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ISO/TC 8 N 1000(付属書2)中の作業計画の要約
 付属書2には、永久文書番号「ISO/TC 8 N 1000」が付けられている。この文書の将来の改正は、R1、R2等を付して表すこととなる。現在R6ドラフトの段階となっている。
 この「生きた」広範な文書は、分科委員会及び作業グループの文書及び報告書から集めた情報に基づいて、定期的に更新される。これは、全体の均衡をとった形とするよう調整され、この番号を保持することとなる。索引し易くするため、すべての項目は、内部的なISO/TC 8の作業項目番号(例.[01.01])を与えられる。この01.01は該当SCと2桁の照合番号のことである。
 各分科委員会には、次のものが与えられる。
 
議長及び幹事国の名
各分科委員会の所掌
開催済みの会議及び開催予定の会議の一覧
作業グループ及びコンビーナの氏名一覧
SCレベルでの連係
各作業項目、出版された規格及びその目付け、登録された作業項目及びおおよその段階及び日付、新たな作業項目提案並びに提案された「可能と見られる」
新作業項目についての詳細な一覧及び説明
各作業項目の目標期日
必要に応じCEN及びウィーン協定に係る参照
 
作業計画
 ISO/TC 8各分科委員会(SC)の所掌、機構及び作業計画は、現在の規格及び(提案された)作業項目のこれらSCへの配分並びに各作業グループ(SCの)一覧とともに、示される。「登録された作業項目」(正式に承認され、ISOの作業計画中に登録されたもの)と「新たな作業項目のための可能性ある提案」との間には明確な区別がある。これらの「新たな作業項目のための可能性ある提案」には、ある項目は検討に値するという単なる提案(事刷の段階)から、新たなプロジェクトのための「新たな作業項目のための可能性ある提案」が検討中である項目(提案段階)までの範囲にわたるものがある。
 分科委員会議長は、各作業項目の実情について報告し、かつ、その分科委員会の進行を管理する義務がある。付属書2の作業計画(現行版)は、ISO/TC 8の各会議において、報告されるであろう。
 
 付属書2の付属書セクションは、次のことを盛り込んである。
・いくつかの作業項目は、ISO/TC 8と国際海事機関(IMO)とに相互関係のあるものであると考えられる。これらの項目は、IMOから要求されるか、又はISO/TC 8自身で発議するものである。これらの項目は、「IMO、連係番号」(IMO−リンク−NR)によって表示される。付されたIMO−リンタ−NRは、8 N 1000中に一覧としてある。
・関係のIMO決議又はその他の文書
・内部的ISO/TC 8作業項目番号及びIMO−リンク−NRに対応するISO規格番号についての引照(インデックス)
・各ISO/TC 8分科委員会に割り振られた作業項目の数についての統計的情報を示す。
・IMO・リンク・NRを種々のISO/TC 8分科委員会並びにIMO技術委員会及び小委員会に割り振った状況一覧。これにより共通する関係の主要分野が明らかとなる。
・TC 8 N 1000で用いた標準作成略記法の現段階の説明等
 
計画管理
 積極的計画管理を維持するため、最低限次の措置が要求される。
・各SC議長及び幹事国は、8 N 1000の該当部分が、少なくとも、6箇月ごとに(ISO/TC 8諮問グループ(AG)会議の直前に)更新することにより現状に維持されていることを確認する。
 
・目標期日は、すべての作業項目に対し、各SC幹事国が、設定するものとする。目標期日は、各AG会議において見直しされる。変更の要求はすべて、SC議長及びAGの助言に基づき、TC議長により承認を受けるものとする。変更にかかる要求すべては、SC議長の同意を必要とする。目標期日の変更についてISO/SCへの幹事国の提出の措置は、TC 8議長の了解なしでは許容されない。
 
・8 N 1000の状態は、各AG会議にて見直しを受け、また、項目の進行状況は、評価を受ける。資源(人的及び物的)再配置は、要求に応じ、AGにおいて決定される。
 
・SC議長及び幹事国は、TC 8作業計画の該当部分の作業項目が、ISO規格作成の時間限度に適合することを確保する。作業は、ISO中央事務局が公布した1998年7月のTMBコンミュニケ(公報)第5の中にある作業予定表が定める限度を超えてはならない。遅延している作業項目については、TMB決議55/1998(1998年6月2日及び3日のTMB会議)に注意を払われたい。
 
・TC及びSCの議長は、実績の悪い「P」メンバーについては目を離さないであろう。
 
・TC及びSCの幹事は、原案及び文書の品質並びにフォーマットの適切さを確保する。
 
・TC 8の規格は、英語のみで作成する(ISO/CSのAFNORとの現行協定)。
 したがって、翻訳に対する時間の考慮はしない。
 
資源(人的及び物的)の評価
・歴史的データを検討すると、委員会幹事国がその責務を遂行するため要求される資源(人的及び物的)は、1990年代中頃までは、およそ毎年45人/日にプラス必要な移動に相当したことがわかる。戦略的ビジョンが改正され、IMOとの関係が拡大し、海運関係の組込みが行われ、また重要関係人に対し更に良好な業績を挙げるため委員会の再構築をすることにより、委員会及び分科委員会の作業が非常に増大したことが判明した。ISO/TC 8分科委員会の再構築に伴い、より大なる責任と権限が、分科委員会議長及び幹事国に課された。電子通信のより大なる利用、議長による一部任務の直接的引受け、及び事務局的業務の合理化は、新たな要求のためになるものである。同様な人日又は更に人日を増大させることが、各分科委員会幹事国により、要求されるように思われる。
 
・委員会会議は、年2回会合という劇的な増加を示している。すなわち、TC 8本会議とそれに合わせた諮問グループ(AG)会議と、もう1つ別の諮問グループ会議であり、換言すれば、年に本会議1とAG会議2ということになる。このような会議の頻度増大と電子通信への移行により、1995年より前の状況に較べて8倍から10倍に増大した新たな作業量を適当に計画管理することの確保が必要であることがわかった。
 
・我々の明記された目的に適合するため必要な積極的前進とペースを守る一方、我々TC 8幹事国の不必要な事務負担を減少させ、再配分し、又は除去するための方策を求めて我々は、努力し続けることとなる。各分科委員会(SC)の議長及び幹事国は、同様にその事務負担を軽減させる方途を探ることとなる。TC 8におけるすべてのレベルでのこれらを合わせた努力が常時払われることとなる。
 
・技術的専門事項について適当な資源(人的及び物的)全般の利用性は、常時関心の的である。しかし、強い要求が業界から示されるときは、必要とされる資源(人的及び物的)は、出てくることがこれまでに立証されている。我々の「資源(人的及び物的)」対「要求」の状況把握は、絶えず満たされされることとなろう。(技術上の資源(人的及び物的)がないということは業界側の強い関心がないことの現れと考えられる。)規格作成活動の再評価は行われるであろうが、資源(人的及び物的)提供の状況が得られない場合、作業計画の優先度見直しが、資源(人的及び物的)不足のときは、作業中止の考慮を含めて行われるであろう。
 
・現在の国内及び地域内の海事規格について行われている我々の見直し、並びに地域内及び国内の規格との更なる調整を通して、利用可能な資源(人的及び物的)は、業界が必要と見る規格の作成に最もうまく適用することができると考えられる。
 
・各作業グループのコンビーナ及びプロジェクト・リーダーに係る年平均合計所要担当時間数は、そのプロジェクト推進に対応する上には100日/年である。
 
ANNEX 1(付属書 1)−ISO/TCビジネスプランに使われる用語略語解(グロサリ)
注:この用語略語解は、上記「ISO/TCのビジネスプラン」において、短縮形又は完全形で、用いられた用語の完全な表現及び状態を集録する。用語略語解はまた、提供された情報源をも示す。用語略語解は、用いられている用語の理解の助けを目的とする。このビジネスプランの貢献者がこれらの用語を用いる場合はいつでも、用語略語解で期しているよう統一してこれらを用いるようにされたい。
 
用語 短縮形 意味
規格化
(standardization)
  実際問題又はその可能性ある問題に関連し、共通かつ反復使用の規定を確立する措置であって、ある与えられた状況にて、最善の手順で実施することを目指すもの。
 
  1 特に、この措置は、規格を形成し、発行し、かつ、実施する過程より成る。
  2 規格化の主要な利点は、(1)製品、方法及び役務の意図した目的に対する適性、(2)貿易の障壁防止及び(3)技術的協力の便宜取計らいを、向上させることである。
規格(standard)   共通かつ反復の使用のため規則、ガイドライン、又は特性(諸活動又はその結果のためのもの)を定める文書(コンセンサスにより定められ、かつ、承認団体により認められた文書)。ある定められた場面において、最善の手順を目指すもの。
 
  規格は、科学、技術及び経験の総合的結果に基づいたものであり、かつ、最善の社会利益の向上を目指すものでなければならない。
規格パッケージ   1つ又は2以上のISO/TCの所掌の中での相互関係のある規格の集団(できるだけ小さなもの)であって、1つの規格又は同時に作成しなければならない2以上の規格の部分として、通常互いに同時に作成されるもの。
コンセンサス   主要な問題に対し、利害関係のある重要な部分に属する人々による根強い反対がないという特徴があり、またすべての関連部門の見解を考慮に入れることと、争っている議論を収拾しようとすることとを求めることを含む過程により特徴づけられる一般的同意
 
  コンセンサスは、全会一致を意味する必要がない。
ISO/TC国際規格化完成物    
国際規格 IS コンセンサス方式により作成された規制文書。ただし、国際規格案又は最終国際規格案としてISO/IEC指令パート1に従ってISOメンバー及び責任の委員会のPメンバーが承認したものであって、ISO中央事務局が出版したもの。
ISO技術仕様書 ISO/TS ISO委員会内の技術的コンセンサスを得た規制的文書。ただし、ISO/TC又はSCのPメンバーの3分の2の承認を得ること。
ISO一般利用可能仕様書 ISO/PAS 作業グループ内コンセンサスを得た規制的文書。ただし、当仕様書該作業グループが所属して作業するTC/SCのPメンバーの単純多数決によって承認されたもの。
ISO技術報告書 ISO/TR 通常規制的文書にて出版される書式とは異なった書式の情報を含んだ参考的文書
改正 Amd 改正は、現行規格中、以前に同意された技術規定に対し、変更又は追加を行う。
専門委員会 ISO/TC 技術的作業のプログラム作成及び計画並びに当該技術的作業の監視及び実施に責任を有する技術的組織。ISO/TCはまた、個々の作業項目に対しそのメンバー間でコンセンサスを作り上げる過程について責任を有する。
分科委員会 SC 親のISO/TCの所掌範囲に含まれるある技術的組織の所掌範囲内にて、技術的作業の監視及び実施の責任を負うISO/TCへの報告を行う技術的組織。SCはまた、個々の作業項目につきそのメンバーの間で承認及びコンセンサスを作り上げる過程について責任を有する。
ISO/TC作業グループ及びISO/SC作業グループ WG ISO/TC又はISO/SCにより任命され、専門家によって成り立つ技術的組織であって、ISO規則及びISO/TC又はISO/SCの定める明確な仕様に従って規格の立案に責任を有するもの
編集委員会   技術的組織(ISO/TC又はSC)がその作業の初めに設立する委員会であって、ISOの3つの公式言語による管理をするもの。
当該組織は、技術的組織(ISO/TC又はSC)作成になる規格の正しい仕上げ及び提出並びに3つの公式言語による案文の同一性について責任を負う。
出席メンバー Pメンバー 問題提起の案及び最終国際規格案についてTC又はSC内で投票のため公式に提出されたすべての質問に対し、投票する義務を負い、TC又はSCの作業に積極的に参加し、また可能であれば会議に出席するメンバー団体
作業項目番号 WI 規格作業プログラム中の規格プロジェクトに付する識別番号。規格プロジェクトは、新たな、修正又は改正をした規格、ISO/PAS、ISO/TS又はその他のISO作成物を発行するに至らしめることを目的とする。
ウイーン協定 VA ISOとCENとの間の技術協力に関する協定
VA ISO主導(5.1)   VAに基づくISOとCENとの間の技術的協力。この場合、作業は、ISO/TCによって行われ、関係の正式通告はISOがCENから受けるものとし、かつ、平行同時に処理する方式が、承認過程のときISOとCENとにおいて適用される。
VA CEN主導(5.2)   VAに基づくISOとCENとの間の技術的協力。この場合、作業は、CEN/TC又はSCにより行われ、関係の正式通告はCENがISOから受けるものとし、かつ、平行同時に処理する方式が、承認過程のときISOとCENとにおいて適用される。
ISO重要関係人   ISOシステム、その活動及び製品に直接又は間接に関連を有し、また、ISO作業項目の有効なプログラム作成及びその適切な資源(人的及び物的)提供において特別な関係を有する個人、研究所、組織又は企業







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