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はしがき
 海難事故から人身の安全を守ることは永遠の目標である。このたび、近年の技術の進展等を取りいれてSOLAS条約の改正がなされ、平成14年7月1日から発効することとなった。
 同条約の改正に伴い国内法である船舶設備規程等の改正作業が進められており、航海機器関係では、航海用具全般にわたる搭載要件等の見直し、新規の機器搭載等がある。
 新規に搭載される主な機器としては船舶自動識別装置(AIS)、航海情報記録装置(VDR)及び衛星航法装置(GPS受信機)の機器がある。
 これらの新規機器はいずれも当協会の資格制度対象機器である航海用レーダー、自動衝突予防援助装置(ARPA)及びGMDSS機器と同様に、高度な機能を保有しており、また、船舶の安全にとって不可欠な航海用機器である。
 本指導書は航海用レーダー整備士の資格を保有するものを対象に、これらの新しい機器の装備・整備技術を修得して貰うことを目的とし、特別研修の指導書として作成した。
 現状においてはこれらの機器の製品化、関係規則の整備等が十分でない状況にあるが、搭載の実施時期が間近にあることを踏まえ、現状において入手できる最新の情報により作成した。
 なお、本指導書の作成に際して、日本財団から多大な助成金を頂いたことに深く感謝申上げると共に執筆や編集にご協力頂いた方々のご努力、国土交通省、海上保安庁、水産庁等関係各位のご援助に深甚の謝意を表する。
 
平成14年3月







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