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・ベッドより車いすに移る場合(図(5))
 介助者は図のように身体障害者の腋の下に頭を通しておきます。介助者は身体障害者の膝・足を両膝で挟むようにして、膝を曲げ、両手でお尻を抱えます。
 介助者は自分自身の重心を後方に落とし、両者のバランスをとりながら、お尻を引き寄せながらゆっくりと立ち上がらせます。
 立ち上がる際のポイントは、身体障害者が座位の時は両膝で身体障害者の両膝を挟むようにし、立ち上がるにつれて双方の両膝を向い合わせるようにします。
 介助者はバランスを取りながら交互に身体障害者の足を誘導し、車いすの方へ体を回していき、膝を曲げながらお尻をゆっくり下ろします。
 
図(5)
 
 
・車いすより床へ降ろす場合(図(6))
 車いすはマットとほぼ平行に置きます。
 ブレーキをかけ、足板を上げて身体障害者の両足を床に降ろします。
 後方の介助者は図のように身体障害者を抱え、前方の介助者は図のように身体障害者の両脚を抱えます。介助者は2人とも背すじを伸ばしたまま身体障害者を抱えます。その時、車いすの肘かけで身体障害者の臀部をこすらないように持ち上げます。
 床に降ろす時も介助者は中腰にならないように背すじを伸ばしたまま下に降ろしていきます。
 
図(6)
 
 
・床から持ち上げる場合(肩リフト)(相手が大きいまたは重い場合)(図(7))
 介助者は2人とも図のように片膝立ちの姿勢をとり、身体障害者の腋の下に肩をしっかりと入れ、腕で大腿を抱えます。
 もう一方の手で床を押し上げるようにしながら背すじを伸ばし、タイミングよく膝を伸ばしていきます。肩はお互いに斜め上方に押しつけ合うようにし、抱えられた身体障害者は前かがみになると安定します。介助者は、一方の空いている手が自由に使えるので便利です。
 車いすへ降ろす場合は、空いている手で車いすの肘かけを支え、両膝をゆっくり曲げながら降ろしていきます。
 
図(7)
 
 
・段差越え(図(8))
 ティッピングレバーを踏み、グリップを押し下げてキャスターをあげます。キャスターを静かに段の上に乗せた後、グリップを持ち上げながら後輪を乗せます。降りる場合は、この逆の順序で後ろ向きに降ろすか、またはキャスターを上げた状態で前方から降ろします。
 
図(8)
 
 
・不整地やスロープの走行(図(9))
 舗装されていない悪路では、キャスターを上げたままで通過します。
 スロープを降りる際は、体のバランスの悪い身体障害者は前方に倒れる恐れがあるため、キャスターを上げて重心を後方に移した状態で降りていきます。また、急なスロープでは後向きで降りるほうが安全です。
 
図(9)
 
 
・階段昇降(2人介助)(図(10))
 レッグレスト及びシートのパイプを持ちます。
 身体障害者は、介助者の首に腕をまわします。
 介助者は歩調をあわせ、背すじを伸ばしたまま、車いすをやや後方に倒し抱えます。この時、身体障害者には前かがみになってもらいます。
 介助者に身長差がある場合には、背の高い人が中腰になりすぎて腰に負担がかからないように注意が必要です。
 
図(10)
 
 
・階段昇降(3人介助)
 介助者はアームレストやレッグレストのパイプ、ティッピングレバー等のしっかりした部分を持ち、身体障害者には前かがみになってもらい、車いすは少し後方に傾けて移動します。スペースの広い場所では人の多い方が楽に介助できます。
 
※文中に使用しているイラストについては、交通エコロジー・モビリティ財団「交通バリアフリー介助マニュアル」及び神奈川県総合リハビリテーションセンター「正しいリフティング」より引用しました。







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