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8)バルブローテータ点検基準
株式会社赤阪鐵工所
 
1. 適用
 機関運転時におけるバルブローテータの点検及び整備は、下記に従って行って下さい。
 
2. 点検整備
2.1 回転の点検
 運転中はバルブの回転速度を点検し、その変化を調べて下さい。
(回転点検は1回/月、但し4,000時間使用後は2回/月)
 製作公差によるバラツキ及びバルブとガイドの回転抵抗によるバラツキの為シリンダごとの回転速度が異なったり、時には回転むらが生じる場合があります。ロートキャップの回転速度が極端に減少したり、回転しなくなった時には、開放点検し要すれば異常部分を交換して下さい。
 一般的には図1の皿バネ(3)、鋼球(4)、コイルバネ(5)、ボールレースワッシャ(6)(Bタイプのみ)が対象となります。
 
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図 1
 
2.2 開放方法
 図1により開放して下さい。
1. 最初に止め輪(1)を取外して下さい。
2. 次にリテーナ(2)、皿バネ(3)、ボールレースワッシャ(6)(B形のみ)を順次取外して下さい。
3. 最後に鋼球(4)とコイルバネ(5)を本体溝中から取出し、散逸しないように容器に入れて下さい。この時鋼球とコイルバネの本体溝への挿入位置を確認しておくこと。
4. 開放が終ったら各部品を洗油で洗篠して下さい。
 よごれがひどい場合は本機潤滑油の点検交換、又はフィルタの点検手入れをして下さい。
 
2.3 組立
 図1により組立てて下さい。
(1)本体溝部に鋼球とコイルバネを挿入して下さい。挿入に際しては鋼球とコイルバネの位置を間違えないように入れて下さい。
 挿入後に潤滑油を小量注入して下さい。
(2)次に、Bタイプではボールレースワッシャ、皿バネの順に潤滑油を塗付して組付けて下さい。最後にリテーナを入れて止め輪をします。Aタイプではボールレースワッシャがなく、皿バネとリテーナを組付けて止め輪をします。組付けの際ボールレースワッシャ、皿バネが逆にならないように注意して下さい。
(3)組立の際バルブローテータ内部に不純物が入らないように注意して下さい。不純物の付着は摩耗促進、回転機能の阻害となります。
 
3. バルブローテータの寿命
 バルブローテータの寿命は5,000時間とします。但し5,000時間経過時、順調な回転を示しているものは使用可能です。
 但し、回転点検は2回/月として下さい。







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