日本財団 図書館

共通ヘッダを読みとばす


Top > 技術 > 海洋工学.船舶工学.兵器 > 成果物情報

レーダー講習用指導書(装備艤装工事編)

 事業名 船舶の電気装備に関する技術指導
 団体名 日本船舶電装協会 注目度注目度5


MSC 67/22/Add.1 ANNEX 17
APPENDIX 1(追補1)
PERFORMANCE STANDARDS FOR“AUTO TRACKING”
自動追尾装置の動作基準
1 まえがき
 自動追尾装置は、海上における衝突防止の基準を改良するため:
.1 手動で単一の物標をプロットできると同様に、数個の離れた物標について、自動的にプロットされた物標に関する情報を観測者に得させて、観測者の負担を軽減する。
.2 連続的で正確で早い状況評価を供給する。
 
2 定義
 この作動基準に使用される用語の定義は、このAPPENDIXのANNEX 1に与えられている。
 
3 動作基準
3.1 検出
3.1.1 レーダー観測者による以外に、物標の検出について独自の機能を有する場合、レーダー表示器を用いることによって得られるよりも劣った性能でないこと。
3.1.2 捕捉
3.2.1 100ktまでの相対速力のもとで、手動の捕捉と消去ができる機能を有すること。
3.2.2 手動捕捉は、レーダー表示器の使用者によって得られるよりも劣った性能でないこと。
 
3.3 追尾
3.3.1 自動追尾装置は、自動的に追尾し、処理し直ちに表示して、連続的に10個以上の物標について情報の更新ができること。
3.3.2 自動追尾装置は、物標の乗移りを発生しないという条件のもとで、連続10走査のうち、5走査について表示器上に明らかに識別可能な捕捉物標を追尾し続けること。
3.3.3 物標の乗移りを含み、追尾の誤差の可能性は、自動追尾装置の設計によって最小にすること。自動追尾のときの誤差源の影響、及び誤差源に基づいて生ずる誤差を、数値的表現で使用者に提供すること。これには海面反射、雨、雪、低高度の雲及び非同期放射が原因となって発生する信号対雑音比の低下、及び信号対クラッタ比の低下による影響を含むものとする。
 
3.4 表示器
3.4.1 表示器は、その船のレーダーと分離したものでも、又は一体のものでもよい。しかしながら、自動追尾装置の表示器は、航海用レーダーの動作基準に適合するレーダー表示器に供給するよう要求されるすべてのデータを含むこと。
3.4.2 航海機器性能基準に要求されるようなレーダーによって作られる情報に、附加されるデータを作り出す自動追尾装置の部品のいかなる誤動作も、基本的なレーダーの表示の完全性に影響を及ぼさないような設計であること。
3.4.3 自動追尾装置は、少なくとも3浬、6浬、12浬の距離範囲で利用でき、使用中の距離範囲の明白な表示があること。
3.4.4 自動追尾装置は、また他の距離範囲を備えていてもよい。
3.4.5 自動追尾装置は、ノースアップ方位安定及びコースアップ方位安定による相対運動表示で作動できること。これに加えて、自動追尾装置は、真運動表示を備えていてもよい。もし真運動表示を備えているならば、運用者は、その表示を真運動か相対運動かのいずれかに選択できること。使用中の表示の形式とその方向の明白な指示があること。
3.4.6 自動追尾装置で作成された捕捉物標についての針路と速力の情報は、物標の予測された運動を適切なシンボル3で明白に表すベクトルあるいは図形によって示されること。これに関して、
.1 予測された情報をベクトル形式だけで表示する自動追尾装置は、真ベクトル及び相対ベクトルの両者の選択を許すものであること。ベクトル形式は指示されていること。そしてもし真ベクトル形式が選択されたときは、対水安定か対地安定かの表示があること。
.2 物標の針路と速力の情報を図形で表すことができる自動追尾装置は、要求されたとき、物標の真ベクトル及び/又は相対ベクトルを供給すること。
.3 ベクトルは、時間調整が可能であること。
.4 使用中のベクトルの時間尺度は、明確に表示されること。
.5 もし固定物標が対地座標源として用いられた場合は、これは適切なシンボル3で示されること。
3: IEC872参照
3.4.7 自動追尾装置の情報が、レーダー物標の視認距離を脅かさないこと。自動追尾装置のデータの表示は、レーダー観測者の制御下にあること。不要な自動追尾装置のデータの表示は、3秒以内で消去できること。
3.4.8 自動追尾装置のデータを完全に消すことを含み、自動追尾装置のデータとレーダーのデータの輝度を、それぞれ別個に調節する手段を備えること。
3.4.9 自動追尾装置のデータを、昼間及び夜間、船橋で通常経験する明るさの環境下で、2人以上の観測者が明瞭に見ることができるような表示の手段を確保すること。日光から表示画面を覆うように遮光装置を備えてもよい。しかし、この場合適当な見張りを維持するために観測者の能力を害する程覆ってはいけない。明るさを調節する手段を備えること。
3.4.10 自動追尾装置の表示器上に表れたいかなる対象物に対しても、その距離と方位を素早く得ることができる機構を持つこと。
3.4.11 自動追尾装置は、このAPPENDIXの3.4.6、3.6、3.7.2、3.7.3に従って、1分以内で物標の運動傾向を表示し、3分以内で物標の予測運動を表示すること。
3.4.12 自動追尾装置の機能が利用できる距離範囲を切り換えたときとか、表示のリセットをしたときに、完全なプロッティング情報が1スキャンを超えない時間内に表示されること。
 
3.5 動作警報
3.5.1 自動追尾装置は、観測者によって設定された距離まで接近するか、又は設定された区域に侵入した、すべての識別可能な物標があるときは、観測者に視覚と聴覚の信号で警報する機能を有すること。警報発生の原因となった物標は、表示器上で明確に表示されること。
3.5.2 自動追尾装置は、観測者によって設定された最小距離又は最小時間以内に接近すると予測された、いかなる追尾中の物標についても、観測者に視覚と聴覚の信号で警報する機能を有すること。警報発生の原因となった物標は、表示器上に明確に表示されること。
3.5.3 自動追尾装置は、追尾中の物標が距離範囲外に出た場合を除き、もし見失われたならば明確に表示すること。そしてその物標の最終の追尾位置は、表示器上に明確に表示されること。
3.5.4 観測者が、聴覚警報機能を動作状態にしたり、非動作状態にしたりすることができること。
 
3.6 データ要件
3.6.1 観測者は、すべての追尾中の物標について、そのデータを得るために選び出すことができること。選択された物標は、レーダー画面上で適当なシンボル3を付して示されること。
3.6.2 選択された各物標について次のデータが、レーダー表示区域の外側に、英数字形式で、明白にそして明確に識別され、かつ直ちに表示されること。
.1 物標までの現在距離
.2 物標の現在方位
.3 予測された最接近距離(CPA)
.4 予測されたCPA時間(TCPA)
.5 物標の計算された真針路
.6 物標の計算された真速力
3.6.3 上記3.6.2項の5及び6号は、そのデータが対水のものであるか対地のものであるかの識別を含むこと。
3.6.4 数個の物標のデータが表示される場合は、2つ以上の項目がそれぞれの選択された物標について同時に表示されること。もしデータの項目が各物標について一対となって表示される場合は、そのグループ別は、3.6.2項の1と2、3と4、5と6であること。
 
3.7 精度
3.7.1 自動追尾装置は、このAPPENDIXのANNEX 2に定義した4種類のシナリオについて、次の3.7.2項及び3.7.3項に与えられた値よりもよい精度を有すること。これらの値は、AP−PENDIXのANNEX 3に定義したセンサ誤差の条件で与えられ、かつ±10度の動揺を伴う環境状態のもとで、手動プロットの場合の最良な作動性能として得られるものである。
3.7.2 自動追尾装置は、物標を安定追尾したとき、その相対運動の傾向を、1分以内に次の精度(95%確率値)で表示すること。
 
 
3.7.3 自動追尾装置は、物標を安定追尾したとき、その運動を、3分以内に次の精度(95%確率値)で表示すること。
 
(拡大画面:16KB)
 
3.7.4 追尾物標又は自船が避航を完了したとき、この装置は、1分間以内にその物標の運動傾向を表し、3分間以内にその物標の予測運動を表示すること。これらの表示は、3.4.6、3.6、3.7.2、3.7.3項の規定に従うこと。本文中自船の操縦は、その針路変更を1分間に±45度の角速度で行うものとする。
3.7.5 自動追尾装置は、自船の運動が最も好都合な状態のもとで、入力センサの誤差に付随して生ずる誤差と比較して、この装置から発生する誤差の分担は、取るに足らない程小さくなるように設計されていること。
 
3.8 他の装置との接続
3.8.1 自動追尾装置は、センサ入力を供給するいかなる装置の性能も低下させないこと。自動追尾装置を他のいかなる装置へ接続してもその装置の性能を低下させないこと。この要件は、自動追尾装置が動作中であるか否かを問わず、適合すること。これに加えて、自動追尾装置は、実行可能な限り、故障状態にあっても適合すること。
 
3.9 動作試験と警報
3.9.1 自動追尾装置は、その装置の正当な動作を観測者が監視できるように、装置の不備を知らせる適当な警報を備えること。加えて、自動追尾装置の全体的な動作を既知の結果と比較して、周期的に評価できるように、テスト・プログラムが用意されていること。テスト・プログラム実行中は、テスト中であることを示す適切なシンボル3が表示されること。
3:IEC 872参照
 
3.10 対水と対地安定
3.10.1 自動追尾装置に入力を供給する速力指示器は、その船の船首尾方向の対水速力を供給できるものであること。
3.10.2 もし対地安定入力が、速力測定器からか、又は電子的位置測定装置からか、あるいは固定物標追尾装置から利用できる場合は、その入力装置を表示すること。
 
3.11 自動追尾装置へ接続する装置
3.11.1 速力と針路の測定装置が、自動追尾装置へ接続されること。
3.11.2 速力入力装置は、対水速力を供給すること。これに加えて対地速力を供給できてもよい。
3.11.3 使用中の測定装置の形が、表示器面上に示されること。







サイトに関するご意見・ご質問・お問合せ   サイトマップ   個人情報保護

日本財団会長笹川陽平ブログはこちら



ランキング
注目度とは?
成果物アクセスランキング
424位
(31,497成果物中)

成果物アクセス数
23,584

集計期間:成果物公開〜現在
更新日: 2019年10月12日

関連する他の成果物

1.初級講習用指導書(電気艤装工事編)
2.レーダー講習用指導書(機器保守整備編)
3.レーダー講習用指導書(船舶自動識別装置、航海情報記録装置、衛星航法装置編)
4.無線設備講習用指導書(基礎理論編)
5.無線設備講習用指導書(艤装工事及び保守整備編)
6.無線設備講習用指導書(法規編)
7.船舶電気設備関係法令及び規則(強電用)
8.船舶電気設備関係法令及び規則(弱電用)
9.船舶電気装備資格者名簿
10.初級講習用指導書(電気装備概論編)
11.初級講習用指導書(電気機器編)
12.初級講習用指導書(電気工学の基礎編)
13.中級講習用指導書(電気計算編)
14.中級講習用指導書(電気装備技術基準編)
15.中級講習用指導書(電気艤装設計編)
16.中級講習用指導書(試験検査編)
17.レーダー講習用指導書(基礎理論編)
18.平成14年度海事国際条約・船舶安全コース研修実施報告書
  [ 同じカテゴリの成果物 ]


アンケートにご協力
御願いします

この成果物は
お役に立ちましたか?


とても役に立った
まあまあ
普通
いまいち
全く役に立たなかった


この成果物をどのような
目的でご覧になりましたか?


レポート等の作成の
参考資料として
研究の一助として
関係者として参照した
興味があったので
間違って辿り着いただけ


ご意見・ご感想

ここで入力されたご質問・資料請求には、ご回答できません。






その他・お問い合わせ
ご質問は こちら から