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5 海の貴婦人(きふじん)に会いに行こう
(1)海王丸について
 人や荷物を運ぶため、船は安全に航海しなければなりません。将来海で働く人たちに、海や船を知ってもらうため、昭和5年、「日本丸」と「海王丸」が生まれました。
 海王丸は、半世紀にわたり、地球約50周(106万海里)を航海し、11,000名余りの海の若人を育てました。
 また、真っ白なセイルいっぱいに風を受ける美しい姿は、「海の貴婦人」と呼ばれ、世界の人々から愛され親しまれてきました。
 平成元年、新しい海王丸(II世)の竣工(しゅんこう)に伴い、海王丸は練習船としての使命を終え、平成2年から伏木富山港に係留され、船内を公開するとともに、青少年の錬成(れんせい)の場として活用され、海事思想の普及に貢献しています。
 とりわけ、海王丸の最も美しい姿を再現するため、29枚すべての帆を広げる総帆展帆(そうはんてんぱん)を、訓練を積んだボランティアの方々の協力を得て行い、その優美な姿を披露しています。ぜひ、ご家族と一緒に、この海の貴婦人に会いに来てください。
 また、海王丸に宿泊して、帆船の生活やカッター訓練などが体験できる海洋教室も開催されており、自治会や児童クラブ・スポーツクラブなど県内外の団体から広く利用されています。
 
海王丸の主な事業
(1)船内公開
 現役当時そのままの姿で保存された海王丸の船内が見学できます。
公開時間 ・午前9時30分から午後5時まで(乗船は終了30分前まで) 但し、7月20日〜8月末は午後6時、12月〜2月は午後4時まで
非公開日 ・月曜日(国民の祝日、振替(ふりかえ)休日にあたるときは火曜日)
・国民の祝日の翌日(土、日にあたるときは公開)
・年末年始(12月29日〜1月3日)
・船体整備期間(11月、2月末〜3月中旬)
乗船料金 ・大人(高校生以上)400円
・小人(小・中学生)200円
・団体(30名以上)大人350円、小人150円
 
(2)総帆展帆
 4月から11月にかけて、年10回程度、すべての帆をひろげます。
展帆(てんぱん)作業 10:00〜11:30
畳帆(じょうはん)作業 14:00〜15:30
船内公開 11:30〜14:00、15:30〜18:00
(11月は17:00まで。乗船は終了30分前まで)
 
(3)海洋教室
 海王丸での帆船生活が体験できる海洋教室を開催しています。
(参加費用(食事別) 日帰りコース 400円、宿泊コース 600円)
 
(2)海王丸パークヘの交通案内
 
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車をご利用の場合
・高速道路
小杉インターを下りて、新湊方面(富山新港)に向かって直進します。(約20分)
・国道8号線
(富山方面から)
小白石立体交差点又は鏡宮立体交差点から富山新港へ向かって直進します。
(高岡方面から)
鏡宮立体交差点から富山新港へ向かって直進します。
・県道富山高岡線
(富山方面から)
呉羽野町交差点を右折して、国道8号線を利用すると便利です。
(高岡方面から)
北野交差点から左折して、国道8号線を利用すると便利です。
 
公共交通機関をご利用の場合
・JR高岡駅前から万葉線電車を利用して「海王丸駅」で下車すると、会場まで歩いて5分です。
 
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帆船海王丸の主な要目
進水記念日 1930/02/14
船種 4本マストバーク型帆船
総トン数 2,238.40トン
定員 168名
全長 97m
型幅 13m
メインマスト高 海面から46m
総帆数 29枚(面積2,050m、約1,245畳)
 
帆船海王丸の歴史と航跡
昭和5年 公立商船学校生の練習船として、神戸の川崎造船所で進水
最初の遠洋航海(トラック島)
昭和18年 帆装(はんそう)を撤去し、緊急物資輸送に従事
昭和21年 第二次世界大戦終了に伴い、海外在留邦人帰還(ざいりゅうほうじんきかん)輸送業務に従事
昭和30年 浦賀造船所で帆装等復帰工事完了
昭和31年 戦後初の遠洋航海(ロサンゼルス他)
昭和35年 日米修好通商百年祭参加遠洋航海(サンフランシスコ他)
昭和42年 カナダ建国百年祭参加遠洋航海(ビクトリア他)
平成元年 現役最後の遠洋航海(ホノルル他)
現役引退し、運輸省航海訓練所から帆船海王丸記念財団に移管
平成2年 富山新港北埠頭で一般公開開始(4月28日)
平成4年 海王丸パーク開園に伴い、同パークへ移動







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