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船舶電気設備関係法令及び規則(強電用)

 事業名 船舶の電気装備に関する技術指導
 団体名 日本船舶電装協会 注目度注目度5


第7章 引火性液体を運送する船舶の電気設備
(適用範囲)
第302条の3 引火性液体(引火点が摂氏61度以下の液体をいう。以下同じ。)を運送するタンカー又はタンク船(液化ガスばら積船に該当する船舶及び液体化学薬品ばら積船(危険物船舶運送及び貯蔵規則第257条の2に規定する船舶を除く。)に該当する船舶を除く。)の電気設備については、前各章の規定によるほか、この章の定めるところによる。
(配電方式)
第302条の4 配電方式は、第 173条の規定にかかわらず、次に掲げるものでなければならない。ただし、管海官庁が安全性を考慮して差し支えないと認める場合は、この限りでない。
(1)直流絶縁2線式
(2)交流単相絶縁2線式
(3)交流三相絶縁3線式
(関連規則)
船舶検査心得
302-4(配電方式)
(a)「管海官庁が安全性を考慮して差し支えないと認める場合」は、次に掲げる場合とする。
(1)173.2(a)に掲げる船体帰路方式の回路を設ける場合
(2)次のいずれかに該当する接地配電方式の回路を設ける場合
(i)本質安全防爆電気機器の本質安全回路
(ii)接地を要する制御及び計装回路であって、いかなる場合にあっても、接地電流が5A以下に制限された回路
(iii)いかなる場合にあっても派生電流が危険場所を直接流れない限定的かつ局地的に接地する装置の回路
(iv)いかなる場合にあっても派生電流が危険場所を直接流れない場合において、1000V(線間)以上の交流電力網に対する中性点を接地する場合
(配電盤のしゃ断器及び開閉器)
第302条の5 配電盤から出る回路には、各極を同時にしゃ断することができる連動式のしゃ断器又は開閉器を備え付けなければならない。
(関連規則)
船舶検査心得
302-5(配電盤の遮断器及び開閉器)
(a)第221条に規定する遮断器又は開閉器であって、本条の規定を満足するものについては、兼用しても差し支えない。
(危険場所の電気設備)
第302条の6 危険場所(引火性液体のタンク、ポンプ室その他の引火性液体が漏えいし、又は蓄積するおそれのある場所をいう。以下同じ。)には次条から第 302条の10までの規定による場合を除き、電気設備を設けてはならない。ただし、管海官庁が爆発防止のための措置が講じられていることを考慮してやむを得ないと認める場合はこの限りではない。
(関連規則)
1. 船舶検査心得
302-6(危険場所の電気設備)
(a)次の場所は、危険場所とすること。
(1)貨物 (貨物として運送する第302条の3に規定する引火性液体をいう。以下同じ。)タンク
(2)タンカーにあっては、貨物タンクに隣接する区画、タンク船にあっては、貨物タンクを設ける船倉
(3)貨物ポンプ室、LPG等の再液化のための圧縮機室等貨物を取り扱う機器室
(4)(2)に掲げる場所(ただし、油タンカーにあっては、貨物タンクの側壁に接していないコファダムを除く。)又は(3)に掲げる場所の直上の閉囲されている場所(密閉されていなくても開放されている甲板と比べ著しく通風状態の悪い場所を含む。以下同じ。)。ただし、甲板の接合部がすべて溶接されている等気密の甲板で(2)又は(3)に掲げる場所と仕切られている場所は、除いて差し支えない。
(5)貨物タンクのマンホール、排気管の出口並びに貨物管のフランジ接手、ねじ継手及び滑り継手等貨物のガスが漏れるおそれのある箇所から3m以内の区域
(6)(2)又は(3)に掲げる場所の入口(荷役時等の際に開けることのあるものを含み、点検時以外は開けないマンホール等常時密閉しているものを除く。)から3m以内の区域。ただし、気密の隔壁により当該入口から仕切られた区域(図302-6.0〈1〉の斜線の部分)については、含めなくても差し支えない。
(7)貨物タンクの前端から3m前方の線と後端から3m後方の線で囲まれた開放された甲板上の部分であって、甲板の上方 2.4m(貨物タンクの外表面が開放された甲板より上方に出ている場合は、その外表面の上方 2.4m)以下の区域(図 302.-6.0〈2〉の斜線の部分)
 
図 302.-6.0〈1〉
 
図 302-602〈2〉
 
(8)貨物ホースを収納する場所
(9)(1)から(8)までに掲げる場所に直接開口を有する閉囲されている場所
(注)次に掲げる開口は「直接開口」とみなさなくて差し支えない。
(i)気密の固定式窓、又は気密若しくは水密のボルト締めの開口(マンホール等)であって、運行中は通常開ける必要のないもの
(ii)風雨密扉のほかに、金属製の自己閉鎖型の扉を二重に設けた開口であって、二重になった自己閉鎖型の扉の間の区画に有効な給気式機械通風装置を設ける場合
(iii)風雨密扉のほかに、金属製の自己閉鎖型の扉を設けた開口であって、室内には有効な給気式機械通風装置を設置し、かつ、通風機が停止した場合は、室内の非防爆構造の電気機器への給電を停止するようにインターロックを設ける場合
(iv)上甲板上の居住区の出入口のうち、風雨密扉のほかに金属製の自己閉鎖型の扉を二重に設けた開口であって、自己閉鎖型の扉の接触面にはパッキンを取り付けるか、又は適当な方法により十分な面接触が得られるものとする場合
(b)本条ただし書を適用する場合は、資料を添えて、首席船舶検査官まで伺い出ること。ただし次に掲げる場合は、この限りでない。
(1)JIS C 0903「一般用電気機器の防爆構造通則」(注)のうち本質安全防爆構造に関する規格に適合する電気機器を設ける場合
(2)(a)(4)から(7)まで又は(9)に掲げる場所に、JIS C 0903「一般用電気機器の防爆構造通則」(注)のうち耐圧防爆構造に関する規格に適合する電気機器(照明用器具を除く。)を設ける場合。
(注 JIS C 0930-93 電気機器の防爆構造総則、JIS F 8009-98 船用防爆電気機器一般通則参照)
2. NK規則
4.3.2 危険場所
次の区画及び区域は危険場所とする。
(1)貨物油タンク及び貨物油管内部
(2)貨物油タンクに隣接するコファダム及び分離バラストタンク
(3)貨物油ポンプ室
(4)貨物油タンク直上の閉鎖又は半閉鎖場所(例えば甲板間)並びに貨物油タンク隔壁上でその一直線上に隔壁を有する閉鎖場所及び半閉鎖場所
(5)貨物油ポンプ室の直上又は貨物油タンクに隣接する垂直コファダム又は分離バラストタンク直上の閉鎖又は半閉鎖場所。ただし、ガス密甲板で仕切られて、かつ、適当に機械通風されている場合を除く。
(6)貨物油ホースを格納する区画
(7)貨物油管が取付けられる閉鎖又は半閉鎖場所
(8)貨物油タンクに隣接する甲板下の区画であって、コファダム又は分離バラストタンク以外の区画(トランク、通路、ホールド等)
(9)暴露甲板上で、すべての貨物油タンク開口、ガス又は蒸気開口、貨物油管のショアコネクション部、貨物油弁、貨物油管フランジ、貨物油ポンプ室の入口及び貨物油ポンプ室の通風口から3m以内の区域又は半閉鎖場所
(10)暴露甲板上で、貨物油管のショアコネクション部に設けられた油もれ保護用コーミング並びに居住区域及び業務区域を油もれより保護するためのコーミングの内側及び3m以内であって、暴露甲板上2.4mまでの高さの区域
(11)貨物油タンクの排気管開口から6m以内の暴露甲板上の区域又は半閉鎖場所
(12)貨物油タンク上の暴露甲板上2.4mまでの高さで船舶の前後方向にさらに3m延長した区域(この区域はウイングバラストタンクのある場合でも船舶の全幅まで延長する。)
(13)温度変化により生じる貨物油タンク内圧力を調節するための開口から5m以内の暴露甲板上の区域又は半閉鎖場所並びにその下方の甲板までの区域又は半閉鎖場所。ただし、当該開口から3m以内の区域又は半閉鎖場所を除く。
(14)貨物油タンクの排気管開口から10m以内の暴露甲板上の区域又は半閉鎖場所並びにその下方の甲板までの区域又は半閉鎖場所。ただし、当該開口から6m以内の区域又は半閉鎖場所を除く。
(15)上記の危険場所のいずれかに直接開口を持つ閉鎖又は半閉鎖場所
(解説)
 危険場所の概要を図示すれば、下図の斜線内の区域となる。詳細については、船舶検査心得を参照されたい。
 
(拡大画面:26KB)
 
(危険場所等に布設する電路)
第302条の7 危険場所に布設する電路は、次の各号のいずれかに適合するものでなければならない。この場合において、当該電路に用いるケーブルの表面が侵されるおそれがあるときは、当該表面をインパービアスシース等により適当に保護しなければならない。
1. 第245条第2項第1号に規定する第1種配線工事
2. 無機物により絶縁し、かつ、金属シースにより保護したケーブルを用いた配線工事
(関連規則)
船舶検査心得
302-7.0(危険場所に敷設する電路)
(a)「インパービアスシース」とは、ビニールシース及びクロロプレンシースをいう。
第302条の8 上甲板に布設する電路は、防しょく処理を施した金属製管、金属製線樋等で保護し、上甲板より離し、かつ、適当に伸縮性をもたせて布設しなければならない。ただし、居住場所等に布設する電路については、この限りではない。
(ポンプ室等の照明設備)
第302条の9 引火性液体の圧縮機又はポンプを設けた場所(以下この条において「ポンプ室等」という。)の照明は、次の各号のいずれかによらなければならない。
1. ポンプ室等と堅固なガラスで気密に隔離したポンプ室等外からすること。
2. 日本工業規格「船用防爆天井灯」若しくは「船用防爆隔壁灯」の規格に適合する電灯又はこれらと同等以上の効力を有するものによること。
2. 前項のポンプ室等内で使用する持運び式電灯については、第 269条第2項の規定を準用する。
(貨物ポンプ等の電動機)
第302条の10 引火性液体の圧縮機又はポンプを直接駆動する電動機は、日本工業規格「一般用電気機器の防爆構造通則」のうち耐圧防爆構造に関する規格に適合するもの又はこれと同等以上の効力を有するものでなければならない。ただし、爆発を防止するための適当な措置を施した給気式機械通風装置により十分換気されている場所に設備されたものについては、この限りではない。
2. 前項の電動機は、その駆動する圧縮機又はポンプのある場所と気密の隔壁又は甲板で仕切られた場所(危険場所を除く。)に設備し、かつ、当該隔壁又は甲板を駆動軸が貫通する部分には、軸心を調整することができるガス密構造のグランドを設けなければならない。ただし、爆発を防止するための適当な措置を施した電動機であって、管海官庁の承認を受けたものについてはこの限りでない。
(関連規則)
(1)船舶検査心得
302-10.1(貨物ポンプ等の電動機)
(a)「爆発を防止するための適当な措置を施した給気式通風装置」とはケーシングと翼が接触しても発火源となる火花を発しない構造であり、かつ、耐圧防爆構造の電動機又は通風路の外の安全場所に設けた電動機等によって駆動される通風装置をいう。
(b)「十分換気されている」とは、ポンプ又は圧縮機の起動前に、当該区画が給気式通風装置により10回以上換気されているとともに、ポンプ又は圧縮機の運転中は毎時20回以上換気されている状態をいう。したがって、本項ただし書により耐圧防爆構造以外のものを認める場合は、通風機が停止したときは、ポンプ又は圧縮機の駆動用電動機への給電を停止するようなインターロックが設けられていること。
(c)機関室は、本項ただし書の「爆発を防止するための適当な措置を施した給気式通風装置により十分換気されている場所」として取り扱って差し支えない。
302-10.2
(a)JIS C 0903「一般用電気機器の防爆構造通則」(※)のうち耐圧防爆構造に関する規格に適合するものであって、制御装置が安全場所に設けてある場合については、本項ただし書による管海官庁の承認を受けたものとして取り扱って差し支えない。
(※ JIS C 0930:93電気機器の防爆構造通則、JIS F 8009:98船用防爆電気機器一般通則参照)







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