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ノセアバラの取り付け
 曲り木でノセアバラを作ります。
 自然の曲形をそのまま利用する曲り木は、強度が高く、アバラの材料として欠かせません。
 節の多い枝曲りより、山の斜面等に育つ根曲りが好まれますが、現在、適当な木を見つけるヤマゴもいなくなり、入手困難となっています。
 
 
 
ヨコモノの取り付け
 船体に対して横に取り付ける、カンヌキ、コシアテ等を総称してヨコモノといいます。カンヌキはイカリ綱などを結んだりするのに使われ、船首付近に1本(オモテノカンヌキ)と、船尾付近に1本(トモノカンヌキ)取り付けます。
 ヒキマワシで穴を開けて、ゲンノウで叩きながら通します。
 
 
 
コベリの取り付け
 コベリは、網起こし等で磨耗や破損しやすいカイグの上部を補強するものです。
 カエオリで取り付けられます。
 
 
 
ミヨシの装飾
 ミヨシは型板にしたがって型どりします。泊のカッコのミヨシはカイグより7寸ほど突き出ます。「エボシミヨシ」と呼ばれ、黒く塗装した中に、三つ葉模様が描かれます。これはイワシ漁に使用されたサンパのミヨシと全く同じであることが指摘されています。
 
 
 
化粧板を彫る
 化粧板は船を飾り、美しく見せるものです。何種類ものマルノミを使い分けて彫ります。
 
 
 
化粧板の完成
 地域や船大工により、その模様は様々です。ボタンの花、カラクサ、タンザク、雲、山などいずれも縁起の良いものが彫られ、墨やカラフルな色が付けられます。この地域では墨入れした「波に千鳥」がよく見られます。
 
 
 
完成







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