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中級講習用指導書(電気装備技術基準編)

 事業名 船舶の電気装備に関する技術指導
 団体名 日本船舶電装協会 注目度注目度5


(関連規則)
(1)設備規程第250条関係(船舶検査心得)
 
(交流に使用する電路)
250.1(a)「小容量」とは、15A以下をいう。
 
(2)設備規程第252条関係(船舶検査心得)
 
(甲板等を貫通する電路)
252.1(a)蓄電池室又は塗料庫と居住区との間の隔壁は、気密を要するものとして取り扱うここと。
 
(3)設備規程第258条関係(船舶検査心得)
 
(電路の布設)
258.0(a)機関区域、居住区域及び車両甲板区域の閉囲された場所の電路は、次のいずれかの方法により布設されていること。
(1)1本のケーブルにより布設する方法。この場合において、「1本のケーブルにより布設する」とは、当該ケーブルとの間をこれら2本のうち太い方のケーブルの直径の5倍(隣接するケーブルが束の場合にあっては、束の中の最大径のケーブルの直径の5倍又は束の最大幅のいずれか大きい方の値)以上離すことをいう。(図258.0〈1〉参照)
 
図258.0〈1〉
 
(2)束ねたケーブルにより布設する方法。この場合にあっては、次のいずれかの方法に従うこと。
(i)ケーブルを束ねて電路を布設しても難燃性を保持できるケーブルを使用する方法。
 この場合において、「難燃性を保持できるケーブル」とは、附属書〔3〕「耐延焼性試験」に掲げる試験に合格したものをいう。ただし、(財)日本海事協会の発行した証明を有する高難燃ケーブルについては、同試験に合格したものとみなす。
(ii)ケーブルをトランク又は管に納入して電路を布設する方法。この場合において、その端部には、B級仕切り電線貫通部と同等以上の延焼防止措置を講じること。
(iii)図258.0(2)に示すつば付きコーミングであってB級仕切り電線貫通部と同等以上の効力を有するものをケーブルに設ける方法。この場合においては、垂直方法に布設するケーブルに設ける場合にあっては6m以内又は2層以内のうちのいずれかの間隔ごとに、水平方向に布設するケーブルに設ける場合にあっては14m以内ごとに設ける。ただし、つばが外板、甲板又は天井に接触する場合には、当該仕切り壁までとして差し支えない。
 
 
備考 水平方向に布設するケーブルに設けるものにあってはL=D、垂直方向に布設するケーブルに設けるものにあってはL=2Dとする。
図258.0〈2〉
 
(b)(a)に掲げる方法のほか延燃を防止することが、(1)に規定する方法と同等以上の効力を有すると認められる場合には、資料を添えて首席船舶検査官に伺いでることとする。ただし、(財)日本海事協会の発行した証明書を有する難燃塗料をその証明書に記載された条件に従って塗布する場合にあってはこの限りでない。
 
(4)設備規程第260条関係(船舶検査心得)
 
(外洋航行船における配線)
260.1(a)「その他の火災の危険が多い閉囲された場所」とは、乾燥室、防火構造規則別表第1備考(8)又は(14)に規定する場所、別表第5備考(9)に規定する場所(ただし、ロッカールームを除く。)及び車両甲板区域内の閉囲された場所とする。
260.2(a)「電路の保護等管海官庁が適当と認める措置」とは、トランク又は管に納入して布設する措置、ケーブルを適当にラギングする措置をいう。
 
(5)設備規程第264条関係(船舶検査心得)
 
(接地灯及び接地警報器)
264.0(a)外洋航行船(限定近海貨物船を除く。)並びに外洋航行船以外の総トン数500トン以上のタンカー及びタンク船(第302条の適用範囲に入るもの)には、動力、電熱及び照明用の非接地回路(発電機又は蓄電池と接続される1次母船、変圧器と接続される2次母線等)に次に掲げる要件に適合する絶縁監視装置が備えられていること。
(1)対地絶縁レベルを連続監視することができ、かつ、異常に低い絶縁値を示した場合に作動する可視又は可聴の警報装置が備えられていること。
(2)絶縁監視装置に流れる接地電流は、30mAを超えないものであること。
(3)絶縁監視装置の警報設定値は、監視しようとする電気回路の正常時における絶縁抵抗値の1/10を標準とする。
(4)絶縁監視装置を接地灯と併用する場合は、相互間にインターロックを施されていること。
(b)(a)に規定する船舶以外の船舶にあっては、接地灯であってもよい。
(c)絶縁監視装置及び接地灯の設置位置は、主配電盤、補助配電盤又は非常配電盤であること。
 
(中性線の接地)
第265条 直流三線式、交流単相三線式、交流三相三線式及び交流三相四線式の各配電方式の電路の中性線は、2箇所以上において接地してはならない。
(接地線中の自動しゃ断器及びヒューズ)
第266条 接地線中には、ヒューズ及び自動しゃ断器を設けてはならない。
 
(説明)
(1)各種給電回路に使用するケーブルは、不等率を考慮してその回路の最大連続負荷電流以上の許容電流をもつものとする。
(2)ケーブルは、その布設区画によって、下記(a)〜(c)のとおり使用する。
(a)暴露部、浴室、貨物倉、冷蔵庫、機関室などでは、水、油、蒸気などより保護するため、金属シース、又はインパービアスシース(ビニールシース及びクロロプレンシース)。
(b)居住区及びそれと同等の場所では、がい装なしのケーブル、それ以外は、がい装を有するケーブル。
(c)冷凍室など−20℃以下の区画では、鉛被がい装、又はクロロプレンシースケーブル。
(3)電路のヒューズ及びスイッチ、又は遮断器については、下記(a)〜(f)による。
(a)給電回路の接地していない回路には、過負荷、短絡保護装置を備える。
(b)給電回路に使用するスイッチ及び遮断器の定格電流は、ケーブルの許容電流以下であること。
(c)電動機以外の回路に使用するヒューズ、又は配線用遮断器の電流定格、及び気中遮断器の引はずし値は、下表に示す値以下とする。
 
(参考)
導体電流定格の百分率(%)
ヒューズ、又は配線用遮断器の電流定格 気中遮断器の定格電流
100 100〜130
 
(d)動機最終支回路に使用するヒューズ、又は配線用遮断器の電流定格は、下表に示す値以下とする。ただし、操だ電動機回路に使用するものは2.4.3(1)設備規程第285条及び2.4.6(1)(e)によること。
 
(参考)
電動機の種類 (始動方式) ヒューズ又は配線用遮断器の定格電流
〔電動機の全負荷電流に対する百分率(%)〕
直流電動機 150
巻線形誘導電動機 150
単相、普通かご形及び同期電動機
(全電圧、リアクタ及び抵抗始動)
300
普通かご形及び同期電動機(単巻変圧器始動)
特殊かご形電動機
30A以下 250
30Aを超えるもの 200
備考 1. ヒューズ又は配線用遮断器の電流定格が上の表に適合しない場合には、1段上の定格のものを使用してよい。
  2. 電動機の保護を兼ねた配線用遮断器を使用すれば電磁接触器は不要となる。
 
(e)貨物倉内の固定電灯は、倉外に取り付けられた多極連けいスイッチにより、点滅できるようにする。なおNK規則ではスイッチ箱に施錠装置を設けるように規定されている。
(f)固定された電熱器及びほう炊器回路には、各絶縁極を同時に開閉するスイッチを備える必要がある。
(4)磁気コンパスに近接する電路及び電気機器配置については、下記(a)〜(d)による。(2.4.8(2)設備規程第257条参照)
(a)磁気コンパス附近には、漏えい磁界を生ずる恐れのある電気機器を取り付けたり、磁界を生ずるような配線をしたり、また強磁性の材料を使用したりすることは避ける。
(b)発電機、電動機、二次電池、制御装置、抵抗器、ケーブル、探照灯(非磁性体で作られたものを除く。)、その他外部に漏えい磁界を生ずるおそれのある諸装置は、磁気コンパスに悪影響を及ぼさないように取り付ける。
(c)磁気コンパス附近の配線には、多心線を用いることを原則とし、多心線は、磁気コンパスの指度に影響を与えないから、配線上の制限は必要としない。もし単心線2本を使用する場合には、互いに接近させ、全長にわたってコンパスから等距離に配線する。
(d)単心直流回路は、磁気コンパスに悪影響を及ぼさないように、十分離して配線する。







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