日本財団 図書館

共通ヘッダを読みとばす


Top > 社会科学 > 政治 > 成果物情報

私はこう考える【イラク戦争について】

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


2003/04/14 朝日新聞朝刊
イラク復興の協議急げ G7合意(社説)
 
 ワシントンで開かれた主要7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)は、フセイン政権の崩壊を受けてイラクの戦後復興が論議の中心になった。
 会議後に出された共同声明には「多国間の努力の必要性」や「さらなる国連安保理決議の支持」が盛り込まれ、イラク支援は国際協調で取り組む方向が示された。
 G7で注目されたのは、イラク戦争をめぐる米英と仏独との亀裂がどこまで修復できるかだった。復興支援で国際協調が明記されたことは、ともかくも評価できる。
 米英軍によるイラクの軍事的な制圧が進むなかで、米国は自らが主導する暫定統治機構を作ることを考えている。イラクの豊富な石油資源の管理・運営や、イラク復興事業の配分にかかわる機構だけに、米国主導は譲れないという姿勢だ。
 すでに米政府はイラク石油施設の修復について、チェイニー副大統領が経営者だったエネルギー会社のハリバートン・グループと巨額の契約をかわしているという。米国防総省の政策諮問委員会に経済界の代表が入り、復興ビジネスに食い込もうとしていることなども報じられている。
 一方、仏独は暫定機構について、国連安保理決議で承認し、各国がそこに関与するのでなければ正当性をもてないし、世界銀行なども協力しづらいという立場だ。その裏には、石油開発や戦後復興ビジネスのうまみを米国に独り占めさせたくないという思惑があるようだ。
 また、イラクが抱える債務についても、G7は削減問題を話し合うパリ・クラブの関与で合意したが、放棄に近い大幅削減を求める米国と、軽減にとどめるべきだという独仏などとの対立は残されたままだ。
 しかし、このまま米欧の対立が続いては、復興支援に向けた国際社会の取り組みは遅れるばかりだ。
 米国にとっても、1千億ドル(約12兆円)ともいわれる復興資金を確保するには多国間の協力が必要だろう。現在イラクに科せられている経済制裁を解除するには、国連決議が不可欠だ。
 米国は今回のG7合意をきっかけにして、国連の本格的な関与を認め、欧州や日本とイラク支援の枠組み作りの協議を急いでもらいたい。
 日本はG7で国連重視を主張した。日本が復興支援に加わるのは当然だ。イラク債務にも柔軟に対応すべきだ。ただ、応分の負担ということも考えねばならないし、その関連で債務削減で協力した額を支援の総額に含めることも求めるべきだろう。
 日本がイラク復興に積極的に協力するには、国連の枠組みで進められることが必要だ。そのためにも、国連中心の復興を認めるよう、米国を説得すべきである。
 米国が回してくる請求書に日本が黙って小切手を切るようなことでは、納税者は納得できないだろう。
 
 
 
 
※ この記事は、著者と発行元の許諾を得て転載したものです。著者と発行元に無断で複製、翻案、送信、頒布するなど、著者と発行元の著作権を侵害する一切の行為は禁止されています。








サイトに関するご意見・ご質問・お問合せ   サイトマップ   個人情報保護

日本財団会長笹川陽平ブログはこちら



ランキング
注目度とは?
成果物アクセスランキング
46位
(28,631成果物中)

成果物アクセス数
178,854

集計期間:成果物公開〜現在
更新日: 2017年3月18日

関連する他の成果物

1.私はこう考える【北朝鮮について】
2.私はこう考える【中国について】
3.私はこう考える【ダム建設について】
4.私はこう考える【死刑廃止について】
5.私はこう考える【公営競技・ギャンブル】
6.私はこう考える【天皇制について】
7.私はこう考える【国連について】
8.私はこう考える【自衛隊について】
9.私はこう考える【憲法改正について】
10.私はこう考える【教育問題について】
  [ 同じカテゴリの成果物 ]


アンケートにご協力
御願いします

この成果物は
お役に立ちましたか?


とても役に立った
まあまあ
普通
いまいち
全く役に立たなかった


この成果物をどのような
目的でご覧になりましたか?


レポート等の作成の
参考資料として
研究の一助として
関係者として参照した
興味があったので
間違って辿り着いただけ


ご意見・ご感想

ここで入力されたご質問・資料請求には、ご回答できません。






その他・お問い合わせ
ご質問は こちら から