づき、当該事業者に対して、定期報告又は更新審査の時期をそれぞれの3ヶ月前に通知する。
 
4.8.2 定期審査
(1)登録事業者は、新規登録日又は更新登録日から1年目に定期審査をエコモ財団に対して行う義務を負う。
(2)審査課長は、定期審査の3ヶ月前に「チェックリスト」を事業者に送付する。
(3)事業者は、定期審査の指定日までに「チェックリスト」を審査課長に送付する。
(4)審査課長は、次の手順で審査及び判定を行う。
   1) 事業者から提出された「チェックリスト」を審査し、認証の要件を満たしていることを確認し、登録継続と判定する。
   2) 認証の要件を満たしていない場合、問題を解決するために「不適合報告書兼是正処置報告書」を作成、送付し、最大60日間、登録を保留と判定する。
   3) 事業者から保留期間内に「不適合報告書兼是正処置報告書」が送付された場合、是正処置の内容を確認して、その処置が適切と判断した場合には登録継続と判定する。
   4) 前項で、是正処置の内容が認証の要件を満たさないと判断した場合は、不登録と判定する。
(5)審査課長は、次の手順で手続き及び処置を行う。
1)登録継続と判定した場合、審査課長は「定期審査結果報告書」を作成し、部長の承認及び捺印を得て、「定期審査結果報告書」を登録課長に回付する。
2)不登録と判定した場合、審査課長は部長の承認を得て、事業者に理由を付した書面でその旨通知する。
 
4.9 更新審査
 2年毎に実施する更新審査は、事業者がグリーン経営認証登録の継続を希望する場合、次の手順で行う。
(1)審査課長は、更新審査の3ヶ月前に、事業者の登録更新の意思を確認後、更新審査の手続きを行う。
(2)更新審査の手順は、4.3 審査日程の設定、4.4 審査員の決定及び指示、4.5 登録審査、4.6 審査結果の判定及び処置、4.7 登録に記載した手順に従って実施する。
 
4.10 登録の一時停止及び取消し処置
4.10.1 登録の一時停止
 エコモ財団は、次のいずれかに該当する理由があるときは、登録事業者に対して一定期間認証の効力を停止することができる。
(1)登録事業者が、審査を受けたときの「チェックリスト」に記載されている事項に著しく違反している場合。
(2)エコモ財団から是正処置要求があった場合、その対策処置が取られる間。
 
4.10.2 登録の取消し
 エコモ財団は、次のいずれかに該当する理由があるときは、認証を取り消すことができる。
(1)前項(2)項の是正処置が3ヶ月以上取られない場合。
(2)前項(2)項の是正処置が取られたにもかかわらず同じ行為がなされた場合。
(3)審査訪問が拒まれ、妨げられ又は忌避された場合。
(4)審査課長が不登録と判定し、部長が承認した場合。
(5)支払不履行のとき。
 
4.10.3 登録の一時停止及び取消しの処置
 (1) 登録課長は、定期審査、更新審査において、4.10.1 登録の一時停止、4.10.2 登録の取消しが発生した場合は、登録の一時停止及び登録を取消しの処置を取る。
(2) 登録を取り消す場合、登録課長は、事業者から登録証を回収し、「グリーン経営認証者リスト」から当該事業者を抹消する。







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION