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20周年記念講演会
閉会挨拶
清水嘉与子
(APDA副理事長)
 
 本日は財団法人アジア人口・開発協会設立20周年記念講演会、最後まで熱心にご清聴いただきありがとうございました。
 卓越したご講演をいただいた講師の先生方、モデレーターをお務めいただいた、川野重任先生、黒田俊夫先生、ほんとうにありがとうございました。
 現在日本では、人口問題に対する関心が失われています。これは大変憂慮すべき事態です。世界人口は増加の一途をたどり、人々の関心が失われた中でも刻一刻とその人口は増え続けています。世界で、毎年7000万人の人口が増え続けています。これはオーストラリア3つ分の人口が毎年増えていることを意味します。地球が維持できる能力は刻一刻と失われているのです。
 その一方で日本では極端な少子・高齢化が進展しています。これは人口構造が激変し、社会そのものが大きく変わる重大事です。人口が増え過ぎること、減り過ぎる傾向、私達はこの2つの全く違った方向性を持つ人口問題を解決しなければなりません。
 日本の人口問題に関する国会議員活動は世界で最も古い歴史を持っています。そして、日本が非西欧で初めて人口転換に成功した国であることから、日本の経験は、途上国の人口問題に大きな影響を与えてまいりました。
 世界で先駆的に人口問題に取り組んできたことから、日本は人口問題の分野では国際的に指導的な立場にあり、強い発言権を持っています。特に、人口に関する国会議員活動の分野で大きな影響力を持ってまいりました。
 通常発言の場が限られ、日本が主導権を持つということがあまりないと言われる国際社会の場で、これだけの発言ができる場を確保してきたことは非常に大きな意味があると考えます。しかしながらこの現状が十分に知られているかといえばそうではありません。
 今回の記念フォーラムは人口問題の持つ意味を考えることで、遠い国の問題であるかのように思われた問題が、私達一人一人の生き方の問題であり、選択の問題であることをご理解いただけたことと思います。
 財団法人アジア人口・開発協会は人口問題に対する国会議員活動を支援しています。また私達国会議員は皆様のご支持を受けて国政を担っています。今人口問題に対する対応はますます緊急性を増しています。皆様方のご理解をいただき、世論を醸成することで、人口問題解決のために活動を行っている国会議員の活動を支援していただくことができ、さらに日本が人口問題に対して果たすべき役割、国際社会において果たすべき役割をより強力に推し進めることができると思います。
 本日は長時間にわたって聴講いただきほんとうにありがとうございました。今後とも財団法人アジア人口・開発協会の活動へのご支持を賜りますようお願い申し上げ、閉会の言葉といたします。
 
広瀬:
 皆様、本日は朝から一日ほんとうにお疲れさまでした。それで、お帰りの際にこのアンケートをお出しいただいて、先程お示しいたしました、人口時計、UNFPA、国連人口基金からいただきました人口時計を皆様方にプレゼントいたしたいと思いますので、どうぞ、お持ち帰りいただきたいと思います。本日はほんとうに長時間にわたって、ありがとうございました。心からありがたく、厚くお礼申し上げます。







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