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離島における廃棄物等の処理・輸送に関する調査報告書

 事業名 離島における廃棄物等の処理・輸送に関する調査
 団体名 九州運輸振興センター  


1.3 離島の港湾に適した循環資源輸送に関する提案
1.3.1 港湾における循環資源取扱に関する提案
 
<問題点>
・港湾における人、一般貨物、廃棄物等(循環資源)の混在。
・港湾における仮置ヤード、集積ヤードの不足。
・港湾における循環資源取扱時の景観、飛散等の問題。
・工夫しないと輸送コストが高くなる。
 
<状況>
・離島にとって港湾はほとんどの人、物の玄関口である。そのため、人、一般貨物、廃棄物が隣接した場所で取り扱われている。
・各離島の港湾利用状況は、船舶就航状況、廃棄物中間処理業者数等により、大きく異なっている。
・港湾では、長期的な集積は行われておらず、船舶へ積込むまでの短期的な仮置が行われている。
・一般貨物と同じ岸壁で積み卸しされている。
・観光客と同じ岸壁で、循環資源が積み卸しされる場合がある。
 
<廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下、廃棄物処理法)>
・廃棄物処理法では、「積替えのための保管(排出先から処理処分施設までの間の輸送において積替えをする場合の保管)」について、保管できる量に上限を定めている。ただし、船舶を用いて運搬する場合、利用船舶積載量が積替えのための保管上限を上回るときは除かれる。
・「積替えのための保管」期間については、搬入された廃棄物の性状が変化しないうちに搬出することと定めている。
 
<関係者意見>
・港湾に集積ヤード、中間処理施設用地が必要。以前は港湾内にガレキの積み替え保管場所があったが、観光客からクレームがついた。今は、港に運んで行って積み替えているから手間がかかる。港湾に仮置ヤードを確保したい。
・専用のバースがあればいい。船舶への積み出しを毎日行う位の量は出せる。
・港湾内に仮置き保管場所を確保したい。2〜3日置いておくことができれば十分である。
・生活物資と廃棄物は分けた方がいい。
 
<提言の骨子>
(所要施設の確保)
 循環型資源の荷姿(コンテナ化等のユニット化の可否)や、輸送形態(貨物船、定期フェリー、貨物フェリー、チャーター船等)等を勘案して、所要の港湾施設や土地を確保する。
(輸送コストの低減)
 循環型資源は、輸送コスト負担力が小さいため、島内や港湾内での移動費用を極力低下させられるように努める。
 このため、岸壁、仮置ヤード、集積ヤードは、極力集約することが望ましいが、実現性を勘案し、表−1.3.1に4つのパターンを掲げ、各々の中で最善の方策を示す。
(島外輸送の方法)
 小口輸送やユニット化が可能な循環型資源(廃家電や空き容器等)は、既存航路等を活用し、本土から島内への動脈物流ルートの帰り荷とすることとする。
 一方、小口化やユニット化が困難な資源や、大量一括輸送が有利な資源(使用済み自動車や金属くず等)は、チャーター船による輸送とする。
(周辺環境への配慮)
 来島者を迎える玄関口である港湾の景観面、周辺への異臭や飛散等の可能性を考えると、循環型資源は、必ずしも歓迎される貨物ではない。このため、輸送コストの上昇を招かないよう留意しながら、荷姿の改善、旅客ターミナル等からの分離や植樹等による遮蔽等に努める。
(段階的な取り組み)
 岸壁やヤードの増設には、時間や資金を要するため、既存施設の用途転換等で可能な短期的対応(2〜3年後)、港湾の施設整備状況を勘案した上での中期的対応(数年後)、将来的に期待される長期的対応(10年以上後)と段階的に検討する。
 
<目的>
・輸送コスト負担力が小さく、島内での再資源化が困難な循環型資源を、効率的に島外へ搬出するため、離島港湾のあり方を提案する。
・島民や来島者に与える不快感の回避や景観等にも配慮しつつ、港湾及び島内の土地や施設の配置・利用の現状も勘案して、段階的な取り組みを行うよう提案する。
 
<実現上の課題>
・各港湾において、より具体的で詳細な検討を行う必要がある。
・港湾利用者、自治体、港湾管理者等、廃棄物等処理関係者間での調整を図る。
 
<概要>
 離島の港湾の整備状況、循環資源の輸送状況を考慮し、以下に港湾における循環資源取扱のパターンを4つ提案する。
 
表−1.3.1 港湾における循環資源取扱パターンの提案
(拡大画面:73KB)
 
<概要詳細>
(1)パターンI
(1)概要
・仮置ヤードと集積ヤードを積出し岸壁の周辺に集約して配置する。
・飛散、異臭対策および目隠し対策等を行う。
・建設資材との分離が不要であれば、循環資源と砂・砂利などを同一施設で取り扱う。
(2)効果
・フォークリフト等による港湾内横持ち作業となり、集積後のトラック輸送が不要となるためコスト削減が可能である。
(3)問題点
・循環資源を、人や一般貨物と同じ場所で扱う場合には、荷姿の改善、循環資源のユニット化等や緩衝緑地の設置など景観・飛散等に対しても配慮が必要となる。
 
(2)パターンII
(1)概要
・船舶への積込作業だけでも容易にするため、仮置ヤードは積出し岸壁の背後に確保する。集積ヤードは内陸で別途確保する。
・飛散、異臭対策および目隠し対策等を行う。
(2)効果
・仮置きから積込みまでの作業がフォークリフト等による場内横持ち作業となり、トラック輸送が不要となるためコスト削減が可能である。
(3)問題点
・循環資源を、人や一般貨物と同じ場所で扱う場合には、荷姿の改善、循環資源のユニット化等や緩衝緑地の設置など景観・飛散等に対しても配慮が必要となる。
・集積ヤードから仮置ヤードまでの陸上輸送コストがかかる。
 
(3)パターンIII
(1)概要
・積出し岸壁背後の輻輳を避けるため、仮置ヤードを岸壁と離れた港湾内で確保する。集積ヤードは内陸で別途確保する。
・飛散、異臭対策および目隠し対策を行う。
(2)効果
・港湾内での仮置ヤード確保が比較的容易である。
(3)問題点
・集積ヤードから仮置ヤード、仮置ヤードから積込み岸壁までの陸上輸送コストがかかる。
 
(4)パターンIV
(1)概要
・積出し岸壁背後の輻輳回避と港湾内の土地確保の困難性により仮置ヤード、集積ヤードはどちらも内陸で確保する。
・多くの港湾で見られる港湾の現状である。
(2)効果
・港湾内に仮置ヤード、集積ヤードがなく、港湾周辺の景観・飛散等への配慮が少なくてすむ。
(3)問題点
・仮置ヤードが内陸にあるため、陸上輸送に相当の時間を要する。
・トラックから船舶への積み替え作業に時間を要す。







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