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(2)古紙
1)排出量
 古紙排出量に関する統計資料はないため(資料:財団法人九州経済調査協会「九州経済白書 循環型社会と新しい資本」(平成14年3月)、対象離島からの古紙の排出量を推計した。
 1世帯あたり新聞を1ヶ月取った場合、ちらしと新聞紙を合わせると10kg程度になる。段ボールなど新聞紙・ちらし以外の古紙を2kgと考え、1世帯が排出する古紙重量を12kgと仮定し、推計を行った。なお、「九州経済白書 循環型社会と新しい資本」では、1世帯・1月あたりの古紙排出量を10kgとしている。
 以下に、対象地域の古紙排出量推計値を示す。
 
表−6.2.3 古紙排出量推計値(平成12年)
地域名 排出量(トン) 世帯数(世帯)
対馬 1800 15038
壱岐 1300 10661
上五島 1300 10798
下五島 2400 19967
注: 世帯数は平成12年の数値。
資料: 総務省「平成12年 国勢調査」
 
<参考(1)>
 「長崎県廃棄物処理計画 〜ゴミゼロながさき推進計画〜」より、壱岐から排出される古紙のうち、資源化(リサイクル)量は105(g/人・日)である。年間の資源化量に換算すると、1,285トンであり、上記推計値に近い数値となっている。
 
<参考(2)>
 壱岐4町では、長崎県リサイクル共同組合に、古紙の島外搬出を委託している。長崎県リサイクル共同組合では、年4回程度、1回に300〜400トン程度を搬出しているとのヒアリング結果を得ている。壱岐から排出される古紙は、1,200〜1,600トン程度であり、上記推計値はその範囲内にある。
 
2)処理
 古紙は製紙工場にてリサイクルされるため、島外でリサイクルされる。製紙工場への搬入は、古紙問屋を通して行われ、自治体は古紙問屋と契約する。どの製紙工場でリサイクルするかは、古紙問屋が決定する。
 製紙工場で受入れる場合、異物除去や圧縮などの処理を行う必要がある。これらの処理は、自治体のリサイクルセンターで行っている場合と古紙問屋で行っている場合がある。島内では、中間処理として自治体のリサイクルセンターで圧縮がなされている。
 
3)輸送
 古紙は、ばら荷かコンテナ貨物として輸送される。ばら荷の場合は、貨物船に直積みされる。コンテナ貨物の場合は、RORO船によるシャーシ輸送が行われている。
 海上輸送コストを削減するため、以下のような工夫が凝らされている。
 
(1)循環資源の積み合わせ
 古紙だけでなく、金属くずなど複数の循環資源を1隻の貨物船に積み合わせ、輸送コストの削減を図っている。
(2)製紙輸送船社の帰り荷の利用
 福岡等、大消費地への製紙輸送の帰り荷として、古紙を製紙工場まで輸送し、コスト削減を図っている。
(3)定期貨物船の帰り荷の利用
 一般貨物の帰り荷として、古紙を輸送し、コスト削減を図っている。
 
<参考>
 王子製紙では釧路、苫小牧、日南の3工場で海上輸送により古紙を受入れている。これは古紙発生地である人口集積地と製紙工場が離れているためであり、製品出荷の帰り荷を利用して古紙を回収している。王子製紙は専用船を所有しており、船橋と苫小牧に専用バースがある。
 
表−6.2.4 古紙の海上輸送状況
工場 船の種類 バース
釧路 RORO船(自社船)2隻所有
その他、他社船4隻
船橋に専用バースあり
その他は公共バースを使用
苫小牧 RORO船(自社船)3隻所有
その他、他社船を利用
苫小牧、その他に専用バースあり
その他は公共バースを利用
日南 RORO船(自社船)1隻所有 全港とも公共バースを利用
資料: 運輸省港湾局開発課「循環資源型社会に向けた港湾のあり方に関する調査」(平成12年3月)
 
(3)廃家電
1)排出量
 経済産業省 九州経済産業局、国土交通省 九州地方整備局が作成した「循環型社会の円滑な物流確保に資する交通体系整備方策調査 報告書」では、離島から排出される家電リサイクル法4品目の年間排出量を推計している。
 ここでは、上記報告書で示されている原単位から、対象離島の廃家電(テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコン)の排出量を推計した。
 
表−6.2.5 廃家電排出量推計値(平成12年)
  対馬 壱岐 上五島 下五島 合計 参考:原単位
テレビ 3,100 2,500 2,000 3,600 11,200 0.074(台/人・年)
冷蔵庫 1,400 1,000 1,000 1,900 5,300 0.095(台/世帯・年)
洗濯機 1,600 1,100 1,100 2,100 5,900 0.104(台/世帯・年)
エアコン 1,000 700 700 1,300 3,700 0.067(台/世帯・年)
合計 7,100 5,300 4,800 8,900 26,100  
経済産業省 九州経済産業局、国土交通省 九州地方整備局「循環型社会の円滑な物流確保に資する交通体系整備方策調査 報告書」(平成13年3月)をもとに作成。
 
2)処理
 対象離島には、家電リサイクルプラントがないため、本土で処理をしている。
 各島から排出される廃家電を持ち込んでいる家電リサイクルプラントの所在地は、以下のとおりである。
 
表−6.2.6 廃家電リサイクルプラント
島名 家電リサイクルプラント所在地
対馬 福岡市
壱岐 福岡市
上五島 佐世保市
下五島 長崎市
産業廃棄物収集運搬業者等へのヒアリングにより作成。
 
3)輸送
 対象離島には指定引取場所がないため、本土の家電リサイクルプラントへ輸送している。
 廃家電は、定期船の帰り荷として運ばれている。
 
表−6.2.7 廃家電の輸送状況
島名 荷姿 利用船舶
対馬 コンテナ 貨物フェリー、貨物船
壱岐 コンテナ 貨物フェリー
上五島 コンテナ
宅配便
貨物フェリー
下五島 コンテナ
宅配便
定期フェリー、貨物フェリー、貨物船
産業廃棄物収集運搬業者等へのアンケート、ヒアリングをもとに作成。
 
(4)使用済み自動車
1)排出量
 九州通商産業局が作成した「九州地域における使用済み自動車のモデルリサイクルに関する調査報告書」では、使用済み自動車排出台数を、市町の人口、面積、人口密度、自動車保有台数、新車販売台数より、以下のように推計している。
 
表−6.2.8 使用済み自動車排出台数推計値(平成8年)
地域名 使用済み自動車排出台数
対馬 1,113
壱岐 909
上五島 760
下五島 1,333
合 計 4,115
資料: 九州通商産業局「九州地域における使用済み自動車のモデルリサイクルに関する調査報告書」(平成11年3月)
 
2)処理
 対象離島では、フロン回収、ソフトプレス等の中間処理が行われている。
 下五島では、産業廃棄物中間処理業者がシュレッダー装置を建設中であり、今後は島内でのシュレッダー化が可能となる。
 
3)輸送について
 使用済み自動車は、貨物船、チャーター船で輸送される場合が多い。ほとんどがばら積みである。
 使用済み自動車のうち、中間処理がされておらず、前進・後退ができ、ブレーキが効くものについては、貨物フェリーで運ばれている場合がある。







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