日本財団 図書館


5・2・6 MF/HFデジタル選択呼出聴守装置整備基準
 
点検整備項目 点検整備及び試験調整内容 点検整備の方法 判定基準 使用機器
1. 一般
(現状)
a. 空中線の取付状況 サービスマニュアル等に従い、これに適合した取付け及び整備状態にあることを確認する。 1. 空中線が図面で指示されているように正しく取付けられていること。
2. 防水接続箱や接続部分等の防水状態が確保されていること。
b. 主要部のコネクタの取付状況、ねじ類の締付状況、接地の状態 1. 送受信機本体及び制御機器等主要部が図面で指示されているように正しく取付けられ、保守のための空間も十分確保されていること。
2. コネクタはすべて正しく接続され、脱落防止装置(機能)があるものはそれが正しく動作していること。
3. 機器の取付けねじ類、端子の接続ねじ類は必要十分なトルクで締付けられていること。もし締付不足のものが発見された場合は、増し締めを行うこと。
4. 接地は図面で指示されているように正しく接続されていること。
c. 表示灯の断線、操作つまみの欠落等 表示灯の点灯状態、操作つまみの取付状態を目視で検査し、正常であること。
d. 表示及び添付資料並びに構成品等の確認 必要な表示がなされ、また、適正な書類及び予備品等が備え付けられていることを確認する。 1. 下記の項目がはっきりと外部に表示されていること。
−1 名称
−2 型式
−3 型式承認番号
−4 製造番号及び製造年月
−5 製造者名
−6 検定印又は証印
−7 操舵室に装備する機器には磁気コンパス安全距離
−8 DSCのクラス
1. 操作説明書並びに保守のための資料及び本体、ケーブル、予備品等の構成品が備え付けられていること。
2. 電源装置 a. 主電源及び代替電源(要求される船舶について)からの受電が可能であることの確認
b. 代替電源(要求される船舶について)への切替えの確認
主電源及び代替電源に対し、配電盤等において、給電側のスイッチを操作し電源を切替え、機器の電源端子における電圧をテスターで計測する。 1. 主電源及び代替電源から受電可能であること。
2. 電源電圧が規定値以内であること。
3. 代替電源への切替えが素早くできること。
回路試験器
(テスター)
3. 制御部 機器の制御盤上のつまみ等を操作し、表示等により、以下の確認を行う。 機器全体の入/切スイッチを投入した後、操作説明書に従い操作し、機器の作動状態、表示灯等の作動状態について、判定基準に適合しているかを確認する。  
a. 作動状態の確認 機器が作動状態であることを示す可視表示が備えられている等、正常に動作していること。
b. 遭難周波数の選択操作の確認 1. MFで運用するものについては2187.5kmz、MF/HFで運用するものについては、2187.5及び4207.5、6312、8414.5、12577、16804.5kHzでの受信が容易にできること。
2. 選択されていた受信周波数は機器の制御盤上ではっきり確認できること。
3. J2B(上側波帯)又はF1Bで受信できること。
c. 遭難周波数の表示及び選択するためのつまみ類の確認 遭難周波数の表示ができ、かつ、選択つまみが明示されていること。
d. 選択された周波数の表示の確認 周波数がはっきりと確認できること。
e. 遭難周波数の切替えの確認 他の受信周波数への同期が15秒以内でできること。
4. 保護装置 人体及び構成機器に対する保護装置の確認   AC/DC50V以上の導電部には保護カバーが付けられていること。
5. 受信装置 通信範囲内にある海岸局又は船舶局からDSCメッセージを受信 通信が行われていない場合は、直近の受信記録等により確認する。 正常にDSCメッセージを受信できること。
6. DSC機能 a. 安全呼出しの受信 操作説明書に従い操作し、機器の表示等により確認する。 電源(主電源及び代替電源)を短時間(1分間程度)断にした後、再び電源を入れる。 正常に受信ができ、可視及び可聴の表示ができること。
b. 外部電源供給停止時の記憶確認 既に受信した遭難呼出し等の内容が消去されていないこと。
c. 走査受信の確認 ただし、DSC遭難周波数について
走査受信を行うことができる機器に限る。
  1. 6波を最大として走査受信したい周波数を選択できること。
2. 遭難周波数聴守の目的のために走査を行う場合、2187.5kHz、8414,5.kHzの2波と4207.5、6312、12577、16804.5kHzのうち1波は必ず走査波として選択されること。
3. 選択された全ての周波数を2秒以内に走査受信できること。
4. 走査受信中に任意の走査周波数を選択すると、当該周波数に切替わること。
7. 自己診断機能 機器の自己診断機能の確認 機器に内蔵された自己診断機能を用いて確認する。 日常の点検ができること。







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION