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レーダー講習用指導書(装備艤装工事編)

 事業名 船舶の電気装備に関する技術指導
 団体名 日本船舶電装協会 注目度注目度5


(9)ケーブル類の貫通・導入
 ケーブルを、水密が要求される機器へ導入する場合、あるいは水密甲板や隔壁を貫通させる場合には、電線貫通金物(グランドともいう)を使用する。
 防水を必要としない甲板や隔壁を貫通させる場合、あるいは非防水機器へ導入する場合には、ブッシングやコーミング(電線貫通管ともいう)を使用する。
(a)機器へのケーブル導入(防水)
 船内に装備される電気機械器具にケーブルを防水導入する際に使用する貫通金物については、JISF8801の規格があり、装備ケーブル類のシース外径に適合したものを選ぶ。
(b)隔壁・甲板貫通(防水)
 ケーブル類が防水隔壁や防水甲板を貫通するところに使用される電線貫通金物については、JISF8802に規定があり、装備ケーブル類のシース外径に適合したものを選ぶ。
(c)非防水貫通
 ケーブルを防水を必要としない甲板や隔壁に貫通させる場合、また、レーダー表示器、その他のユニットに導入する場合には、ブッシングやコーミングを用いて、ケーブルを保護する。
 コーミングを用いたときは、防湿、防火対策上からも確実な後処理をする。 防火壁を貫通する場合は、不燃材料を用いて防火構造とすること。
(10)導入部の防湿・防水処理
(a)防水区画の機器に導入するがい装ケーブルの外装やシースの切断部は、防湿処理を行う。
(b)線端の防湿処理と防水処理
 がい装ケーブルの外装やシースの切断部は、防湿処理若しくは防水処理を行うこと。
 防水処理は、水密隔壁や水密甲板を貫通するケーブルの場合は必ず実施する必要がある。
イ. 防湿処理
(1)非防水穴導入部(例)(図3・48参照)
 
(拡大画面:13KB)
図3・48
 
(2)電線貫通金物導入部(例)(図3・49参照)
 
(拡大画面:20KB)
図3・49
 
(備考)
1. がい装端は、粘着ビニルテープで3重巻きするか、又は錫めっき銅線か鉄線で縛ること。
2. あるいは、上図のワッシャ(1)にがい装と一緒にケーブルを貫通させてから、がい装をワッシャー外側まで折り返し、丸く切断後に、ワッシャ(1)とゴムの間に挟み込むようにして締付けグランドで締め付けてもよい。
 
ロ. 防水処理
(1)シース切断部の防水処理(例)(図3・50参照)
 
(拡大画面:18KB)
図3・50
 
図3・51
 
(2)電線貫通金物の防水処理
 暴露部に設置される電線貫通金物は、ケーブルを導入して、締付けグランドを確実に締め付けた後に、右図のように防水パテで後処理を行うこと。(図3・51参照)
 レーダーユニットでは、空中線のケーブル導入部等が代表的な例であって、後処理を忘れたりすると、浸水の危険があるので十分注意すること。
 船用隔壁、甲板用電線貫通金物も、上記と同様の処理を行うこと。
 がい装ケーブルは暴露部に布設した場合、数年でがい装部がさびによって腐食し、接地効果がなくなってしまう。このため、最近はビニル防食ケーブルが多用されているが、このケーブルでは途中の接地は不可能である。また、もし接地のために防食ビニルの一部を切り取ったりすると、そこからがい装が腐食してしまう。したがって、本体と周辺機器の接地、及びケーブル両端の接地工事(内部シールド共)は、接触不良等がないように一層念入りな工事を行わなければならない。
(11)ケーブル類の保護
(a)ケーブル類を規定の屈曲限度以上に曲げたり、ねじったりしてはならない。ただし、機器への導入部ではこの限りでない。
(b)機械的損傷を受けやすい箇所や水や油の滴下する恐れのある箇所のケーブル類は、金属管や保護覆いなど適切な保護を行うこと。
(c)ケーブル類の導入部に防振ゴムを用いた場合、防振効果を妨げないように、十分な余裕を持たせること。
(d)煙突からの高温排気を受ける恐れのある箇所は、防熱処理を施すこと。
(e)原則として、防熱材の中には配線しない。
(f)暴露部のケーブル類は、防食処理、塗装を行うこと。
(g)導体の最高許容温度が異なる絶縁材料のケーブル類は、一緒に束ねない。
(h)積み重ねは原則として2層までとし、総積み重ね高さは50mm以下とする。
(12)装備記録の作成等
 航海用レーダー等の装備工事あるいは換装工事が終了したときは、装備者は「航海用レーダー装備点検記録表(様式RF)」を各3部作成し、管海官庁あるいは日本海事協会の支部及び船舶所有者に各1部提出し、残り1部は事業場の記録として保管する。
(13)装備後の性能試験
 装備後の性能試験については、「航海用レーダー点検整備記録表/レーダー設備試験成績表(1)(様式R−1)」及び「自動衝突予防援助装置(ARPA)点検整備記録表/レーダー設備試験成績表(2)(様式R−2)」を準用する。
 なお、様式R−1及び様式R−2の記録表を管海官庁等に提出する場合、「GMDSS設備等整備記録総括表(様式GM−1)」を添付すること。
 
練習問題
(問1)空中線ペデスタルの取付けに関する注意事項を5項目以上挙げ、そのうちの2項目について説明せよ。
(問2)3ユニット型レーダーの導波管の気密試験について述べよ。
(問3)空中線及び導波管は完全な防水が必要であるが、これらへの浸水の原因と、漏水を防止するための工事上の注意について述べよ。







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